映画感想文「小説家の映画」観る人を選ぶ繊細な会話劇
ふくらはぎに力を入れる癖がある。しかも決まって左脚なんだけど。
エンドロールが流れてる時、それに気付いた。
評判良いが、私にとってはちょっと疲れる映画だったみたいだ。
書けなくなったスランプの中年の女性作家が、旧友と会った後に街を彷徨い、やはりスランプの女優に出会う。2人は意気投合し、話してるうちに短編映画を共に撮る話になる。
友人と話しても解決しなかったことが初対面の出会いではするすると解決していく。(が、そんなに簡単な話でもないことも後段に出てきたりする)
という人間の出会いの妙を描いた作品、なんだが(多分ね)。
モノクロの会話劇。1シーンごとも長い。
まず、会話劇を終始字幕で観るのはしんどい。しかも何か事件が起こるわけでもなく、他愛のない日常会話が延々と続く。会話量も多い。
そして次にストーリーに起承転結が乏しい。日常を描く作品なんで、特別劇的なことが起こるわけでもないのだ。いわば、非常に繊細な、人との会話のやりとりを楽しむ作品なのだが、そういう繊細さが私には向いてない。
ということで数年ぶりに、あれ?と思う作品であった。映画との相性は人それぞれ。でもだから面白い。