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真冬のポーランド・ザコパネ観光ひとり旅

もう1年半ぐらい前の話やけど、ずっと書きかけやったのと、自分の中で自然最高と思ったきっかけのひとつなので、せっかくやからnoteに残しておくザコパネひとり旅のお話。

恐らく日本での知名度は最低のポーランドのザコパネ。
ヨーロッパでは軽井沢みたいなイメージで、リゾート地として知られているらしい。(もしかしたらポーランド国内だけかも)

ポーランドの南部、ほぼスロバキア

ポーランド留学中帰国間近の1月、今週休みあるな…どっか行こうかな…となんとなく考えてた。自然を求めて、ずっと行きたいと思っていた1月後半という真冬に弾丸ザコパネひとり旅を決行。
旅行2日前に決めるのは弾丸と言っても過言ではないでしょう。

とりあえずGoogleでザコパネと検索してみるけど、日本語では夏の情報しか出てこないし、そもそもの情報量が少ない。
Zakopane winterと検索してみると、スキーの情報しか出てこない。冬でスキーをせずにザコパネ観光する奴なんていないのか…。

ポーランドの首都ワルシャワからザコパネはバスで7時間くらい。確か電車でも行けたけど、バスのほうが安かったのかチケットが取れなかったのか、覚えてないけど夜行バスを選択。行けばなんとかなる!

往復40ユーロくらい

深夜12時に人生で初めての夜行バス。友だちには、人生初夜行バスが海外でしかも1人なのはパワフルだねと言われた(笑)
乗り込むと隣の人が女の人で安心した。その女性はイギリス在住のポーランド人だそうで、クラクフから飛行機に乗って帰るらしかった。

朝4時くらいにクラクフに着いて、1人になって広くなった座席でさらに3時間。あんまり寝れないまま、ちょっと明るくなってきた外を見ると、雪の世界が広がってる。わくわくしながら朝6時に目的地到着。さむーーーい!!

ワルシャワと比にならない雪の量

その日は-5℃くらいで本当に辺り一面銀世界。こんなに雪を見ることがなくて、朝6時寝不足の状態からテンションが上がる。スキーに行くよみたいな人がぽつぽついて、割と賑わっている印象。
とりあえずお腹が空いたので、どこかでご飯を食べようと辺りをさまよう。

彷徨いながら撮った写真

ほんまに寒いけど、開いてる店がないし何にも調べずに来たせいで、あまりにも土地勘がなくてどうしようもないまま30分ぐらい歩いた記憶。
ザコパネ駅に併設されてるカフェで朝ごはんを食べることに成功した^^
暇やからここでだいぶゆっくりした。

こういう素朴なパンのクオリティが高い

ザコパネには2つケーブルカーで登れる山がありまして、とりあえず高い方のカスプロヴィ山に向かう。ケーブルカー乗り場までかなり遠いので、乗り合いバスみたいなのが走ってた。

ここまで行く?乗っていい?みたいな感じで確認してからバスに乗り込む、周りはスキー重装備のポーランド人ばかり。
ポーランドは切符とかも基本キャッシュレスで行けますが、このバスに関しては現金のみだったので気を付けてください。

バス降りたあとに見た景色かな?
木が雪でフサフサなのが良い

ロープウェーはスキー客向けに朝から営業されてて、チケット買おうと思ったら時間指定チケットだった。
朝9時に来たのに、10時のチケットしか買えない…けど山頂には行きたい…のでとりあえず購入。

乗り場辺りはちょっとしたカフェとかもあるけど、朝早くて開いてない。
暇だなーと思っていたら、乗り場のおじちゃんがチケットあるなら乗りな!!的なことを言ってくれて、時間指定関係なく案内してくれました。なんで時間指定してるんや??人数制限してたんかな??

ロープウェーは途中一度乗り継いで山頂に向かいます。
今日は曇ってるしあんまり景色きれいじゃないかもな~とか思いながら乗っていたら、なんと、ロープウェーが雲まで到達しているではないか。

雲が下に!!

