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#90【カープ戦記:7月17日(日)】「堂林 ✖ 磯村 ✖ 健人」中京大中京トリオ弾!|「3日連続満塁弾 ✖ 中京大中京トリオ弾」の余韻に浸る・・・(嬉)
【概要】
チーム:敵地(東京ドーム)巨人戦で3タテ → 2位キープ
チーム:巨人3連戦は8本塁打&27得点
チーム:今季最大4点差をひっくり返す逆転勝利
チーム:3日連続満塁弾(史上初&プロ野球タイ記録)
チーム:同一カード3戦連続満塁弾(72年ぶり)
チーム:3試合連続満塁弾(1991年以来2度目)
堂林 翔太 ✖ 磯村 嘉孝:プロ初アベック弾(中京大中京優勝バッテリー)
堂林 翔太 ✖ 磯村 嘉孝 ✖ 中村 健人:中京大中京出身トリオそろい踏みホームラン
九里 亜蓮:61戦ぶり中継ぎ登板(2019年以来)
【結果】
〈先発投手・対戦成績〉
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〈スタメン〉
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〈スコア〉
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〈打者成績〉
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〈投手成績〉
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〈その他成績〉
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【見所】
<4回表 ✖ 7回表 ✖ 8回表>「堂林 ✖ 磯村 ✖ 健人」中京大中京トリオ弾!
堂林の満塁ホームランを見届けたあと
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
を、3日連続使うことになるとは思ってもみなかったよ・・・。
と、一周まわって、ボーっと試合を眺めていたら。
中京大中京トリオが、みんなホームラン打っちゃった。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
もう僕の「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」は打ち止めだよ・・・。
1シーズン分を、3試合で使い果たしたような気がする・・・。
人間ってやつは「良いことないかな~」と思いながらも、いざ良いことが立て続けに起こると「反動で悪いことばかり続く日が来るんじゃないだろうか」みたいな根拠無き不安が押し寄せて来るものだ・・・。
さ、前置きはこの程度にして、3人のホームランを見て行きますか(笑)
<4回表|堂林 翔太:代打逆転満塁ホームラン>
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「四球 → 四球 → 四球 → 代打逆転満塁ホームラン」
「事実は小説よりも奇なり」とは、こういうことを指すのかもしれない・・・(笑)
「3日連続満塁弾」を除いたとしても、なかなかない展開だったよ。
「6~8番が3連続四球」っていうのも「奇なりポイント」が高い。
「もらった」という側面が強かったとはいえ、下位打線が作ったチャンスを、代打で出て来て、一振りで掃除してしまうんだから。
野球って、ある意味、残酷だ。
(笑)
堂林の満塁ホームランに関してはね、お膳立ての部分、髙橋が3連続四球を与えてしまったところから、見て行きたい。
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<1つ目|6番:長野 久義>
画像にも6球目のスライダーが「すっぽ抜け」したと表示されているけど、この辺りから既に、髙橋のピッチングには「異変」があった。
