映画感想文「私がやりました」ウィットに富んだドタバタコメディ。既視感あり
うーん。
フランスで大ヒットしたという、フランソワ・オゾン監督新作。
期待しすぎたからか、暇つぶし程度にはじゅうぶん面白いのだけど、わざわざ映画館で見るほどではなかった。という個人的感想。
同監督作品で昔見た「まぼろし」(2002年)、「スイミングプール」(2004年)はすごくよかった。そして最近の「すべてうまくいきますように」(2023年)も好きな作品。
多作な監督であり、作風はいくつか種別あるのだが、そういえば私が好きなのは、割とシリアス路線の作品ばかりであった。
それに比べて本作はドタバタコメディ。芸達者のイザベル・ユペールまで出てきて楽しく観せる。
有名プロデューサーのシニア男性が殺害される。当日、役をもらうために彼に会っていた新進女優が疑いをかけられる。
しかし、彼女はやはり駆け出しの弁護士の女友達の知恵を借りて、見事に正当防衛で無罪を勝ち取る。
しかも、華やかな外見、大衆の心を掴むスピーチで一躍時の人となり、マスコミにもてはやされる。
しかしそこに真犯人を名乗るベテラン女優が現れて‥というストーリー。
マスコミ、それに踊らされる大衆、の愚かさを風刺したかったのか、と思うのだが、また女の強かさを見せたかったのかとも理解するのだが、既視感あるストーリーだ。
何よりウィットに富んだドタバタコメディが私には合わなかった。
しかし女優達3人の演技は良かったし、フランス映画でよく出てくる名優達が出演しており、そこは楽しめた。
フランス的なウィットが好みの方にはおすすめだ。
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