あれよあれよという間に、雲を突き抜け山頂に到着。
めちゃくちゃ晴れてる!!当たり前やけど!!
標高は約2000m。生きてきた中で一番高いとこに立っている…。

そして景色ものすんごいきれい!!!とんでもないとこに来たなという気持ちでどきどき。人生でウィンタースポーツしたことないので、スキーしてる人を見るのも楽しい。

とんでもない光景

実は山頂で特にすることもないので、とりあえず歩いてみる。
あれ、標高は高いのに何か寒くないなと思ったもそのはず、山の上は太陽+雪の反射で、曇りの地上より気温が少し高かったのです。興味深い現象。
体感温度的に0度は超えてた気がする。

よく見るとあっちに人が
歩いてみる

落ちたらどうなるやろーって思いながら進み続ける。
結構ガチな雪山。

振り返ったらこんな景色

こんな景色、日本じゃ自力で行くしか手段がないのでは…?と思い、ずーっとテンションが上がり続ける。この景色が見れて、本当に来てよかった。

後々気づいたことですが、このカスプロヴィ山はほぼスロバキアとの国境。恐らく自分が最終的に辿り着いてたのは、スロバキアだったのではないかな?知らない間に入国してた。

非常にわかりにくいですがめっちゃ国境にあります

歩き回ったりなんだかんだ山頂で1時間ぐらい過ごして、ロープウェーで下山。もう正直絶景を見れたことに満足して、それだけでザコパネ来てよかった~って感じだった。

あとはゆったり過ごすだけなので、行きはバスで来た道を歩いて町まで戻ってみる。雪が止んでたので歩きやすかったけど、曇っててやっぱり山頂よりは寒い。

ちょっとした段差で盛大に転び恥ずかしかった

冬のヨーロッパって思っているより極寒なので、日本ではただのファッションアイテムになっているニット帽をまじでおすすめする。あれがないと生きていけない、頭寒すぎ。

歩いて歩いてザコパネのメインストリートに到着。急に栄えてる。
ここではお土産とか飲食店とか、いろんなものがあります。

こんな建物があります

正直写真を撮るためにスマホを触るのも寒いぐらい極寒。恐らく生きてきた中でいちばん寒かった。

お昼ご飯に食べたポテトパンケーキは焦げてるのに冷めてる(作り置き)で、わかりやすくハズレだった( ; ; )

明らかに焦げてるよねえ

しっかり調べて行くか、お金をケチらない姿勢が大切…

そのあとも歩き続けてタトラ博物館へ。
ここではザコパネの伝統的な木造建築について学べる。

ザコパネに着いた時から、すごくかわいい木造建築に魅了されていたので、ここは行ってよかった。でも私以外に数人しか人がいなくて、若干不安だった。

暖炉?の上にいた熊
外から見えない部分が美しい
なんてかわいい装飾
模様が超かわいい

昔ザコパネに住んでいた方たちは、冬の間は外が寒いから、過ごす時間の長いお家内部の装飾にこだわったみたいなことが書いてた。おもしろい。

博物館を出て、なんと珍しい、木造の教会に向かう。
ヨーロッパでたくさん行った他の教会とは、全く雰囲気の違う、静かで昔を感じる世界だった。美しさみたいなところでは、ステンドグラスきらきらの教会がきれいなのかもしれないけど、木の温もりを感じれる教会もまた別の美しさがあった。

昔ながらの教会って感じ
わかりにくいけどザコパネの建築は温かみを感じる

あんまり寝てないのと、歩き回ったおかげですでにバテバテ。宿に向かう。

弾丸だからかリゾート地だからか、安い宿は少なめだった記憶。だいたいロッジみたいな感じのところが多かった。それか高めのホテル。
もしかしたら夏は開けてるよ~ってところもあるのかもしれない。

この日は類まれにみる超早就寝。21時には寝てた。
ラッキーなことに、8人部屋ドミトリーにもかかわらず実際に会ったのは2人ぐらい。次の日私が起きたら誰もいなかった。

2日目はザコパネのもう一つの山、グバウフカ山へケーブルカーで登ります。朝9時ぐらいに行ったら、全然並ばずにすぐ行けた。

でもめちゃくちゃ曇り~!!

