これは算数の問題じゃない。道徳の問題や!
私たちは夫婦で惣菜屋をしていて、夫婦と男の子3人の5人家族です。
夜に長男(小4)と三男(年長)と私でお風呂に入り、次男(小3)だけがリビングにいました。
夫が帰宅し、そのままお風呂に入ってきました。夫は湯船に浸かりながら「あっ、次男に全部食べられそう」と言いました。夫の話を聞くと。
新商品のじゃがバターが1パックだけ売れ残ったため、夫が店から持って帰ってきたそうです。1パックにじゃがいもが5個しか入っていません。帰宅早々、甘いものに目がない次男に見つかり、次男はじゃがバターが入っている袋を夫の手から掻っ攫ったようです。
私はお風呂のドアをあけ「次男、全部食べたらあかんでー!」と叫びました。
それから次男もお風呂に入ってきたので、じゃがバターを残したかどうかを私が尋ねると「1個残した」と次男が答えました。
家族会議
議題
なぜ5個あったじゃがバターを5人家族であるのにもかかわらず、次男は4個も食べたのか
「全部食べたらあかんって言われた時にはもう3個食べてたから」
傘を持ってる理由をきかれて、雨の天気予報だったから、のような当たり前でしょ、的なトーンで次男は答えました。
そのトーンももちろん怖いのですが、そこからもう1個食べていることが何よりも一番怖いです。
私と旦那の分は百歩、いや一万歩くらい譲ってまだ良いとして、長男と三男の分は残そうと思わなかったのかと尋ねると「全部食べたらあかんって言われたから、全部食べへんかったらいいんや!ってことしか考えてなかった」と、あれ?これもしかして俺いま怒られてる?という顔で次男は答えました。発言こそしていませんが、はっきりと顔にそう書いてあります。
私が悪いのか。
じゃああの時「じゃがバターが5個あります!5人で食べると1人何個でしょうか?考えて食べましょう!」って叫ばないといけなかったのか。
いや、でもあの時すでに3個食べてるやないか!
「次男、算数できひんの?」と旦那が次男に尋ねた瞬間
「いや、これは算数の問題じゃない!道徳の問題や!」
と大きい声で名言を出してしまいました。少し恥ずかしい。たまに名言が出てしまいます。恥ずかしい。
この私の名言に対して、次男は「明日も持って帰ってくればいいやん」と発言しながら、こんな簡単な解決策があるのに何ワーワーはしゃいでんの?と顔に書いてあります。
どうすれば次男にことの重大さをわかってもらえるのでしょうか。可愛い息子ですが、なかなかやべぇ奴なのは確かです。めちゃくちゃ可愛すぎる息子ですが、ここは仕方がありません。
「明日じゃがバター持って帰ってきたとしても、長男と三男で食べるで?次男は明日は食べられへんで」と次男に伝えました。母親としては心苦しいのですが、時には厳しさも必要です。
すると次男は少し考え、真剣な顔で「わかった…」
「でももし、長男と三男がまずいって言ったら僕にちょうだいな」
「次男が家族に残すことも忘れて無我夢中で4個も食べたんやから美味しい確率の方が高いやろ!!」さすがにもうつっこんでしまう。
「いやでもじゃがいもは美味しかったけど、バターは50点やったからもうちょいやな」
「誰がどのタイミングで新商品の的確なアドバイス言っとんねん!バター50点なら4個も食べるなぁぁあああ!!!」
思い遣り 教えることの 難しさ
俳句まで出てしまいました。さすがにこれは発言していませんが、やっぱり少し恥ずかしい。
血の繋がった家族で、次男以外そこまでじゃがバターに執着がないので笑って許せますが、これが彼女や、彼氏、夫、妻、友達、がするとびっくりしますし、人格疑うので(言い過ぎ)ほんまに自分のことだけじゃなくて人のことも考えないとあかんよ!という話を次男にしました。
にもかかわらず、
次の日次男は「サンタさんにプレステ5頼むわ」と言い出し、慌てた私が「そんなんサンタさんも予算ないんやから次男1人にプレステあげたら他の子5〜6人プレゼント貰われへんようになるやん」と言うと「それでもいいよ」と言いましたとさ。