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売れ続ける商品にするため。商品戦略マーケティングの5ポイント。
こんにちは、WaHaQのさかわきです。
僕はwanovationと勝手に呼んでいますが、和のモノに思い入れがあり、"和 x ???"のモノ/体験の組み合わせによって広く世界にひいては日本人にもっと日本の魅力に誇りを感じてほしいと思い2024年7月にWaHaQ合同会社を設立しました。
この記事では、特に有形商材を扱って事業や商品企画/マーケティングする方々は、次のような課題に対して勝ち筋の光をもたらすことができると信じています。
1.作った商品が売れない
2.結局、お金を持つ企業やブランドに勝てない
3.社内決裁のための調査をしている
やれることをきっちりやることでかなり骨太な事業になりうることを15年の経験の中で掴んできたと思います。
そうすると誰がこのnoteの対象者なの?となりますが、以下の方々にフィットするのではないかと考えています。(違う人でもご興味あればぜひ!)
ブランド運営、マーケティングに悩んでいる人
商品の販売支援をしている人(でも進め方に困っている人)
ビジネスマンとして、成果をあげるマーケティング思考を学びたい人
細かい話はさて置き、僕は原体験からモノづくりの方にとても思い入れがあったので就職先に日系大手企業をしばらく選んできました。(今は残念ながら外資系にいますが、、)幸い自社の事業会社の商品開発やマーケティングだけではなく、日本最大級の小売流通や他メーカーの人ともお話する機会に恵まれたことで概ねマス企業という限定ではあるものの、日本の商品づくりからマーケティング、販売までの考え方や仕組みをよくよく理解することができました。
その経験が必ずしも日本の縮図ではないかもしれません。でも、今回お伝えしたいポイントは、日本企業が圧倒的に足らないと視点だと私は思っています。その経験があるからこそどこかで絶対に役に立つと信じています。また、思考の水平展開が得意な方はこれからお伝えする5ポイントが商材問わず様々な事業カテゴリーにも流用が可能だと理解いただけると思います。(とは言え、向かない商材もありますが…)
難しい言葉は使わないように頑張ります!とにかく、いってみましょう!
しばし、お付き合いください。
前提
きっかけ
Xで「こんな状況の事業あなたならどうする?」のようなポストがあったので、そのとき即興で対策というよりも"どんな内容が分かったらもっと戦略が立てられるか?"という視点でビジネス上の問いを書き出しました。
これはやること沢山ありそう…
— さかわき@WaHaQ (@S_Wakky) August 20, 2024
戦略を見直していくとしたらいくつか最初に前提の確認や状況の把握が必要な気がします。… https://t.co/sIrDhWHzWU
これが自分のピン止めしている創業noteのポストに追い付くくらいインプレッションや反応がありました。(ちょっとだけ悲しい。。)
さて置き、もしかしたら考え方の枠 (フレーム) に反応してもらったのなら、別に隠すものでもないなと思い、筆をとってみたわけです。
売れないの?伸ばしたいの?(いい訴求が見つからないの?)
ここで一つ大事な前提のお話をさせてください。これからご紹介するのは、つくったモノが商品が売れなくって困っているケースにフォーカスした話です。
もっと売って事業拡大をしたいというケースにも使えなくはないのですが、やることが異なる (増える?) ので、そっちの方は今回ここでは期待しないようご容赦ください。
この2つの状況があったときに異なるマーケティング戦略をとった方が良いと思っています。
— さかわき(わっきー)@WaHaQ (@S_Wakky) August 31, 2024
①作ったものが売れないので売りたい
②もっと売って事業拡大をしたい
一見同じことを言っているように見えますが、例えるならば以下になります。…
大雑把にですが、売れないの改善→単一教科で100点満点を取る戦い。伸ばしたいの実現→新しい科目を作って200点を取る戦い。こんな風に考えてもいいかもしれません。
売れないを売れるにする →コーゼーション
売上を伸ばしたい (拡大したい) →エフェクチュエーション
ざっくり個人の見解ですが、上記のイメージです。
どっちにしてもいい訴求が見つからないという件は、元を辿れば事業拡大のための戦略の一部なので今回は割愛します。こっちは例えばブランドエクイティピラミッドなどブランド整理のフレームワークもしくはオルタナティブモデルのようなオケージョンごとの整理の方が方向性を考えるうえでは適していると思います。
すみません、結局話が逸れてしまってました。ここは今回説明する気がなかったので横文字のままです。またの機会があれば、詳しく書きます。ご興味あればDMでもご連絡ください。
ざっくり何が他のフレームと違うの?
