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美容院へ行って、回転焼きを食べる休日

祝日の金曜日。

休みの日はもう少し遅く起きるのだけど、金曜日はいつも見ているNHKの朝ドラが放送されるから、放送時間の8時よりも早く起きる。

もっと寝ていたかったら録画すればいいのだけど、リアルタイムで見たいのはあの朝のまったりした15分間が好きだからなんだと思う。

昼じゃなく朝。

ひと段落ついた昼ではなく、忙しい中にあえて作る15分間が好きなのだ。

いつもはその前にたいていの準備を終わらせて、見終わったら着替えて、せかせかと家を出る。

でも今日は、見終わった後に急いで支度して出て行く必要はない。

コーヒーを飲み、ぼーっとできる時間がある。

ゆっくりとした、気持ちに余裕のある朝は私が最も休日を感じる瞬間。

今日は美容院に行く。予約の時間は少し早いが、私も早く起きているため焦る必要はない。

どのくらい切ってもらおうかな、どんな色がいいかな、なんて想像をめぐらして自分に似合うかどうかを考えながら、インスタグラムに出てくるヘアモデルたちを眺める。

いつも同じ注文はしたくない。あまり気にされない程度でも、少しずつでも変化をつけるのが楽しいし、あまり自分の決まったイメージは作りたくないと思う。

毛先の傷んでた部分を切って揃えてもらい、カラーは明るさをおさえ、透明感をプラスして。少しの変化でも気分は格段に変わるし、自分のプチリセットみたいにもなるから美容院は楽しみなのだ。単に髪のメンテナンスだけでなく、大袈裟に言えば儀式みたいなものだ。誰の機嫌でもなく、自分の機嫌をとるための楽しい儀式。

美容院へ行くと、せっかく最後に軽くセットしてくれるのに今日は後の予定が何もないので悲しい。少しぶらぶらした後、デパ地下で朝ドラを見てずっと食べたかった御座候を買って帰った。

「御座候」は最近知った呼び方で、私は今まで「今川焼き」と呼んでいたし、朝ドラでは現ヒロインの母が「回転焼き」と呼んでこれを作って売って生計を立てている。朝ドラを毎日見ている今となっては第三の「回転焼き」の呼び名がもはや一番聞き馴染みがあるが、自分で呼ぶときには悩む。けど私は朝ドラの「回転焼き」が食べたかったのだからやっぱり回転焼きと呼ぶ。


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とりあえず映画視聴サイトのマイリスト登録にあった「彼が愛したケーキ職人」を見ながら。スイーツの映画にはスイーツを。

思ったよりも生地はふんわりしていて、あんこはたくさん詰まっていたけどくどくなく、後追いの無い甘さでおいしかった。生地とあんこ両方の主張がもっと強いものかと思っていたけど、案外どちらも控えめだった。

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個人的には、たい焼きよりもふんわりとした生地で、どら焼きよりも重くない回転焼きがこの3つの中では優勝。久々に回転焼き食べたけどこれはハマりそうなぐらい美味しかった・・・もう少し暖かかったら鴨川沿いで食べたかった。

朝ドラにかなり影響されているが、こうやってハマったものの世界観に浸るのは好きだ。

話を追うだけでなく、その話の世界に入って遊べるのがドラマの楽しいとこ。日常が少し違うものになる。


昨日と少し違う自分、昨日と少し違う世界にいる自分。

休日は、いつもよりも「いつもと違う」を実感したいのかもしれない。




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