(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
今なお示唆に富む戦略論の古典。
経営戦略。今では至るところで耳にする概念。
その原点であり、今なお読み継がれられる本が、マイケル・ポーターさんによる本書『競争の戦略』です。
経営戦略という世界の中でも、ポーターさんが重要視しているのは、ポジショニング。つまり、様々な競合がいる中で、いかに競争環境を理解・予測し、戦い残るかということ。
その後、ポジショニング論と対をなすケイパビリティ派が生まれ、またポジションニング論は「安定」や「予見性」を前提にしてしまっていること、人の認知面に入り込めていない、とこの理論の限界を言及されることもあります。しかしながら、その理論の卓越性は、現代でも示唆が多く、また、経営戦略論の道を拓いた功績は揺るがないものがあります。
今回、3年ぶりに読み直し。改めて感じるのは、その内容の濃さ。そして、この理論を活かすために必要な労力の度合いです。
ポーターさんによる3つの基本戦略(コストリーダーシップ・差別化・ニッチ)や5フォース分析は、経営戦略に触れたことがある人なら、誰もが聞いたことがあるかと思います。
自分もそうでした。そして、何となくは理解し、活かせている気になっていました。しかし、それを活かすための具体的な分析・思考の量が余りに足りなかったことに、自らを恥じます…
それらの戦略やフレームワークを使うためには、大前提として、様々な観点からの環境を深く理解することが不可欠であったと、頭を殴られたような読後感すらありました。
(当たり前といえばそうだけれど、情報のインプットはめちゃめちゃ大事で、そして不可欠な要素として強調されている…)
本書『競争の戦略』は、読書家でも有名な星野リゾートの星野佳路さんも座右の書でもあります。
星野さんのいう教科書(経営本)の生かし方は下記の通り。
振り返って、自分自身、上記のStep2、Step3が出来ていただろうか、と背筋が伸びます。
年度はじめ、自分の焦点がどのように遷移するかを観察し始めてはや4年。
2020年は「戦略」、2021年度は「兵站」、2022年度は「ガバナンス」。
2023年は何になるのか色々と予想していたけれど、まさか「戦略」に立ち戻るとは。
ただ、全く同じスタート地点に逆戻りしたかと言えばそうでもなく。幾多の本を読み漁り、世界を広げまくった上で、絞るべき・突っ込むべき部分が明らかになったというのか…
まずは、古典を読み直すという新たな取り組みになるけれど、この先に待っている未来を楽しみに、また一歩一歩進んでいこう。
P.S.
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