まあ、振り返ってみれば、初回の立ち上がり、ポンポンっと2つアウトを取ってから、ポンポンっと2四球を与えたのは「異変の前触れ」と言えたのかもしれない。
僕が見ていて率直に感じたのは「窮屈さ」だった。
ココは、前の打者の坂倉にタイムリー2ベースを打たれて「巨人4-1広島」の3点差に追い上げられた直後の場面。
失点を喫したとはいえ「まだ3点リードしている」はずだった。
だけど、投げている表情や仕草を見る限り、とてもそんな風には見えなかった。全く余裕が無さそうだった。
もしかすると、昨日の長野の、満塁ホームラン含む2ホーマーの大活躍が、頭によぎったのかもしれない。
1イニング9得点という超ビッグイニングの猛攻を魅せたカープ打線が、頭によぎったのかもしれない。
真相は分からないが「ピンチの場面になって投球が縮こまった感じがするな」という違和感は、既にこの頃からあったと、僕は記憶している。
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<2つ目|7番:小園 海斗>
長野に与えたフォアボールを見て、髙橋のピッチングに「異変」を感じた僕は、小園に与えた連続フォアボールを見て「これはチャンスあるな」と思い始めた。
書き方としてはアレだけど、カープ目線として「今の状態の髙橋なら打ち崩せそうだぞ」という思いが、徐々に生まれて来たのを覚えている。
具体的に言うと「左バッターにインコースを突っ込めていない」のが、小園と対峙した中で、ハッキリと見えて来た。それが主な根拠だと思う。
配球チャートの画像だけだと分からないのだけど、ストレートをインコースに投げてこいと、キャッチャーの大城は要求していた。
だけど、どうしても逆球になって、アウトコースに外れてしまう。
「左投手 ✖ 左打者の胸元」を攻めるのはなかなか難しいという話は、チラホラと聞いたことがあるような気がする。
技術的にもコントロールするのが難しいコースで、且つ、試合展開や相手の打線の調子なども考慮すると「投げたくても投げ切れない」状況に陥っていたのかもしれない。
そしてやはり、3点リードを忘れているような、表情になっていた。
例えば「長野は歩かせちゃったけど、これでゴロを打たせればゲッツーを取りやすくなるな」みたいなプラス思考があっても良いと思う。
髙橋自身、そんなことは僕が指摘するまでもなく、頭に入っているのかもしれないけど。
ただ、端から見ている分には「打たれたらどうしよう・・・」と顔に書かれているようだった。
正直、見ていて気持ちが良いものではない(汗)
「今がチャンスだ!」と気持ちが高揚するのもゼロじゃないけど、プレッシャーに押しつぶされているようなピッチャーを見るのは、気が進まない。
そんなことを思いながら眺めていると、連続フォアボールになった。
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<3つ目|8番:磯村 嘉孝>
ココはね、惜しかった。
巨人目線、髙橋の立場としてね。
結果的には同じフォアボールなんだけど。
3つの中では、イチバン、惜しい内容だったと思う。
5球目なんだよな。
大城はインローに要求して、要求通り、インローにズバッと、ストレートを投げ込んでいったんだよ。
だけど、判定は、ボール。
カープファンとして言わせてもらうけど、あのボールは、ストライク判定になってもおかしくないぐらい、良い球に見えた。
磯村は、見極めたのか、手が出なかったのか。
それはハッキリとは分からないが、なんとなく、後者、手が出なかったんじゃないかと、僕は感じた。
内を攻めて、もう1球、裏を掻くように、内を攻めて来た。
見逃し三振、あるいは、詰まらせてゴロにする。
そんな意図がうかがえる、良いリード、良いボールだった。
だけど、判定は、ボール。
既にあっぷあっぷしていた髙橋にとっては、非情とも言える判定だった。
マウンド上で判定を悔しがるさまは、今でも良く思い出せる。
出来れば、あんまり目にしたくない瞬間だ。
心が痛むから。
敢えて厳しく言えば「連続フォアボールで審判のイメージを悪くした」のは、判定がボールになった一つの要因だろうな、とは感じた。
