(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
名作。
『ジャン・クリストフ』。これは、20世紀初頭、フランスが生んだ文豪ロマン・ロランの代表作。彼が、10年の年月を投じ、描き上げた大作。
「あらゆる国の悩み、闘い、それに打ち勝つ自由な魂たち」へ捧げると。
ベートーヴェンをモデルにした主人公の生涯を、(精神面を含めて)克明に描いた作品。全4巻、約2,000ページ、100人を超える人物が出る超長編作。まずはその第1巻となります。
まず驚いたことが、内容が全然明るくないこと!笑
家族・友人、良く言えば人間らしく、悪く言えば癖だらけの登場人物たち。
終始不幸が重なる中で、少し状況が好転したかと思えば、急落下を繰り返し。しかし、その中で、信念(音楽への情熱)を失わず、歯を食いしばりながら、主人公は成長している姿が描かれています。
第1巻時点で、筆者が幾度も強調すること、それは「足るを知る」「自分のベストを尽くす」ことです。
19世紀から20世紀の移り変わりを生きた筆者ロマン・ロラン。
18世紀から19世紀に起きたフランス革命により、フランス国内に大転換があり、世界が新たなものへと変わり、更に激動の時代であったことは考えるに及びません。その上、第一次世界大戦というヨーロッパを中心として、世界が戦禍に包まれたわけで…
個人の力を超えた時代の変化。その激流において、人はいかに闘い、生きるべきか。そんなメッセージが、この物語の中では垣間見ます。
為すべきことを為せ、と。(たとえ、どんな状況であっても)
トルストイやドストエフスキーを彷彿させる超大作。
残り3巻。少年・青年時代を経て、主人公ジャン・クリストフがどんな生き様を遂げるのか。そして、筆者ロマン・ロランは読者に何を語り切るのだろうか。
P.S.
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