ここもスキーの人がいっぱいいた

曇りというか、スキーのために除雪?して雪を吹き飛ばす機械みたいなのがあったせいで景色的には曇って見えた。

多分ここは晴れてたらきれい。うっすらきれいな景色が見えた。
ケーブルカーの駅から歩いて行くと、色々お店がやってたりする(朝だからあんまり開いてなかった)。

特に何もすることがなくて、こんな景色の中歩き続けた

とぼとぼ歩いてたら、前から歩いてきたポーランド人少年2人に、
"Czy pani mowisz po polsku?"(ポーランド語話せますか?) と尋ねられる。
自分が即座にNie~przepraszam(いいえ~すみません)って言えたことに、勝手に成長感じてた。
めっちゃポーランド語勉強してたわけじゃないし、めちゃくちゃ基礎会話やけど、聞き取れるようになって反応できたのはやっぱり嬉しい。このエピソード強烈に印象に残ってる。

正直グバウフカ山での思い出はこれぐらい…。

ポニーがいたりもしました。寒そう。

下山すると、ケーブルカー乗り場はめちゃくちゃ人混み。まじで朝に来るのがおすすめ。

行きは開いてなかった市場を散策してみる。お土産になりそうなものとかも結構あった。
私はザコパネで食べたかったチーズを実食!

こんな感じのチーズがいっぱい売ってる
ジャムをつけて食べる

チーズとジャムの組み合わせって日本ではあまり見ないけど、ヨーロッパだとメジャー?おいしかった。お土産に俵型のチーズも購入。

私の中でもうザコパネ堪能した~という気分なので、メインストリートでお土産見たりしてたけど、本当に寒すぎて歩いてるだけで体力奪われる。防寒しっかりしても体感温度が0度下回ってる感じ。
よく冬の方が実は痩せやすいとか言うけど、それを体感した。

温かいものを求めて、カフェで紅茶飲みながらワッフル食べて、2時間ぐらいゆっくりしてた。
その時日記書いてたら、隣にいた子どもが私が書いてる日本語をめちゃくちゃ不思議そうに見ていておもしろかった。初めて見る形やったんかな?わかる~意味わからんよね~と謎に共感。

体力回復のワッフル

めちゃくちゃゆっくりして、バスでワルシャワに帰るぞ~!と意気込んでいたが、Flixバスに指定された場所に行くと、バス乗り場変更しました。という張り紙が。
出発前に友だちから、ザコパネから帰りのバスを逃した話を聞いていたせいで焦る。

バス発車まで残り15分ほど。とりあえずGoogleマップで変更された場所を検索すると、10分ぐらいで行けると言われる。
友だちの二の舞になりたくないので、とりあえず向かう。

自分では結構早く歩いるつもりでも、なんせ雪のせいで進まない。
あと5分ぐらい。ほんまに間に合わんかも!!!と頑張って走ってたらついにFlixバスの緑色が見えた!!!ラストスパート頑張って走った。

走るに走れない雪道

なんとか間に合いました。
海外でバス逃すとか怖すぎて一生経験したくない。

ずっとゆったり旅やったのに、最後めちゃくちゃ焦ってなんとかワルシャワに帰れました。

やっぱり自然っていいな~と思うとともに、冬の絶景の素晴らしさに目覚めたザコパネ旅。恐らく日本からわざわざ行く人はいないと思うけど、夏もめっちゃ良いみたいなので、費用を抑えつつヨーロッパの自然を楽しみたい人におすすめ!!


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