![](https://assets.st-note.com/img/1726310858-RfNK2Eb0PaC8JVwYW6Ovj4Ss.png?width=1200)
本来マーケティングを用いて目指していることは、事業を伸ばすことなはずです。なので、順番としてはビジネス状況の把握→その中にブランドのビジネス状況の整理→ブランド運営や販売戦略を立てていく。もちろん全てが順番通りキレイにいかないことの方が大半ですが、これが一般的な流れだと思います。
これが全部ではないかもですが、俯瞰してもらったうえで本題に入りたいと思います。とにかく、ここの網羅性や徹底度が思考のうえでも足らないというのが僕も見てきた日系企業の伸びしろです。
では、どのパートをこの記事で紹介したかったかというと一番右側のパートになります。実行面に近いのですが、全てが連動していますし、全てが繋がっているので終わりであり始まりでもある。
個人的には実際のビジネスとしては非常に大事パートだと考えています。そこを順を追って5ポイントお話しますね。
5 vectors of superiority
もうガッツリ某企業がIR資料にも出してる内容です :)
そのため、ここだけは英語表記を許してください。そもそもが目標を立てて逆算的な思考で目標を達成する考え方がこのフレームの根本だと思ってください。(もうそれ前提で考えられています)
つまり、一部例外を除いて基本的には自前の商品の売上改善をすることがこのフレームの考え方です。そして市場で勝つということは相手がいます。すなわち、競合/ベンチマークにどんな要素で勝つのか?という考え方になります。
それが下記の図にある「5 vetors of superiority(ブランドが勝つための優勢であるべき5方向」です。日本語訳は適当です、ごめんなさい。そして、別に私が説明せずとも実は検索したら出てきます。ごめんなさい。でも、英語ですし日本語で短めに説明を僭越ながらさせてください :)
読んで字のごとく5つの要素があります。
めちゃくちゃ簡単にですが、以下で一つずつ説明をしますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1725196779991-FGjwXAhqdF.png?width=1200)
①プロダクト
事業の根本であるプロダクトで必ず競合に勝ちましょう。
何をもって勝ちなのか?自分たちがどのカテゴリーにいて、消費者の何のジョブ解決に使われるのか?そこを明らかにしたうえで最低限負けてはいけないないところ(POP)を整え、有意かつできれば独自の便益をつくる(POD)。この両方をクリアして実際の生活/利用シーンにおいて本当に勝っているのか?を数値化して定量化することで競合よりも勝っている商品につくり込むことが一丁目一番地です。
マーケティング施策で一時的に競合を出し抜きトップになることはできるかもしれませんが、結局長続きしないことは歴史が証明しているようです。
②パッケージ
有形商材はパッケージに複数の役割が込められています。これもプロダクトの内ではあるのですが別で分けて単体でも勝る必要があります。理由は2つです。
1つはパッケージコミュニケーションです。店頭やECに展開されたときに販促POPとして働くことが期待されるのでこの要素として勝る必要があります。
そして2つ目は、パッケージそのものが消費者の課題解決に直結した形状のプロダクトの構成要素となり、商品力やアイコニックなものとして消費者に働きかけることができるかです。
③コミュニケーション
どんなに優れた商品も知られることがなければ存在しないのも同然です。
どれだけの人に知ってもらえているか?この点で競合に勝てないと想起率が低くなり、最初から大きなハンデを背負った状態で購入シーンに臨むことになってしまいます。
特にここはリソース(お金/労力)も深く関わるところです。適切なリソースを使うという意味では、適当なターゲットやエリアに絞り込むことを検討もしますが、極力商圏にいる消費者にあてるのが望ましいと考えます。理由はシンプルでよっぽど限定的な商品や圧倒的なシェアを持つ商品でなければほとんどの人は未顧客という考え方です。(書籍紹介:戦略ごっこ)
※ちょっと消費財よりな考えか?
