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週末読書メモ6. 『WORK RULES! 君の生き方とリーダーシップを変える』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

組織開発に関わる本として有名な一冊。

Googleの人事トップが、採用、育成、評価の全てについて、どのような試行錯誤を経て、今の仕組みを作り上げたかを惜しげなく書いています。

圧巻。もう引いてしまうくらい笑


特に印象的であったのは、著者およびGoogleがデータ主導主義、実験主導主義に徹底している点。

記載されている実用性のある施策・ポイント以上に、その過程にあるデータ収集・分析と実験プロセスが示唆に富んでいます。


一言でいうと、Google社は意図的に実験・失敗を繰り返しています。

これは、本当に「言うは易く行うは難し」。全社に影響を及ぼす人事施策ならなおさら。

それにも関わらず、あのGoogleが前のめりに失敗(実験)を行っていることが、ドン引きするくらい分かります(そして、その一つ一つの実験にしても、一貫してファクト・データに基づいており、レベルが段違い)。

数百、数千の単位で実験をし、廃止した施策も数しれず。しかし、「世界最高の職場」の所以は、このおびただしい挑戦にあることに違いありません。


正直、天下のGoogleのケイパビリティだからこそ、実現できている内容もあります(実際、この本に対して、「Googleじゃないと無理だよ」というネガティブな声も耳にしたことがあります)。

しかし、そのエッセンスは、中小・零細企業であっても活かせるはずであり、将来の大きな差になると考えられます(著者も強調していますが、結局、やるかやらぬか、信じるか信じないかの意思次第)。

(※ワーク・ルールズ(一部))
第6章・・・社員への権限委譲のために
・ステータスシンボルを廃止する。
・マネージャーの意見ではなく、データに基づいて意思決定を行う。
・社員が自分の仕事や会社の指針を定める方法を見つける。
・期待は大きく。

第8章・・・2本のテールを管理するために
・困っている人に手を差し伸べる。
・最高の社員をじっくり観察する。
・調査やチェックリストを使って真実をあぶり出し、改善するよう社員をせっつく。
・自分のフィードバックを公表し、至らなかった点について改善するよう努力して範を垂れる。

第13章・・・失敗に直面したとき
・自分の間違いを認め、隠そうとしない。
・あらゆる方向に助言を求める。
・壊れたものは修理する。
・間違いから教訓を学び、それを伝える。


現代の組織開発に関わる人は必見の一冊です。

現時代における最高峰の基準を知れます(このレベルの知見を、数百円〜数千円で触れられることが凄い)。

今の農業界とは途方も無い開きを突きつけられるけれど、(未来は「理想と現実の間にやってくる」と言うので、)その差から目を背けず、一歩一歩前進させていきたい。


【本の抜粋】
必要なのは、社員は基本的に善良なものだという信念 ー そして、社員を機械ではなくオーナーのように扱う勇気だけだ。機械は与えられた仕事をこなすが、オーナーは会社やチームの成功に必要なことは何でもやる。

ラリーとセルゲイは、ほかの社員が創業者として振舞う余地を意識して残した。

たとえ数分間であれ、手を貸そうとしている相手に従業員を会わせることは、彼らへの最大の動機づけ要因なのだ。それは、人の仕事に出世主義や金銭を越えた意味を吹き込むのである。
誰でも、心のそこでは自分の仕事に意味を見出したがっているものだ。

オープンを原則とすれば、社員がこう実感できる。自分たちは信頼するに値するし、優れた判断力を持っていると信じてもらっているのだと。
何が(いかに、なぜ)起こっているかについてさらに情報を与えれば、彼らは仕事をより効率的にこなせるし、トップダウン型のマネジャーには予想もできない仕方で会社に貢献してくれる。

要するに、ほとんどの面接が時間のムダなのは、面接者が最初の10秒で得た印象を確証するために99.4%の時間が費やされているからなのだ。

あなたがチームや組織の改革にかかわっているなら、そのための唯一にして最善の方法は、より良い人材を採用することだ。それには意思と忍耐がいるが、効果はある。人への投資を採用に集中させることだ。そして、決して妥協してはならない。

私達はデータ(証拠)を活用し、噂、偏見、古くからの明らかな誤解を排除しようとしている。

P.S.
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