映画感想文「ぺぺ」ジャングルに住むカバの視点で描いた物語、東京国際映画祭で視聴
頭が混乱した。
これは一体なに?
毎年この時期開催の東京国際映画祭で観たドミニカ共和国生まれの監督作品。
コロンビアのジャングルで殺害されたカバ。今は亡き彼、名前は「ぺぺ」。彼の視点で語られる物語である。
え?カバの視点て何?しかもすでに亡くなってるんだよね?の混乱から始まり。でも、慣れてくると、コロンビアの獰猛な自然の中に川やジャングルと暮らす人々の暮らしがあれこれ描かれてることに目がいく。その裏に隠れてる、いろいろ言いたきこと盛りだくさんの社会派作品でもあると気付いてくる。
共産国、政治も安定せず、内戦が今も続く。そんな国で暮らすには比喩的な表現力が発達するということなのか。
また、表現もモノクロとカラー、16ミリフィルムも多用され、とってもチャレンジングな作り。こんな表現も、確かに映画だね。ということで、とりあえず戸惑いながらも最後まで見守った作品。
東京国際映画祭、意表を突く、こんな出会いがあるから面白くて、好きだ。