映画感想文「人体の構造について」パリ発、玄人向けの手術室ドキュメンタリー
どう捉えたらいいのか、難しい作品だった。
手術室での医師の手元、内視鏡カメラ、などを次々と映し出す。手術室のドキュメンタリー。様々な人体の臓器が登場する。それはあまりにもリアルで、ゆえに標本のようで、現実味がなかった。
だから、逆に嫌悪感もなくじっくりとみていられた。
しかし、思うのは、医療従事者の仕事の過酷さである。自分なら間違いなく、狂ってしまうと思う。
こんな毎日を繰り返し過ごしてる人々のストレスのほどは凄まじい。本当に尊敬する仕事である。
しかし惜しむらくは、もう少し解説があれば、ということ。次々と映像が繋がれていくが、素人には何が何だかわからない場面も多かった。もう少し解説してくれたら更に興味深い内容になったと思う。
きっと、「あえて」の放り投げ。この現実と人体の不思議を直視しろ、という芸術だとわかるが、かなり玄人向けであった。