(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
天才も人。
前回に続き、仏文豪ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』の第2巻。
幼少期から青年期までを描いた怒涛の第1巻から続き、第2巻では青年期ならではの葛藤や闘いが描かれています。
周りからの外圧や苦難が多かった幼少期から抜け出し、自由を手にいれるところから物語は続きます。
しかし、(悲しいかな)自由な環境の中で、人より優れた能力を抱いていた故に、批評家気質な人間へと性格が屈折していきます。歴史上の偉人、そして、周囲の人々を酷評し、素直に接することができず、主人公のクリストフは次第に孤立していきます。
人間は多面的な存在であり、どんな人物でも良い面・悪い面ある中で、惜しげもなく、ありありと描いたロマン・ロラン。天才であっても(天才だからこそ尚更)、人間的な側面もあるんだなあと気付かせてくれます。
その上で、屈折した主人公を支えたものの1つは、音楽の情熱であり、芸術への探究心です。
人生においては、苦難の時期が続くものの、音楽への情熱は消えることなく突き進む中で、その深みも増していきます。
また、第2巻の後半にして、もう1つクリストフを支えたものが友情でした。
尖った人物であった故に、長らく心から信頼し切れる人に出会えなかった青年期。その後半にして、心底向き合える無二の友に出会うことになります。
これも示唆が多く。何にせよ、無二の友という存在は言い難いものであり、それはたとえ、今目の前にいなくても、そして天才のような人物であっても、か…
どちらかといえば、重く辛い世界の中で進んだ天才の上半期。
残り2巻、折り返し!
P.S.
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