そう考えれば「自分で蒔いた種」によって、ストライクと言ってもらえなかったのだから、仕方ないと言えば仕方ない。
ただ、場面が場面だったので「切り替えろ」というのは、無理があったかもしれない。
そんな際どい判定の後、引きずりながら投げたわけではないと思うが、やはり影響したのか、次に投げたスライダーは、高く浮いてしまう。
これで、押し出しのフォアボール。
3連続フォアボールということにもなった。
ココで、原監督は痺れを切らして、ピッチャー交代。
髙橋は、まさに「顔面蒼白」といったテイで、マウンドから降りて行った。
あと、汗の量も、凄かった。
東京ドームで試合をしていたので、空調はきいているはずなんだけど。
だけど「真夏の野外」のような大粒の汗をかいていたのが印象に残った。
ピッチング内容と照らし合わせるに「気温面・スタミナ面」というよりも「精神面」による発汗が凄かったんじゃないかと、僕は感じた。
それぐらい、追い詰められながら、投げていたんじゃないかな。
何に追い詰められながら、と聞かれると、難しいのだけど。
やっぱ、色々だろうな。一つじゃない。
自分のこと、相手のこと、自分のチーム、相手のチーム、その他諸々。
髙橋なりに、色んなものを背負いながら投げていって、それをちょっと、背負いこみ過ぎたのかな。そんな投球に見えたな。
というか・・・。
なんか、文字を綴っていたら、巨人ファン、あるいは、髙橋優貴ファンのような論調になってきたので、そろそろ自重しようかなって、思い始めた(笑)
マウンド上でああいう姿を見ちゃうと、堪えるんだよな。
見てる側も、色々考えちゃうんだよ。深読みして見ちゃうというのか。
僕も「気にしい属性」の人間だからさ、アレコレ、思考を巡らせちゃう。
カープでいうなら、岡田明丈とか、そんな印象あるなあ・・・。
岡田はね、突然のタイミングで、ストライクが入らなくなる現象を持っているピッチャーだったからね(汗)
今は確か、トミージョンだったかな。
おっきな手術を受けて、リハビリ中なんだよな。
元気に投げてる姿が見れたら、僕、泣いちゃうかもしれない。
まあ・・・。
巨人髙橋も、ウチの岡田も、陰ながら、応援しているよ。
すいません、センチメンタルになっちゃいました(笑)
思わずそんな気持ちに駆り立てられるようなフォアボールを出した後、どうなっていったか、見て行きましょう。
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キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
9番の打順、チャンスで回って来たので、野村は早いタイミングで御役御免となって、代打で出て来たのは堂林。
一方巨人は、右の代打の堂林に対して、左の髙橋を代えて、右の鍬原を持ってきた。
結果は・・・。
皆さん、ご存知の通り(笑)
なんていうんだろう。
ああいう時って。
ちょっと、文字で表現するのが難しい。
毎日、試合観戦の振り返り記事を書いている身で言うのもなんだけど、北島康介氏の名言を借りれば「何も言えねぇ!」である(笑)
試合後、桑田さんのコメントが印象に残ったので、それを紹介。
――鍬原はタフな場面とはいえ、追い込んでから一発。
「鍬原もいい球を投げるが、追い込んでからの勝負球が甘く入るという、まあ特徴というのかね、そういうケースが多いので、勝負球は気をつけるようにというのは、我々コーチ陣がいつも彼には伝えているが、なかなか勝負球が狙ったところにいかないという状況ですね。開幕していい頃はしっかり勝負球がね、見送り三振を取れるくらい狙ったところにいっていたが、ここ1カ月半くらいはなかなか勝負球が甘くなって痛打されることが繰り返されていますよね。
とのこと。
「1ヶ月半」と聞くと、結構な日数だ。
選手もコーチも、頭が痛いことだろう。
フレッシュな若手投手を昇格させて積極起用しているのは、そんな厳しい台所事情も関係しているのかな。
話をカープに戻して。
