葉月
台風シーズンが始まった。朝の散歩に利用する近所の公園では、森の奥から少しずつ秋の空気が広がってきている感じがする。とうに立秋は過ぎ去り、暦以外の夏がまもなく終わるのだ。
学生たちの夏休みも終わる。かつての私のように泣きながら宿題に追われている子どもたちもいるかもしれない。楽しかった夏休みを辛く苦しく締めくくった記憶。子どもの頃、計画を立て必要な準備をすることができなかった。自業自得ともいえるんだけど、自分流の勉強の仕方を掴むまで学校の授業は苦しかったもんだ。
夏休みが終われば週明けの通勤電車は更に混雑したものになるなぁ。
この8月も例年通りに過ごしている。狂った暑さを逃れ家に引きこもっていた。今年はアマプラ三昧だ。さすがはiPad Pro。どこでも楽しめる。先月は無理なトレーニングで腰を痛め、今月は適切なトレーニングで腰を回復させた。
幸いにもここ数年は夏バテ知らずである。運動、食事、睡眠を保つことによる効果だと思う。何と言っても暑熱順化の影響は大きいだろう。とはいえ、昨年の今頃に体調を崩したので気をつけていきたい。
歳を重ねるにつれ早寝早起きの習慣は苦にならず、休日は散歩から始まることがほとんど。いつもと同じように見える風景のはずなのに、その日の天候、時間帯、気分によって撮る写真が変わる。これが面白い。
近くに公園があるから散歩をしていて、公園があるから写真を撮っている。もし公園がないところで暮らしていたら、いまと同じようにカメラを買い写真を撮っているだろうか。それはなかなか想像できないことだ。
振り返ってみると自然に触れることが趣味だから、その趣味を写真に撮っていた。続けているうちに写真も趣味になったのだろう。
というわけで、8月の朝の写真。
ついにエアコンが壊れた。長年、酷暑から救ってくれた。今生きているのは頑張ったエアコンのおかげである。ほんとうにありがとう。お疲れさまでした。
9月の残りの暑さは扇風機だけで乗り越えようか検討したけど、やはりこの暑さには辛いものがある。外気温が下がっても室温は下がらない。窓を開ければマナーを守れない隣人のベランダ喫煙の被害にも遭う。無駄に耐えるのはやめて、一日も早い快適な住環境を確保することにした。納期を短くするため少し高かったが在庫があるものを優先した。冷蔵庫に続き、私が信頼を寄せるヨドバシ・ドット・コム再びだ。少しずつポイントが溜まっていく。
年間使用料の安さを考えると躊躇せず買ったほうが良いという判断だった。ついでにガスオンリーだった冬の暖房に新しいエアコンを組み合わせて、ボッタクリLPガスの料金を抑えることにしよう。ヨドバシの担当者によると注文後の数日で対応できるとのことだったが、仕事の関係で工事は今度の週末に。それまでの1週間くらい寝苦しい夜を耐えてみようではないか。兎にも角にもベランダ喫煙は大迷惑だ!
先日の上野動物園のリーリーとシンシンの中国返還決定のニュースは驚いた。平均寿命に近づき、改善しない高血圧という病気が進行する前の早めの返還。これはタンタンのことがあったからかもしれない。リーリーとシンシンは子どもの頃から一緒だった。一緒に日本に来たのだから、一緒に帰るべきだ。中国でもずっと一緒でいてほしい。シャンシャンをきっかけとして観るたびに癒やされてきた上野パンダファミリーの写真は私の大切な宝物。
寂しくなるけど生まれ故郷で余生を過ごすのが一番だと思う。遠く離れたとしても、見上げた空は繋がっている。寂しいけど寂しくない。私はまだ余生のことを考えるのは早いけど、幼少期に育った自然豊かな深大寺の影響は大きい。そのときがきたら、緑に囲まれた場所を求めるのかな。
生まれ故郷のことを考えたら、深大寺そばが食べたくなった。
まもなく食欲の秋、到来である。
それにしてもエアコンが壊れた部屋というのはこんなにも暑いものなのか。
おしまい