(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
偉大なるフランス文豪の偉大なる作品。その最終巻。
『ジャン・クリストフ』を座右の書にされている『読みたいことを、書けばいい。』の筆者田中泰延さん。
田中さんは、本書をこう語ります。
我が意を得たりというか…
この真意を掴むにも、計4巻、約2,000ページの必要だったと思い返します。
本書最大のテーマは、信念。
ただロマン・ロランの特徴であり、魅力は、主人公を才気煥発で、最初から最後まで英雄街道を走るような人生で描いていないこと。もちろん才能はあれど、幼少期から成熟期まで様々な苦悩、逆境の中であっても、その情熱の灯火を消さない魂を読者に伝えようとしていました。
何度だって、何度だって、蘇ることだ!と。
これこそ、ロマン・ロランの考える信念のあるべき形なんだろうなあ。
終始暗い内容で、正直に読んでいて、面白さを感じにくい部分の多い物語であっても、何故か心に残るものがある作品です。
ベートーヴェン交響曲第9番「歓喜」。
この物語を読み、ベートーヴェンがいかなる信念を持っていたのか、いかなる生き様をしていたのか。それを知る前と後では、この音楽の印象も変わります。何という心境を、人生を、音楽に込めていたのだろうか…
人は信ずる場合には、結果を懸念せずに行動する。勝利か敗北かは問うところではない。
「なすべきことをなせ!」
なすべきことをなそう。その言葉を噛み締める、そんな名作でした。
P.S.
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