Vol.6邦画「クワイエットルームへようこそ」~観るべき映画BEST5とかは好きではありません!ひねくれ者の映画好き~
いつもお世話になっております。
するめでございます。
急に涼しくなり、金木犀の季節になりましたが、最近は金木犀の香りが流行っていますよね。するめが小さい頃は、金木犀の香りといえば・・・って感じですが時代が変わればイメージが変わるものなのですね。家に金木犀があるので今年は、ポプリにでもしようかと思います。
何の考察もしない映画好きの感想になります!よろしくお願いいたします。
今回も、邦画で!
松尾スズキ監督 ”クワイエットルームにようこそ” です。
そもそも、するめは松尾スズキの作品が大好きです。なんというか、とっても悲しみに溢れてる感じが切なくてたまらないのでございます。大人計画の舞台も、”日本総合悲劇協会”と銘うってる作品があるので、悲しみに溢れているんでございます。ですが、するめは思うのです!映画やアートと呼ばれる作品は、悲劇が必要です。これがないと人生に入り込まないような気がします。
ネタバレいたしまーす!
ネタバレ線注意でございまーす。
あらすじです。どうぞ!
佐倉役演じる内田有紀がオーバードーズして、精神病棟へ入院をするのですが、自分では何故オーバードーズしてしまったのか、入院することになったのか分からないまま精神病棟で過ごす間に、だんだんと自分が何故入ることになったのかが分かってくる。
するめのイチオシ男
何ていっても宮藤官九郎ですねー。かっこよすぎる!あれ?前回の記事でも同じこと言っていたな。そうなんです。するめは宮藤官九郎の顔が好みなのです。めちゃくちゃ!!!
宮藤官九郎に熱く語る~
この作品では、内田有紀演じる佐倉が依存体質なんですが、それを結局突き放して、受け入れなかった。出会ってから別れるまで。優しさだけで付き合っていたって所にグッと来るのです。
こういった、女性が依存体質の・・映画って滅茶苦茶向き合う男性か、それともそれを狙ってお金目的や身体目的にとなるパターンが多いのですが、決してこの作品は、男性によって女性が狂う話ではなく、女性自身の問題を向き合う話なのでございます。
あらすじ!その2
精神病棟に入院することになった佐倉は、自分はここに入院している人と違うと感じながらも居るわけで。そんな中、同じような子を見つけます。ミキ役の蒼井優と仲良くなり、入院している人を少し小ばかにしながら過ごすのですが、佐倉は、結局はミキもこの精神病棟に入院する資格のある人だと思ってしまうわけです。
からの急な感想がはいりまーす。
このストーリーが何とも言えないわけです。自分も入院して同じなのにどこか上から見て自分の居場所はここではないと思うのです。そんな風に自分と他の人を比べる前にするべきことがあるのではないかと。
ここがまたよいのでございますよ。なんとなく観客を同じ目線のように演じる佐倉が。精神病棟の患者をコミカルに描いているのですが、面白いなぁなんて感じで思わせるのですが、佐倉が、何故入院することになったのか知ったときにミキを傷つけてしまうのですが、その時佐倉は自分も同じなんだと気が付くのです。小ばかにしていた患者と。
実体験でもありません?
馬鹿にしていたコミュニティーで上だと思っていたけど、実は自分も同じだったということと、傲慢だったということを知るわけでございますよね。
あらすじ!その3
佐倉が、入院するまでに色んなことがありました。イベントコンパニオンをしていて知り合った人と結婚し、つまらない夫との子どもが出来て、堕胎し、離婚。風俗店で働き、放送作家のテッチャンと出会う。面白い毎日で、ライターとして働き忙しくなっていくが、以前から飲んでいた睡眠薬でオーバードーズしてしまう。
さすが!松尾スズキの悲劇
世の中の作品の多くは、子供が出来たとなると”産む”もしくは、”流産する”となるわけですがこの作品は”中絶する”を選ぶのです。この選択により佐倉は気にしていない様に生きていくのですが、ただ、面白く生きたかった佐倉は、面白くない夫の子供を産むのが嫌で”殺して”しまう。この言葉にずーんと来てしまう訳でございます。それにより罪と思い、罰を自分で与えてしまったのかもしれません。
とても悲しくて、爽やかなラスト!
するめはこのラストが好きで。最後、入院患者から貰った退院祝いをゴミ箱に捨てて、タクシーに乗って帰るのですが、貰ったケータイのアドレスを捨てるのですが、「life is happy@loop.com」と書いている。
するめは、これがとても好きで。life is loopと受け取りました。回り回ってくるのです。良いことも、悪いことも。
ほんじゃまた!