堂林が満塁ホームランを打つのは、一昨日の磯村、昨日の長野と同様に、全く、期待していなかった(笑)
「ここで満塁ホームランが出たら3日連続だなあ・・・」
「3日連続満塁ホームランって、過去にあるのかなあ・・・」
そんなことを考えながらニヤニヤしていてもおかしくないのだけど、いやあ、リアルタイムの僕は、まったく、頭になかった(笑)
まあ、さっき、長々と書いてしまったけど。
髙橋のピッチングに感情移入しちゃう感じがあってさ、意識の何%かは「試合そっちのけ」になって感傷に浸っていたのは、否めない(汗)
そんな僕を現実世界、否、夢の世界(笑)へといざなってくれたのが、堂林の満塁ホームランだった。
桑田さんがおっしゃる通り、勝負球が甘く入ったところを見逃すことなく、一振りで仕留めることが出来たね。
追い込まれた場面、カウント的にはバッター不利の状況だったけど、カーンと弾き返してくれた。
そう。
そうなんだよ。
今シーズンの彼は「ここぞの場面での代打」で、印象に残るバッティングをするシーンが、既に数多くあるんだ。
そして、今日のホームラン。
打った本人も、首脳陣も、チームメイトも、ファンも。
みんな忘れられない、記憶に残る一発だったんじゃないかな。
さすがに、今日のインパクトを超える代打での活躍は、今シーズンはもう、やってこないかもな(笑)
ということで。
「代打成績一覧」という便利なデータがまとめられているのを見つけることが出来たので、載せてみる。
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中田翔すげえ(笑)
これは何となく知っていた。
巨人戦を見ていて「代打成績すごっ!」と言った覚えがある。
髙山も結構打ってるんだね!良き良き(^^)
一方、ウチの堂林の代打成績は、なかなか面白い。
21打席立って、5本のヒットが出ている。
で、5本中、3本はホームラン。
そのうちの1本は、逆転満塁ホームラン。
アニメのキャラクターかよ(笑)
打率もぶっ飛び過ぎてなくて、丁度良い塩梅だな(笑)
印象度としては「打率3割は超えてるだろうと思ってた」って感じだったんだけど、見方を変えれば、それだけ「良い場面で打ってくれた」って証拠なんだと思う。
僕に至っては
「堂林スタメンで見たい気持ちもあるけど、今年の『代打堂林』は期待感がかなりあるから、貴重なピースとしてベンチに置いておきたいんだよな・・・」
こんなことを平気で考えるぐらいには「代打堂林」はワクワクする(笑)
それぐらいワクワクするくせに「3日連続満塁ホームランだ!」とは思わない自分自身に辟易としてしまう。
まあ、そんなところです(笑)
リアルタイムでは興奮が凄まじくて、柄にもなく、Twitterでツイートを連投してしまったよ(笑)
普段は実況ツイートみたいなことしないんだけどね。
堂林の満塁ホームランで火がついて、色々、書いちゃった覚えがあるな。
なにを書いていたのかは、もうよく覚えてないけど(笑)
それぐらい「心を動かされるホームラン」だったんじゃないかな(^^)
<7回表|中村 健人:代打ソロホームラン>
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次は健人。
実はここも、ピッチャーの場面での代打だった。
場面は違えど、出番が回って来る流れは、堂林と同じだった。
試合は「巨人5-6広島」と、カープが1点リードしている場面。
ただ、堂林の逆転満塁ホームランが出た以降は、高梨の独特のフォーム、独特の軌道から投げ込んでくるボールに翻弄されて、加点することが出来ていなかった。
そんな中での、代打コールだった。
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どーん!
またしても代打ホームラン!
「采配的中」というテキストが踊って見えます!踊っては見えてない
堂林に健人。
代打を告げた選手が立て続けにホームランをかっ飛ばしたのだから、佐々岡監督も、さぞかし気持ちよかったんじゃないかな(笑)
また、勝ちパターンの一角である今村から打てたのも、大きかった。
