『ジャスティス』(1979)アウト・オブ・オーダーと言われたら
アル・パシーノからアル・パチーノへ
アル・パチーノがまだアル・パシーノだった時代、無論、その時からすでにパチーノは名優であった。というわけで、今回は弁護士パチーノが、法制度と権力の在り方に対して怒髪天を衝くことでお馴染み、『ジャスティス』(1979)を紹介していきたい。
マイケル・コルレオーネの美青年としての面影と静かな狂気、トミー・モンタナのギラギラの狂気の間に位置する本作でパチーノが見せるのは、その二つを繋ぐ、苦悩と哀しみを持って法と権力の理不尽にブチ切れる、熱き弁護士の