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居場所について考えた 〜『東京ロンダリング』/読書感想文
※こちらはメンバーシップ【cafe de 読書】に参加されている方が全文お読み頂けます。メンバーシップに入っていなくても途中までお読み頂けます。
メンバーシップ【cafe de 読書】の記念すべき最初の課題図書に選んだのが、原田ひ香『東京ロンダリング』です。
カチカチの古典を誰かから習って勉強する、というのも気になるけれど、
【cafe de 読書】は、どちらかというと最近の作家さんを、みんなで感想を言い合いながら、楽しく読んでいく場所にしたいなと思っています。敷居はできるだけ低く、ふらっと入れるカフェのようにしたいのです。
そのため、初回はこんな風に選びました。
・読みやすい最近の作品
・長すぎない小説
・現代らしい、テーマ性のあるもの
・初回だし、ハッピーエンドがいいな
・夏だし、各社の夏の文庫フェアの中から選ぼう …オマケほしい
・自分の読んでみたいもの
…メンバーの方が、どんな本でも読みます!と言ってくれたのが、後押しになりました。感謝。
さて、本です。もともと、ロンダリングという言葉にいいイメージはありませんでした。マネーロンダリングは汚れた金を隠す違法行為だし、学歴ロンダリングはその行為を揶揄しているように感じます。
でも、この本の表紙はなんだかそれらのイメージからは遠く、温かく優しい雰囲気。英語表記のlaunderingは、もっとシンプルに洗濯とか洗浄の意味だそうで、そちらに近いのかなと思いながら、手に取りました。
この本は設定が面白いです。
次の住み手がつかない事故物件に住む、内田りさ子が主人公。
彼女が数か月住むことで、不動産業者は次の住み手に事故の事実を伝える義務がなくなる。それをロンダリングと呼んでいます。
表紙の温かさとは裏腹に、隠すような薄暗さがあります。あれれ?と思いつつ、読み進めます。
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