「7回 ✖ 1点ビハインド」という状況で「この試合は勝ちに行く!」という攻めの継投だったと思うのだけど、結果的には実らなかった。
「出鼻を挫く」という意味でも効果的な一発だったね。
これで点差は2点差。
まだ「セーフティリード」と呼べる状況ではなかったが、一昨日、昨日と良い勝ち方が出来たのもあったのか「今日も勝って3タテするぞ!」という気持ちで満たされていたのは、良く覚えている。
<8回|磯村 嘉孝:(ダメ押しに近い)2ランホームラン>
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シメは磯村。
その前の7回裏、ターリーが巨人打線を3者凡退に抑えてくれて「あとは森浦と栗林で繋げば大丈夫だ!」と思っていたところだった。
今思えば、健人のホームランで追加点を奪えたことで満足してしまって、8回と9回のカープの攻撃は、点が取れなくてもいいだろう、という思考になっていたらしい(笑)
失礼しました、磯村さん。
彼の雄姿を、見て行きましょう。
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どーん!(2回目)
「俺は堂林をリードして甲子園優勝に導いた男だ!」という気持ちを乗せて打った打球は、瞬く間に、スタンドに吸い込まれて行ったのだ。
(おそらくそんなこと思ってません)
うん。
正直申し上げると
「え、マジ?」
ぐらいの感想しか出て来なくて、選手や首脳陣の嬉しそうな姿を見てニコニコしていただけなので、取り立てて書くことが、思いつかない(笑)
苦し紛れに書いた文章が「俺は堂林の正女房だ!」という言葉だった。
まあ、カープファンじゃなかったら、堂林と磯村が、中京大中京でバッテリーを組んでいたこと、知らない人も居るかもしれないし。
いいじゃないか、布教活動の一環としてだ(笑)
そういえば、こんな記事も出ていたよ。
まずは四回、堂林がチーム3戦連発となる満塁弾。今季5号のグランドスラムを放った。
八回には磯村が3号2ランを左翼席へ。「日本文理の夏はまだ終わらない!」の実況で知られる熱戦をともに乗り越え、頂点をつかんだ2人が、プロの世界でともにアーチを掛ける、夢の“初共演”を果たした。
「日本文理の夏はまだ終わらなーい!」
一定数の野球ファンは共感してくれると思っているのだけど、僕の脳は、痛烈なサードライナーが正面に飛んでキャッチされると「日本文理の夏はまだ終わらなーい!」と、脳内再生される仕組みになっている。
この機能は、おそらく、死ぬまで続くと思っている。
そういう「フラッシュバック現象」みたいなのって、結構あるんだよね。
DA PUMPの『U.S.A』もそう。
忘れもしない、ホークスとの日本シリーズ。
柳田の登場曲が『U.S.A』で、バットを折りながらもスタンドに運ばれた。
そんなトンデモホームランが、あの曲を聴くと、未だに思い出す。
柳田がバッターボックスにやって来て、ホームランをかっ飛ばすのだ。
(笑)
こういうのって、僕だけ?(笑)
ま~、磯村の一発は、そんなことを考えさせられるホームランでしたね!
まとめ方、雑やな。
【着眼】
<余韻>「3日連続満塁弾 ✖ 中京大中京トリオ弾」
・3日連続満塁ホームラン
・中京大中京トリオがホームラン揃い踏み
情報量が大き過ぎたから、リアルタイムよりも、試合後、心地良い余韻に浸りながら、ネットニュースなどを漁った人も、結構居たんじゃないかな(笑)
もちろん、僕もそのクチです(^^)
「何年ぶりの~」みたいな記事も沢山出ていたけど、そういう記録的な話をするよりも「本人の言葉」が記されている記事を元に、文字を綴っていこうと思う。
<堂林 翔太>
どよめきが収まらない。3日連続のグランドスラムに、赤く染まった左翼席が揺れた。2点を追う4回1死満塁。代打で登場した堂林が巨人鍬原から5号逆転満塁弾を放った。「感触はすごく良かった。みんながつないでくれたチャンスで打つことができて良かった」。一塁手前で右拳を突き上げた。
