(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
現代を代表する戦略の大家による最新作。
戦略論のロングセラー『良い戦略、悪い戦略』。
その著者リチャード・P・ルメルトさんによる『戦略の要諦』。
戦略とはいかなるものなのか。戦略とはいかに作り上げるべきか。
そのことに焦点を当てた1冊です。
重要な課題を見極める。解決可能か判断する。リソースを集中投下する。
極めてシンプル。目標からでも、パーパスからでもない。組織の命運を決するような重要かつ困難な課題と立ち向かい、解決し切ることが戦略だと。
同じく経営戦略の大御所であり、他の学者とは一線を画すラム・チャランさんの『経営は「実行」』を彷彿させる厳しく力強い提言。
ともに現実家であり実利家である両者に共通して、結果を出すことを重要視すれば、こういう内容になるのだろうなあと。
成長への7つの道として説く法則も示唆に富みます。
「バケモノを育てない」、「細工をしない」という言葉にも、勝つために無駄なことへリソースを消耗させるべきではないという強い意志を感じます。
奇しくもボルダーである筆者。戦略とボルダリングは似ていると。
自分自身もボルダリングが好きだからこそ、我が意を得たりというか。
ゴールへ辿り着くため、重要な課題を見極め、道筋を立てること。そして、その道筋を達成するためのケイパビリティを鍛え上げ、やり切る。
それはボルダリングだけでなく、企業経営でも然り。
成すべきことを成すために。背筋が伸びる1冊です。
P.S.
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