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映画感想文「母性」母と娘の強すぎる絆に羨ましかったり気持ち悪かったり
これって母と娘ならでは、だよね。
なぜか父と息子はこうならない。むしろ反発し合うだろう。なのに、なぜか女性同士に多い、共依存な母と娘。
湊かなえ原作らしく狂気を感じて怖かった。
娘役の戸田恵梨香と母役の大地真央。美しく上品で愛し合ってる親子。大地真央は娘を褒めそやし、生まれてきてくれてありがとう。あなたを授かった日は人生で最良の日だと語る。愛が溢れすぎてて好感よりも、むしろ怖い。自分が娘ならプレッシャーである。
そう、過ぎたるは及ばざるが如し、である。
愛が多ければ良い、ものでもないと思う。重荷だし、何しろ子供がなかなか親離れ、自立できない。
そして全てにおいて受動的だし人からの評価で生きてる戸田恵梨香演じる母親。確かになんだかなー、こうなりたくないなー、とは、思うが、それでももっと評価されていいキャラクターである。痛ましいほどに頑張ってる。何はともあれ頑張りを讃える世の中ではありたいと願う。
義母の高畑淳子がめちゃくちゃ上手い。かつ、彼女が晩年に戸田恵梨香演じる嫁に語る話に胸が詰まった。
なお、いずれも父親の姿が見えず、家庭に父親がほぼノータッチなのが本当にいけてないと思った。
特に女性は興味あるテーマだと思う。