東京ドームで3戦連続の満塁アーチが飛び出した。球団では31年ぶり2度目。3日連続は球団初の快挙だ。試合を決める一打になり、堂林は「光栄なことでとてもうれしい」と喜んだ。代打本塁打は今季3本目だが「勝負強いとは思っていない。(スタメンで)出たときに結果が出ていない。少ないチャンスで自分の役割を理解しながら今後もやっていきたい」。34試合に先発しているが、思うような結果を残せていない。勝負どころの一振りで悔しさを晴らした。
異例の出来事は、もうひとつあった。堂林に続き、7回には中村健が3号ソロ。8回には磯村が3号2ランで続いた。3人はそろって中京大中京高出身だ。堂林は「たまたまです」と控えめに笑ったが、佐々岡監督は「中京大中京のトリオがいいところで打ってくれた」と1発攻勢をたたえた。この日、母校はまさかの3回戦敗退となったが、プロの先輩は底力を発揮した。
<中村 健人>
中村健が7回無死から代打で右中間に3号ソロを放った。カウント1-2と追い込まれながら、右中間へアーチをかけた。「堂林さんが代打で満塁本塁打もハンパない。そのあとイソ(磯村)さんが試合を決定づける1本。(広島で)一緒になって同じ日に本塁打を打てるなんて…。こんな日もあるんだなと思う」。09年に夏を制した当時中京大中京のエース堂林に憧れて同校に入った中村健がアベック弾で恩返しした。
<磯村 嘉孝>
磯村が8回に3号2ランを放ち、「中京大中京トリオ弾」を完成させた。4回に堂林が5号満塁、7回に中村健が3号ソロ。リーチをかけた8回2死一塁で内角直球を左翼席へ運んだ。「積極的にいこうと心掛けていた。(中村)健人も先に打っていて、みんなに言われながら打てて良かった。いい日になった」。堂林とのアベック弾も12年目で初だった。
<堂林 翔太>
▶「光栄なことでとてもうれしい」
この言葉が出て来る前に、インタビュアーの人から「3戦連続の満塁アーチは『優勝した』1991年以来、31年ぶりでした!」という振り方をされたんだよね。
これっておそらく、堂林から「優勝します!」とか「優勝を諦めずに頑張っていきます!」みたいな「優勝」に関するワードを引っ張り出した買ったんだと思うんだよ。
しかし堂林は、そんなことはつゆ知らず。
「光栄なことでとてもうれしいです。ありがとうございます」
こんな書き方をしたら怒られるかもしれないが「無味乾燥」のような返答をして、インタビュアーの、何とも言えぬ笑い声が漏れるのであった。
だが、それでいいのだ。
堂林は、それがいい。
プリンスと称される端正なルックス。
しかし中身は、それとは正反対。
愚直に努力を積み重ねる頑張り屋さん。
そんな姿をファンは良く見ているから、何年経っても、たとえ「期待を裏切られた」と感じたとしても、再び堂林に期待して、応援してしまうのだ。
そんな彼に「気の利く受け答え」なんてスキルは必要ない。
断言出来る。
なぜなら、堂林の奥さんが、そんなことを言っているのだから。
「何がピンときたんだろう?」と質問が出ると、枡田は「そんなに全然面白くなかったし、楽しくなかったんですけれど」と、堂林の最初の印象を語り始める。
枡田は仕事柄、業界人とばかりいて「上手いことを言ってドッカンドッカンみたいなのに疲れていた時に、すごーい話のつまらない、すごーいぼーっとした感じの野球しかしてきてません僕は、みたいな主人が現れて、今まで入っていたスイッチががちゃんとオフになって、ここだ!っていう気持ちになって」と語った。
彼のことを誰よりも近くで見ていて、誰よりも深く知っている。
そんな彼女が「面白くないところが魅力的」と語っているのだ。
真理以外の何物でもないじゃないか。
だからあの場面「優勝します!」と言わないのが正解なんだ。
あの受け答えが「堂林らしさ」を表しているんだ。
そんなことを思いながら聞いていると、終始、イマイチ記憶に残りにくそうな受け答えに、笑みがこぼれてきた。
なるほど。
マスパンも、こういうところに、魅力を感じたのかもしれないな。
面白くないところが面白い。そんな風に。
※断じてバカにしているわけではありません。
<中村 健人>
