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週末読書メモ23. 『感動をつくれますか?』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

日本映画音楽界の第一人者が語る、創造力とは。

「めっちゃやるしか無いよね」。一言で言うとこれ笑

小手先の方法なんて無かった。


筆者は、20年以上にわたって、宮崎駿監督のアニメや北野武監督の映画などの多くの映画音楽を担当してきました(下の音楽は、きっと多くの人が聞いたことがあるはず)。

作曲というクリエイティブ力が不可欠な仕事を生業とし、一線で結果を出してきた筆者。「創造力とは何か」を、筆者なりの言葉で綴られています。

「作曲家として最もプライオリティを置いていることは何ですか?」と問われたら、僕は迷わず、「とにかく曲を描き続けること」と答える

最近では、結局はひたすら考えるしかないという心境になっている。考えて、考えて、自分を極限まで追い詰めていくしかないのではないか、という感じだ。何かが降りてくる、その瞬間を自分自身が受け入れやすくすることに時間と力を注ぐ。つまりは自分の受け入れ態勢を整える状況づくりをすることなのかなあ、といった思いである。

最近いろんな人と話していて思うのは、結局いかに多くのものを観て、聴いて、読んでいるかが大切だということだ
創造力の源である感性、その土台になっているのは自分の中の知識や経験の蓄積だ。そのストックを、絶対量を増やしていくことが、自分のキャパシティ(受容量)を広げることにつながる。

このレベルで活躍している人にして、こうなんだ。

業務の基本となる三要素は、「インプット(Input)」・「処理(Process)」・「アウトプット(Output)」と言われます。

アウトプットのレベルを高めるには、インプットと処理の量を増やす。

至極当たり前のこと。だからこそ、その当たり前の度合いに核心があると。

久石さんが語る、「とにかく多くのものを取り込むこと」、「ひたすら考えること」。これがどれ程のものかは筆舌に尽くしがたいです。


面白いなあ。

となると、めっちゃ努力するのは大前提で、努力の量質、方法を担保するための兵站や情報、ガバナンスでアウトプットに差が生まれてしまうような。努力できる者同士の世界だとなおさら。

(※兵站について↓)

(※情報について↓)

(※ガバナンスについて↓)


久石さんの話ではないけれど、多くの本を読んでいくと、ある頃から、見えてなかった物や繋がりが見えるようになります(繋がりに関しては、見えてくるというか、それこそ、創造してしまっているのかもしれない)。

知覚世界が、約100冊、約500冊、約1,000冊を読んだ節目ごとに大きく変わっていきました。

しかし、本当に凄い先人の方々の読書数は、1万冊を越えているわけで。

この広くて深い知識の大海は、この先、どんな世界が待っているのだろう。


話が少し逸れてしまったけれど、クリエイティブの世界に身を置く第一人者も、めっちゃ積み重ねるしか方法は無いと言っています。

努力するしかない。そして、経営を生業とする身としては、努力が出来る・努力が実るための環境づくりに対し、全身全霊を傾けなければ。


【本の抜粋】
クリエイティブに生きたいと考える人が求めるものは、根本的に変わらないのではないかと思う。ある目的のために最良の結果を出すべく、最大限の努力をすること。いい意味で予想を覆すようなアイディアが要求されること。そのアイディアのひらめきのために、日ごろから感覚を研ぎ澄ませ、センスを磨く必要があること。

「作曲家として最もプライオリティを置いていることは何ですか?」と問われたら、僕は迷わず、「とにかく曲を描き続けること」と答える。
(中略)仕事は”点”ではなく”線”だ。宗風して物事を考え、創作する作業を、次から次へとコンスタントに続けられるかどうか。

創造的でありながら、同時にたくさんの仕事をこなしていく。そのためには、気分の波に揺るがされないような環境づくりも重要だ。
(中略)一定のペースで仕事に集中しやすい環境づくりをし、自分の態勢を整えてやっていると、気分のムラなどほとんど関係なくなっていく。

「感性」という言葉でくくられているものを冷静に分析して整理していくと、もちろんその人の持つ感覚的なものもあるが、それ以上に、その人のバックボーンにあるものが基盤になっているのではないかと考えられる。
(中略)実際には、僕のつくる曲は、僕の過去の経験、知識、今までに出会い聴いていた音楽、作曲家としてやってくることで手に入った方法、考えたこと、それらの蓄積などが基になって生まれてくるものだ。さまざまなかたちで自分の中に培われてきたものがあるからこそ、今のような創作活動ができているわけだ。

最近では、結局はひたすら考えるしかないという心境になっている。考えて、考えて、自分を極限まで追い詰めていくしかないのではないか、という感じだ。何かが降りてくる、その瞬間を自分自身が受け入れやすくすることに時間と力を注ぐ。つまりは自分の受け入れ態勢を整える状況づくりをすることなのかなあ、といった思いである。

最近いろんな人と話していて思うのは、結局いかに多くのものを観て、聴いて、読んでいるかが大切だということだ。
創造力の源である感性、その土台になっているのは自分の中の知識や経験の蓄積だ。そのストックを、絶対量を増やしていくことが、自分のキャパシティ(受容量)を広げることにつながる。
(中略)質より量、とにかくたくさんのものを自分の中に取り込む。中には、つまらないものを読んでしまった、面白くなかった、と感じることもある。それも蓄積だ。いろんなものを摂取して自分のフィルターを通していく中で、選択眼が身についていくのだと思う。

才能豊かな人は劇薬みたいなものだ。プラスの影響力も強いが、毒もある。間違えて服用したら死ぬ。そういう人たちと互角に与していくにはそれ相応の覚悟が要る。専門的な能力が試されているだけではない。強靭な精神力が問われる。
ものをつくる人間に必要なのは、自分の作品に対するこだわり、独善に陥らないバランス感覚、そしてタフな精神力、この三つだと思っている。どれが欠けてもうまくいかない。

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