「事実」と「解釈」を分ける重要性
最近仕事で「事実」と「解釈」を分ける重要性を再認識できたので共有したいと思います。
私は営業をしていて、人に提案することがあるのですが、「提案が上手い人と自分とを比べたときに何が違うんだろう?」と考えました。
私の出した結論は「事実を把握している量」と「事実に対する解釈」でした。
説得力を高めるために「事実を増やす」
私も本を読んだりして知識は増やしているつもりでしたが、「人の解釈に対する知識」を増やしていただけなのだと気づきました。
例えば、「自己啓発本」や「ビジネス書」は最たる例で、「著者の解釈に基づいて行動した結果、うまくいきました。」という本なので、「科学的に証明された事実」なら別ですが、基本的には「時代や環境や能力によって変動するような解釈に基づく方法論」だと思うので、そういう本を読んでいても説得力は高められないと思いました。
自己啓発本がダメと言っているわけではなくて、バランスが重要だということです。
記事やニュースを見るにしても、いかにも事実っぽく解釈が書いてあったりしますが、自分の中で、「事実」と「書き手の解釈」を分けて情報収集して、「事実を増やす」ことと「自分なりの解釈を持つ」ことが重要だと思いました。
レジリエンス(精神回復力)を高めるために「解釈を肯定的に捉える」
ビジネスでは「行動の量」が大事になってきますが、その行動を増やすためには、レジリエンスを高める必要があります。
レジリエンスを高めると、「困難な問題」や「危機的な状況」に直面してもすぐに立ち直り、適応していくことができます。
行動を阻害する要因としては「行動前の恐怖心」と「逆境に対するメンタルの落ち込み」があると思います。
しかし、これらは「解釈」によって「ピンチ(逆境)をチャンス(好機)に変える」ことができます。
【例】10時に集合する約束があるのに、到着が10時10分になるという状況(逆境)の場合、
事実と解釈を混合→「遅刻しそう。ヤバい。急がなきゃ。」で慌てる。
事実と解釈を分ける→「【事実】予定より10分遅れるな。【解釈】信頼を損ねてしまうかもしれないから、15分遅れそうという連絡を入れておこう。それで10分に到着すればむしろ高評価なのでは!?」
【例】お土産(チョコレート)を買ってきたが、渡す前に溶けてしまった。
事実と解釈を混合→「チョコレート溶けてしまっている、、最悪だ。」
事実と解釈を分ける→「【事実】チョコレートが購入時より溶けている。【解釈】大切に抱きしめていたから溶けてしまった設定にしよう!!」
【例】コロナによってアクリル板が導入されたから接客がやりづらくなった。
事実と解釈を混合→「アクリル板があると声が通りにくくなるから嫌だな。」
事実と解釈を分ける→「【事実】アクリル板があることで声が通りにくい。【解釈】声は通りにくかもしれないが、アクリル板にセールス用のポップを貼って顧客に〇〇を訴求しよう!!」
このように解釈の違いによって、「相手に与える印象」や「自分の行動」が変わってくると思います。
「解釈」を変えるには、「事実」を明確にする必要があります。
「ピンチ(逆境)」に直面した時は、いかに「チャンス(好機)」にできるかのゲームと捉えると面白いかもしれませんね。