▶09年に夏を制した当時中京大中京のエース堂林に憧れて同校に入った中村健がアベック弾で恩返しした
僕はこの一文を読んで、思わず「マジ?」と声に出してしまった。
だって僕自身が「09年に夏を制した当時中京大中京のエース堂林を好きになってライオンズファンからカープファンへと鞍替えした」という経緯があるカープファンだから。
僕と同じように、あの年の甲子園を見ていて、何か感じ入るものがあったんだな、そんな人が、今、カープのユニフォームを着て、懸命にプレーしてくれているんだな、と思うと・・・。
ただでさえ、以前から「僕は中村健人が好きだ」という類のメッセージを、何回か書かせてもらっているというのに、これ以上好きになる要素を出されると、僕の気持ちがカンストしてしまうじゃないか・・・。
ていうか、そんなの聞いてしまうと、今後、中京大中京トリオの絡みが見れた時に、妄想の広がりが増してしまうじゃないか・・・。
今日、堂林が満塁ホームランを打った時に「センパイセンパイセンパーイ!」って、健人が大ハシャギしている声をマイクが拾っていたけど「さもありなん」と合点が行ってしまうじゃないか・・・。
良かったなあ、健人。
憧れの堂林選手が居るチームに入れて。
年代的には、91年世代と97年世代、被らないもんな。
OB会とかで絡む機会はあったのかもしれないけど。
毎日、顔を合わせる環境に居合わせたのは、嬉しかったろうなあ。
そんなことを想っていると、しみじみしてしまう、僕なのであった。
<磯村 嘉孝>
▶健人も先に打っていて、みんなに言われながら打てて良かった。
やっぱ、みんなに言われたりするもんなんだね(笑)
ダグアウトで何を話し合ってるのかとかって、僕たち野球ファンは、あんまりうかがい知れない部分じゃん。
だから、解説者のこぼれ話とかで、そういう話題になると、興味深い。
素人考えだと「周りから『ホームラン!』とはやし立てられると、逆にバッティングを崩しそうだな・・・」とか思ってしまうんだけど、そういうのは、あんまり考えないのかな(笑)
まあ、それよりも。
「堂林と健人が打ったから、あとは磯村だけだよ~(笑)」
そんな風にけしかけられて、実際に打っちゃう磯村ですよ!w
やっぱり今日、アニメの世界じゃないか!w
現実世界だったら、こんな上手いこと起きませんから!w
「事実は小説よりも奇なり」という言葉が、改めて頭によぎらざるを得ない試合展開に、僕は驚嘆としている・・・。
解説の篠塚和典さんも、磯村にホームランを打たれた辺りになってくると、ちょっと達観した感じ、言葉を悪く言えば「呆れ」みたいなニュアンスもはらんだ口ぶりになっていたよ(笑)
巨人OBの方なので、今日は、歯痒い試合だったんだろうな・・・。
磯村に打たれた菊地に対して
「打たれてはいけないところで打たれてしまうのはピッチャーの意識が足りないと言われても仕方ない」
そんなメッセージを送られていた。
おそらく、菊地だけでなく。
堂林に打たれた鍬原。健人に打たれた今村。
3人に向けた愛のあるメッセージだったんだろうと、僕は思う。
カープの目線に立てば「3本とも相手に大きなダメージを与える一発だった」ということが言えるんじゃないかな。
ほうら、やっぱりアニメじゃないか(笑)
「こんな試合展開、現実世界で起きて良いものか?」
何度かそう考えたということは、つまり、今日の試合はカープにとって「2022ベストゲーム」に成り得る試合だったということが、言えるだろう。
思えば、そう。
阿波野さんが解説をしていた時の試合で、ヤクルト独走中のリーグ順位の話になった。
当時「メークレジェンド」を現役中に体験している阿波野さん曰く、
「大量ゲーム差をひっくり返すには『振り返ってみればこの試合がターニングポイントだったな~』と思える試合がどこかにある」
という話をされていた。
・・・。
それって「3日連続満塁弾 ✖ 中京大中京トリオ弾」じゃね・・・?
これ以上の「ターニングポイント勝利」って、ないんじゃね・・・?
えっ、逆転優勝、期待してもいいんですか・・・?
阿波野さん、期待させたからには、責任取ってよ・・・?