④リテール遂行力
リテールとはオフラインの店頭、オンラインストアの両方ともを含みます。プロモーションと考え方は通ずるのですが、どんなに素晴らしい商品やサービスも消費者の目の触れるところになければ、購入まで至るのは難しいと思います。
自社サイトへwebマーケティングで連れてくるというやり方も当然あります。これはこれで有りなのですが、数多ある個人商店にお金をかけて宣伝や特定のワードで検索順位を上げて消費者を連れてくる作業は"オフラインでの販売が消費者課題とマッチしない"など消費者基準でのチョイスである方がベターだと僕は考えます。
ここで確認する基準は様々で、作ったプロダクトがちゃんとお店に並んでいるのか?適切な場所にあるのか?適切なスペースを取っているのか?目立つ場所に展開される機会はつくれているのか?一般的には営業よりの領域かもしれませんが、ここの設計戦略なくして目標となる売上は積み上げることができません。ECにも、もちろん勝ち取るべき基準があります。
⑤消費者とカスタマーへのバリュー還元
ここは、簡単に言うと三方良しか?という項目です。ただ、私が思うに今の日本で一番忘れられている考え方だと言えます。
日本の商慣習では「だいたい卸値がこれくらい(%設定etc.)」「消費者が買う値段はこれくらい」のように暗黙がマス向け商品であればあるほどあると思います。
また「お客さんが高すぎると買わないから」と、社内外で価格を上げることにネガティブな反応が多いのではないかと感じてきました。
これは決めつけではなくて、どの価格が消費者の満足も得られて、カスタマーにも金銭的にお得な価格設定はどこだろうか?という、課題に取り組むべきがと思います。
そのためには、競合に対して自分たちのプロダクトが消費者に対して価格⇔価値(便益)に見合った体験を得られていてそれが最大化できているのかを検証しないといけないです。消費者に対して価値ある商品は喜んでもらえますし、その対価に見合ったお金であれば払っていただけるはずです。
併せて、自分たちがvs.競合でみたときにカスタマーにとって儲かる商材になっているか?ということも考えるべきです。カスタマーにとって儲かる収支設計になっていれば、カスタマーは進んで自分たちの商品を担いでくれるようになってきます。
4Pと何が違うの?
![](https://assets.st-note.com/img/1726183026-t9y8sWquQea0iFjAd2oB1OZR.png?width=1200)
あくまで私の主観ですが、この4Pは一連の事業活動の戦略立案するためのものだと思っています。つまり、自社の整理が中心になりがちだと考えます。競合も引き合いに出されることはありますが、ベンチマークとして扱うことが多い印象です。(違ったらすみません…)
一番大きいのは、リテールカスタマーの観点が抜けがちなことです。placeもpriceも自社vs.競合の消費者視点だけで語られがちになると思います。
まとめると、一見抜け漏れのない戦略整理はできるけど、それって市場で勝てるんでしたっけ?ダメなとき/良いとき何が効いていて、効いていないのか?アジャイルに分析がしにくい気がしています。
結局何したらいいか分からないんですが?
はい。その感覚まで持っていただけると実は正しいと思っています。ただ、こんな確認要素があるんだな、と頭の片隅に入れておくというのも大事と言えば、大事です。
キチンと商品や事業で勝とうと思うと、このフレームを理解して「何をもって優れていると判別するのか?」これを設計して運用することが大事です。ただ、そのためには業界のことを良く知っているパートナーも必ず必要です。両輪が揃うことによって初めて正しい方向にスピードよく推進することができます。
これは日々改良して作り上げ、積み上げていくフレーム中のフレーム。ただの柱くらいに思っていただいて大丈夫です。
正直な話、やりきるには覚悟とパワーが要ります。それでも今の事業や商品を市場を牽引する存在にしたい!その熱量がありましたら、ぜひお声掛けくだださい。お話しましょう!
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阪脇 脩太(Sakawaki Shuta)
WaHaQ合同会社 代表社員 CWO/クラフトマーケター
![](https://assets.st-note.com/img/1726311817-yIjNWXQr3o6nUM8GPseOfDKL.png?width=1200)
幼少の頃にイギリスで生活し、そこで日本のモノづくりや文化は世界でも喜ばれる価値であり、自分のアイデンティティと気付く。
イギリス時代のこの体験を自分が起こすため「世界から認められるモノを遺す」という想いで、大学卒業後、日系の家電メーカー→菓子メーカーを経験。グローバル展開を見据えて現在は、外資メーカー勤務。いずれも商品企画やtoCマーケティング、事業開発/開拓領域に従事。
2024年7月29日 WaHaQ合同会社創業
テニスやサウナで汗をかいたり、ふらっと家族を置いて一人旅出てみたりして心と身体の安寧を保っています。