(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
不確実性とリスクへの向き合い方、世界の見え方が変わる一冊。
日本だとメルカリの山田親太朗さん、海外だとAmazonのジェフ・ベゾスさんが一推しする本書、『ブラック・スワン』。
幼き頃にレバノンでの内乱を体験し、トレーダーを経て、大学教授として研究を行う著者ナシーム・ニコラス・タレブさん。自らの体験と歴史、哲学、心理学、経済学、数学という多岐に渡る知識から、不確実性とリスクの本質に迫っていく一冊となります。
詳細な内容は省くとして、本書の肝となる概念は2つ、「ブラック・スワン」と「バーベル戦略」です(分かりやすく知るには下の動画がオススメ)。
9.11やリーマンショック、3.11、最近だと新型コロナウイルス。
人々が起きるとは思えていなかったこと、または、いつか起きると思いつつタイミングを全く予想できていなかったこと。しかし、それらの事象はそれ以前と以後で世界を変化させるほどの影響をもたらします。
そのような事象を、筆者は「ブラック・スワン」と定義しました。
ブラック・スワンの特徴は3つ。予測できないこと、非常に強いインパクトをもたらすこと、そして、いったん起きてしまうと、いかにもそれらしい説明がなされ、実際よりも偶然には見えなくなったり、最初からわかっていたような気にさせられたりすること。
筆者は、人類が何度もブラック・スワンに翻弄されてきたにも関わらず、歴史の教訓を忘れ、世界を予測できると勘違いしていることに苦言します。
だからこそ、重要なのは未来を予測しきれない真理を理解し、ブラック・スワンに立ち向かい、むしろそれを利用していくべきだと。そこから、導かれたアプローチが「バーベル戦略」となります。
「バーベル戦略」。それは、超保守的かつ超積極的なアプローチです。
9割のリソースを確実に生き残る・勝つ場所へベッドしつつ、1割のリソースを挑戦やイノベーションの可能性へベッドする戦い方。
これは本当に示唆に富んでいて…
結果を確約しつつ、上がり幅は青天井。中途半端なリスクをとって死んでいったり、リスクを全く取らずに凡庸な結果しか出せないライバルを尻目に、突き抜けられる可能性を大いに感じるやり方のように思えます。
「自分でつくったゲームなら、だいたいは負け犬にならない」。
孫子しかり、前回のP&G社しかり、古今東西において戦略の要諦は、勝つべくして勝つこと。
不確実性がより一層増している現代を生きる私たちにとって、大きな示唆を与えてくれる一冊。生き残るためにも、結果を出すためにも、この本が与えてくれた示唆を大切にしていきたいです。
P.S.
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