本棚のばびぶべぼ
予想外にたくさんあった。
数巻に分かれているものが多かったのでそういう作品は1冊目だけにした。
「美男へのレッスン(上下)」橋本治
「びじゅチューン!DVDBOOK」現在5巻まで発刊 井上涼・NHK
「ぼんくら(上下)」宮部みゆき
「ブレイブ・ストーリー(上t中下)」宮部みゆき
「びじゅチューン!」に関しては・・・好き過ぎてもうこちらのマガジンを見ていただくしかないw
上の写真を撮ったその日にこんなの↓も届いてしまった。
「ブレイブ・ストーリー」はこのボリュームで上中下3冊。私は続きがあるのかなぁ‥と思っていたのだけれど・・・・。
作者はやはり稀代のストーリーテラーだと思う。
今回は沢木耕太郎の作品が3冊、宮部みゆき、酒見賢一が2冊ずつと、同じ作者のダブりが多かった。
沢木耕太郎の作品は「バーボン・ストリート」「貧乏だけど贅沢」そして「勉強はそれからだ」の3冊。全部エッセイだ。
沢木耕太郎はもちろん「深夜特急」から入ったのだけれどw、私はこの人の静かな佇まいが好きだ。何年か前までテレビに時々出られたりしていたが、彼の作品に描かれているような行動をとる人とは思えない雰囲気をまとっている。特にその口調。
しかし若い頃の熱に浮かされたような刹那的な何かを全く想像できないかというと、そうでもない、というか、割と想像できてしまうのが不思議。
本棚に村上春樹、宮城谷昌光、塩野七海と並んでこの人のコーナーがある。やれやれ。
そして、やはり「深夜特急」から変わらないこの人の本質が現れた記事もある。あの静かな口調で淡々と語られたのだろうか・・・。私は割と共感してしまう。(誤解を恐れずに書いた)
酒見賢一は処女作「後宮小説」が、とにかく面白かった。元々中国の古い文化に興味があり、陳舜臣とか井上靖とかの小説を読んでいたけれど、「後宮小説」はファンタジー!
賞には全く詳しくないのだけれど、この作品で1989年に第1回日本ファンタジーノベル大賞というものを受賞しているし、次の年には直木賞候補にもなっている。
内容としてはラノベっぽいその虜になり、同じような作品を探しまくった。「十三娘(シイサンメイ)」の物語などに出会ったけれどそれほど夢中になれず、1992年の十二国記最初の物語「月の影 影の海」は待ち望んだ作品だった!
私がnoteを書くきっかけになった「十二国記」だ。
こちらについても好きすぎてこのマガジンを読んでもらうしかない。
話が小野不由美方面にそれてしまった。「墨攻」はコミカライズされ、その後映画にもなったが見たことはない。原作を離れてオリジナル色が強いみたい。
「分解」は短編集。
私が失くしてしまい、もう絶版になってしまった「童貞」という中編の文庫があったのだけれど、それが収録されているので購入。
「童貞」は、私の読書人生の中で燦然と輝く「痺れる読書体験」を味わった宮城谷昌光の「布衣の人」という作品と、全く同じ時代のことが同じような少しトリッキーなエンディングで書かれている。
「布衣の人」は、その終わり方にものすごい衝撃を受けた。「童貞」は、ラストの衝撃も同じようにあったが、それより「治水に生涯を捧げた神話の人物」としての描き方が衝撃的だった。
二つの作品は私の中でセットとして、衝撃的な作品となっている。(衝撃使いすぎ。語彙力!)
橋本治「美男へのレッスン」。
「知の巨人」とか日本の頭脳とか言いたくなる。
「考える」ことを仕事にした人だ。いろいろな著書を読むと、本当に自分が理解したかはともかく(とほほ)知的な興奮みたいなものがふつふつと湧いてくる。
この人は「桃尻娘」や「桃尻語訳枕草子」が有名だけれど、それより私がぶっ飛んだのはこちら。
この作品に関しては面白すぎて別で記事を書くことにしたのだけれど、とりあえず有名な序段の訳を載せておく。
文庫だけれど「絵本」で、田中靖夫さんの挿絵もこれまたぶっ飛んでいるので、写真でw
下の写真は「がぎぐげご」で、「ぐ」が「ぐりとぐら」しかないと書いたのだけれど、今回司馬遼太郎の「軍師二人」が発見されたので、ここにも載せておく。
大御所がおられた。