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許す心のつくりかた〜心の傷を癒す「ゆるす」の本質〜

「許す」ということ。

簡単そうで、実は人生でいちばん難しい課題の一つではないでしょうか?

たとえば、
仲の良い友達が待ち合わせに遅れてきて
「ごめんね!」と言うくらいだったら

その言葉を受け入れるのは、そこまで難しくないと思います。

問題は、
「どうしてもこれは許せない」
「どうやってもこの人のことは許せない」
そう感じているときです。

頭では「許したい」と思っているけれど、
心がどうでもこうにも「許せない」ことってありますよね。

なぜこんなに「許す」ことは難しいのでしょうか?

実は、心に傷を負っている状態

まず「許す」「許さない」と考えてしまうのは、
その相手に何かしらで傷つけられ、その傷がまだ癒えてない状態だからです。

「許す」というプロセスは、実は心に傷を負っている状態から始まります。

たとえば
あなたは、あなた自身の心の傷ついた細胞だとします。

誰かの言動で傷つけられていて
いま自分に大きな絆創膏を貼っているんです。

まだその傷は癒えてないし、
あなたも(細胞レベルで)相手のことを許せない状態。

すると、いきなり上司(=あなたの頭)から指令がきました。

「ちょっと相手を許そうと思うので、
絆創膏を今すぐ外して
相手が笑ってる写真を君が見えるところに飾りなさい」

え…….ぜったい無理です!!!

って、思いませんか?笑

まさに、頭では「許したい」と思っているけれど
心がどうでもこうにも「許せない」状態です。

【科学的な視点】憎む相手を許すことで幸せになれる

海外の研究結果から、次のことがわかっています。

・ずっと心に古い傷を持ち続けている人は幸せを感じない傾向がある
・「許し」を実践できる人ほど、不安やうつ、ネガティブな感情を抱いていない
・「許し」が個人の幸福度をポジティブなほうにもっていく要因になる

たしかに、頭ではわかってるんですよね。

誰かを憎んだり恨んだりしていたら
それだけ毎日ネガティブな感情にエネルギーを使うことになって、幸せなことに目を向けられなくなる。

だから許したいとは思ってる。

でも……!!!

人間の心は、なんて難しいのでしょうか。

「ゆるす」の語源から学ぶこと

実は、「許す」の「ゆる」の語源をたどると

「ゆるキャラ」の「ゆる」
「ゆるめる」の「ゆる」と同じなんです。

つまり、「ゆるす」=「ゆるーい」状態にすること

意外に思いませんか?

なぜか「許す」って、高尚なイメージ。

裁判長が厳格に承認してくれてはじめて「はい、100%許します!」
のようなイメージを持ちやすいんです。

でも、「許す」のもともとの意味は、そんな堅くるしいものではなく

心の入り口がギューっとしぼられていたところを少しだけ、

「少しだけ、ゆるーくする」ってこと。

だから、相手のことを100%受け入れることができなくても

・その人が過去に発してくれたやさしい言葉や心からの行動を思い出してみる
・実際にその人が謝ってくれているなら、そういう姿勢を受け止めてみる
・その人のことは許せなくても、自分の人生で起こったこととして受け止めてみる

こういう心の広げ方も、ゆるすことなんです!

「いっぺんに100%ゆるすことができなくても、
少しずつ、ゆっくり、進めていっていいんですよ」

という気持ちが、「許す」という言葉自体に隠れていたんですね。

これからの人生で「許す」「許せない」と、
あれこれ悩むことがあったら
ぜひ今回の内容を思い出していただけたらうれしいです。きみに幸あれ!

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