努力が報われる時
皆さん、こんにちは
パッとしない試作が続いた後、思いつきで作った試作がめっちゃ上手くいったパン屋のサッちゃんです
今日は、最近パン屋を通して感じることを書こうと思います
私たちパン屋の理念として、
HEALTHY & YUMMY(健康的に美味しく)というフレーズを大切にしています。
これは、材料選びから始まり、作り方や届け方まで一貫していて、特に新規のお客さんにはこのHEALTY & YUMMYを理解してもらうため店頭で説明をした後、販売をするときにはパンと一緒に説明書をつけます。
ところが、販売を始めた当初はYummy(美味しい)という言葉には反応する方が多いものの、Healthy (健康的)という言葉への反応がイマイチ…
もう、暖簾に腕押しって感じです
日本では、30代〜のお客さんには「健康的」というのは一つのキャッチフレーズでした。
どこに行っても「美味しい」が当たり前の日本では、プラスαの付加価値を付けることが求められ「焼き立て」「良い素材」「こだわりの製法」に並んで常套句のように使われていたんです。
クオリティの高いサービスが当たり前なので「それならばより健康的に食べよう」という意識になりやすいのだと思います。
対してアメリカ南部の田舎町、平均的にみて食への関心はあるものの、意識があまり高くありません。
他の州から移ってきたアメリカ人も同じように言います
「南部の人間は、健康という意味での食を余り気にしない奴が多い。1日働いた後は、好きな物を好きなように食べるんだ」
そんな生活をおくる人達に「健康的なパン」と訴えてみても、なかなか響かないんですね。
正直「私は場違いなことをしているんだろうか?」と何度も感じることがありました。
求められないサービスを提供し続けるのは、私の独り善がりなのかと自問自答しました
周りを見渡すと肥満の人が沢山います。
肥満の原因は食生活だけではありませんが、大きな要因であることは確かです。
そんな人達を見る度に
「彼らこそ、健康的な食事が必要なはずだ」と、YUMMY & HEALTHY を掲げ、シンプルな材料と自家製酵母で作る食事パンをおすすめし続けました。それこそが、私たちが売らなければならない健康的な商品だからです
当初から人気の菓子パンや惣菜パンは、あくまで「楽しみ」のパンであって、毎日食べる物ではありません。
新規のお客さんが手に取りやすい商品として必要ではあるけれど、食べ過ぎて肥満を増進させては元も子もない。
大量に菓子パンを買うお客さんにはどんなふうに食べているか聞いて、必要であれば食べ方のアドバイスをしつつ、タイミングをみて食事パンをおすすめします。
これはお客さんのためでもあり、長期的に見ると私たちがパン屋を続けていくためにも必要なことでもあるんです。
地元の常連客が6割以上の私たちのような田舎のパン屋では、彼らにいつ迄も健康な状態で通い続けてもらわないとならないからです
そんな地道なセールスを続けてきて1年半、ようやく健康や食への意識の高いお客さんに繋がり始めています。
病気で食事制限のある方やアスリートの方など、食に拘りのある方が噂を聞いて来てくださる。
彼らは質問し、真剣に話を聞き、納得した後に期待と共にシンプルなパンを選んでいきます。
後日「美味しかった、また行きます」とメッセージをもらう時
「あぁ、諦めずに続けてきて良かった!」と心から思うんです
新しいことを試す時、例えどんなに良いものでも直ぐに受け入れられるとは限らないようです。
それでも信念を持ち続け、必要であれば柔軟にでもブレずにい続けると、いつしか周りに理解者が増えているかもしれません。
もし貴方が何か新しい挑戦をしているならば、それが大きな挑戦であるほど困難にぶつかる機会も多いと思います。
そんな時、この体験が少しでもエールになるなら幸いです
今日も最後までお付き合い下さいまして、有難うございます♪
#理念 #挑戦 #yummyandhealthy