(笑)
話半分、期待半分で、試合の行く末を見守っていきたいと思います(^^)
【P.S.】
<コロナ>2軍選手18名とスタッフ4名が新型コロナ陽性
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今日は「中京大中京トリオDAY」として「彼ら3人だけで1つの記事が完成させてやろう!」と思えるぐらい、試合が終わってからもニヤニヤが止まらない、そんなナイスゲームだったんだけど。
試合が始まる前に、ショッキングなニュースが舞い込んできちゃったね。
まあ、こればっかりは、仕方がない、といいますか・・・。
少なくとも、専門家でもなく、特段、関心を持って情報を追っているわけでもない僕からしたら「お大事に」としか言えない。思えない。
とりあえず、せっかく取り上げるのならば、ということで。
陽性反応が出た選手・スタッフの一覧を、見やすくまとめ直してみた。
参考になれば幸い。
<投手>
16 |森 翔平 (左投左打)
24 |黒原 拓未 (左投左打)
43 |島内 颯太郎(右投右打)
48 |アドゥワ 誠(右投右打)
53 |小林 樹斗 (右投右打)
57 |田中 法彦 (右投右打)
120|行木 俊 (右投右打)※育成
126|新家 颯 (左投左打)※育成
128|中村 来生 (右投左打)※育成
<捕手>
22|中村 奨成(右投右打)
62|石原 貴規(右投右打)
64|髙木 翔斗(右投右打)
<内野手>
44 |林 晃汰 (右投左打)
54 |韮澤 雄也(右投左打)
127|前川 誠太(右投右打)※育成
<外野手>
38|宇草 孔基(右投左打)
52|末包 昇大(右投右打)
60|田村 俊介(左投左打)
<スタッフ>
4名
こうやって名前を眺めてみると、育成選手とルーキーイヤーの選手を除けば、みんな、一軍経験がある選手ばっかりなんだよな。
だから「二軍だったらまだマシ」とは、到底、言えるものではないし。
現実問題として「不幸中の幸い」では、あるかもしれないけれど。
正直に言わせてもらえば「本拠地が広島(2軍は山口)にあるカープだったらクラスターの確率は他球団よりも低くなるのかな」なんて考えたりもしていた。
実際は、ほとんど、関係ないのかもしれないね。
12球団全て、各地に遠征しに行くわけだから。
移動を頻繁に行う以上、感染リスクは避けられない。
カープは、以前、交流戦の時期だったか、クラスターが発生したっけね。
それまで、菊池は絶好調モードだったんだけど、コロナ陽性になって、症状も訴えていて。高熱だったかな。心配したもんだ。情報が出回らないから。
で、なんとか元気になって、一軍に戻ってきてくれたんだけど、そっからは、打撃成績をガクッと落とした。そんなシーズンだった覚えがあるなあ。
ヤクルトさんも、コロナ禍でゴソッとメンバーが入れ替わって以降は、苦戦を強いられているみたいで。何とも言えない気持ちになるよね・・・。
これも正直に言ってしまうけど「不謹慎だけど5チームからしたらチャンスなのかな」という思考になったこともあった。
だけど、コロナ禍の前と後で、ハッキリと明暗が分かれている現状を見てしまうと、複雑な気持ちになる。
ヤクルトファンではない僕が言うのもアレだけど
「いざ戻って来たとしても、以前のような『絶対大丈夫』が浸透したようなチームスタイルで、横綱野球が出来るんだろうか?」
そんなことを考えてしまうぐらい、メンバーが大量に入れ替わると、チームも大きく変化しちゃうんだなあと。当たり前のことかもしれないけどさ。
一軍首脳陣の大半が離脱してしまったのが、大きいのかもしれないね。
あるいは、一軍登録していたキャッチャーが、全滅してしまったこととか。
「代えがきかないポジション」も含めて、ごっそりと抜かれた印象。
村上はまさに「孤軍奮闘」という状況に陥ってしまったなと、端から見ていて感じる。
ココからどう展開していくのか分からないが「今シーズンの主役はコロナでした」みたいな結末だけは、避けたいところだなと。切に願う。
それでは、また。