映画まとめ。
映画館で映画を観るのが好きです。
TSUTAYAで20本くらいレンタルしてきて一日中引きこもって観たり、最愛の方の映画は毎日再生するし
もともと日常に映画がある方だったけれど。
サブスクで観られるようになってからの、家で観る映画は「映画鑑賞」とは少し違う気がしていて。
映画観たなぁって思うのはやっぱり、映画館だからだと思うのです。
そんなわたしがこの夏観た映画の感想まとめ。
一秒先の彼
人より一秒早いせっかちなハジメと、人より一秒遅いゆっくりなレイカ。出発点が噛み合わない二人の時間が交差する夏の一日をめぐるお話。
もうすぐ公開がおわってしまう。悲しい。この映画を映画館で観た方がいいと思う理由は鑑賞後の清涼感がもの凄いからです。
せっかちな郵便局員「秒速のポストマン」こと、皇(すめらぎ)ハジメを演じるのは岡田将生さん。
京都弁のなめらかなせっかちさに、関東生まれ関東育ちのわたしは思わず笑えました。
「なんで? え、なんで、なんで?」と畳み掛けるクエスチョンと、そのあとの「ま、いっか」みたいな脱力感。ばーーっと喋った後に「知らんけど」て言われた時みたいな。
「洛中以外は京都じゃない」と、京都の街に偏屈なプライドをもつハジメに、観てる人たちみんなクスクス笑っていて、これも映画館で観る楽しみだなぁとほっこりしました。
ピュアな部分をそのままに大人になったハジメくんに青天の霹靂。一秒早い彼の時間を戻すのがレイカです。時間の感覚がズレている二人の会話は、どうしてもタイムラグが生まれてちょっと間が空いてしまう。清原伽耶さんの表情があまりに尊いのです。
京都の暑すぎる夏に美しく涼しい景観。
失われた一日と、与えられた一日。
大切なものを振り返って気付かせてくれる、
そんな映画でした。
原作になった『一秒先の彼女』もとても好き!
次に
怪物
こちらで感想を書きました!
是枝監督のティーチインチケット、準備が足りず、その争奪戦に惨敗していました……しょんもり……。
何度目かの開催だったのでもう余裕になってくるかなとタカを括っていましたが瞬殺だったようです。さすがですね〜。
是枝監督著、『映画の生まれる場所で』 (文春文庫 こ 50-1)を買っておきながら積読しているわたしにはまだ早かったのでしょう。
読んでからまた上映中に観ようと思います!
そして
君たちはどう生きるか
前情報一切なし! の宣伝通り、何も見ずにいった方がいいんだろうなと、声優に木村拓哉さんが起用されていることだけの情報で観ました。
観てよかったーーー。
アニメといえばジブリで育ったわたしの推しジブリ映画は
1位 ハウルの動く城
2位 風立ちぬ
2位 崖の上のポニョ
2位 耳をすませば
3位 風の谷のナウシカ
です。
ラピュタももののけ姫も、魔女の宅急便も紅の豚もトトロも平成ぽんぽこもアリエッティも大好きだけど!! 選べなさから2位の混在すごいよ!!
そんなジブリ大好きジブリっ子の感受性に刺さりまくる宮崎駿ワールド。
10年前に公開された『風立ちぬ』がわたしのジブリ映画を大きく変えました。それまでは、人生にゆとりをくれる、ファンタジーでかわいい世界のなかで大切なものを教えてくれるアニメ映画だと思っていたのです。
しかし、宮崎駿監督がご自身の戦争体験から描いた時代への警鐘は『風の谷のナウシカ』にも『もののけ姫』にも『火垂るの墓』にもずっと描かれています。幼いわたしはジブリ映画の美しさばかりをキャッチしていましたが、大好きな『ハウルの動く城』だって魔法を通して戦争の凄惨さと無意味さを提言していたとやっと気づくことができたのです。
『風立ちぬ』にも見られた宮崎駿監督のお母様への想いは、『崖の上のポニョ』や『火垂るの墓』からも感じ取ることができるし、
『君たちはどう生きるか』での眞人もまた、母が遺してくれた本を読んだことで突き動かされたのではないかと思います。
恵まれた立場にいることに無頓着な眞人から漂う「死」の匂い。それは戦後に限らず、生きることへの責任から逃れてはいけないという啓発のような。
「友だちを見つけます」
悪夢に泣き、自傷して嘘をついた。
でも人間は何度でもやり直せる。
宮崎駿監督の描く、弱くて、人間らしい、強い瞳の主人公が大好きです。
映画館の醍醐味、IMAX上映も気になるなー!
最後にこちらはサブスク鑑賞、
メタモルフォーゼの縁側
BLがつなぐ老婦人と女子高生の友情物語、と単純な思考で見ると、歯痒さや既視感、優しさにぶん殴られて号泣します。しました。
原作コミックスを読んでいたのに、です。
BL好きなことがマイノリティなんじゃない。みんなとワイワイ、キラキラすることに馴染めない自分、周りと比較して自分に自信が持てない後ろめたさ、そんな誰しもが抱える息苦しさを、芦田愛菜さんが演じるって……そんな……正直、キラキラした女の子国民代表なのに? と思っていて、公開時に踏ん切りがつかなかったのですが。
読書量で本を一冊出せるほど「何かに夢中になる」ことで世界を切り開いてきた、芦田愛菜さんだからこそ、一歩を踏み出せない主人公に立体感を持たせられたのかな。
もらい泣き、もらい笑い、ほっこり、
わかるわかるー!
「縁側で食べるカレーは美味しいんだよ」
なんてなんて優しくて愛しい映画。
サブスクじゃ映画鑑賞の気分にはなれない、などとほざいてましたが、どうしても映画の力を借りたいけど映画館に行けない。そんな時にありがたく利用させていただいてます。ビバ、サブスク時代!
12月には『窓際のトットちゃん』が公開されるようで、それもとても楽しみ。
サブスクでも、オススメの映画があったら教えてください。