(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
二項対立を超えた世界を見せてくれる一冊。
上記は、有名な「6人の盲目と象」の話です。各々の主張は正しい、けれど、一部を切り抜いて捉えており、誰1人全体像を掴めていません。
様々な場面で散見されることですが、それは「戦略論」でも然りで。
その中で一石と投じたのが、ヘンリー・ミンツバーグさんによる本書『戦略サファリ』となります。
ある人は計画性が重要だと言い、ある人は創発性が重要だと。また、別の観点だと、戦う場所が重要だという意見があれば、戦う力量が重要だと。
著者は言います、どちらも大事!だと笑
著者の魅力は、全体を俯瞰する重要性を説くと同時に、各部分を理解することも強調していることだと感じます。
一貫して、二項対立ではなく、二項動態的な考え方に惹かれます。
その一つの解として、著者自身の主張として挙げているのが、コンフィギュレーション(配置調整の状態)・スクールです。
日本語だと馴染みが薄い表現ですが、要は個別の状況に応じてシームレスに変化しながら、全体として統合させるということ。
発展期にはポジショニング、安定期にはケイパビリティ、模索機にはラーニング、革命期にはアントレプレナーを重視というように。(そして、生き残り続けるにはそれを繰り返えさなければならないと…)
本作以上に、より個別具体的に、各経営理論が取り上げられた本が、2019年に出版された入山章栄さんによる『世界標準の経営理論』。
ガイドブックであり、辞典のようなこちらの本も素晴らしかったですが、そのはしりとなる本書『戦略サファリ』も手元に置き、何度でも読み返す価値のある一冊でした。
部分と全体、そして流れ。虫の目と鳥の目、そして魚の目を持って、これからも物事と向き合っていきたいです。
P.S.
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