#80 7月6日(水) 阪神 3-2 広島
【概要】
阪神
対戦成績 :広島戦12試合目で今シーズン初勝利
近本 光司:30試合連続安打|球団トップ・タイ記録
北條 史也:同点打|2点タイムリーヒット
山本 泰寛:勝ち越し打|タイムリーヒット
湯浅 京己:今シーズン最速となる155kmを計測
広島
対戦成績 :阪神戦9連勝でストップ|今シーズン初黒星
打撃陣 :今シーズン最小となる2安打に抑えられる
坂倉 将吾:先制打|第8号2ランホームラン
【結果】
先発投手・対戦成績
スタメン
スコア
打者成績
投手成績
残塁・失策・盗塁
【着眼】
坂倉 将吾:先制2ランホームラン
「エラー出塁 → 2ランホームラン」という幸先の良いスタートを切れた。
解説の岡義朗さんは「セットポジションの投球になった分、コントロールが少し甘くなってしまったのではないか」とコメント。
(初回は3者凡退の立ち上がり)
確かに「先頭打者エラー」は失点に繋がりやすいイメージがある。それにプラスして「セットで投げる」動作も加わったのは、投球テンポを乱す要因にもなりそうだ。
特に、西勇輝は、リズムの良い投球が持ち味のピッチャー。
そういう投手が投げる日は「バックが好守で盛り立てる」ことで好投を引き出してあげるのが、より重要になってくるのだろう。
・・・とはいえ。
岡さんは「甘くなった」と述べていたが、インハイのストレート、対角線を上手く攻めている印象。少なくとも、チャンスボールだとは思わない。
「嫌な形で出塁を許した+バッターは好打者の坂倉」であったから「ボール球になっても良いぐらいギリギリに投げるべきだった」ということをおっしゃったのかなと推察した。
(余談)
西勇輝は、ゲームのようなコントロールで厳しいコースに投げ込んでくる。
ピッチングを見るたびに、思わず関心してしまうほどだ。
「インロー・アウトロー」を横回転の変化球で突いてくるのを基本軸に
「インハイ」も巧みに織り交ぜて来る。
数少ない失投を一振りで仕留めるか。
バテてきて球威が落ち始めたところを逃さずに打ち崩せるか。
なかなか勝ち筋が見出しにくいピッチャーだ。
カープキラーのイメージも強いので複雑な心境ではあるけれど、1野球ファンとしては、投げる姿をずっと見ていたいなと感じる選手。
今日もナイスピッチングでした。敵ながらアッパレ!
(阪神)二死無走者→4安打1四球の猛攻で一挙3得点
「近本のヒットから甲子園の雰囲気がガラッと変わった」
おそらく、阪神ファンもカープファンも、多くの人が、そう感じたはず。
2アウトランナー無しの状況から、近本がセンター前にヒットを放つ。
普通ならば、この状況で単打がポンとが出ても、そこまで盛り上がらない。
だけど、このヒットは、普通のヒットではなかった。
”30試合連続安打達成”
それを祝福するスタンドの声援がワッと響いたのだ。
僕は、ある程度予想していたとはいえ「ココまで盛り上がるか」と、多少、面食らった部分があった。
そこからは、ご覧の通り(笑)
「試合の流れ」を感じずにはいられない攻撃だった。
打ち取った当たりではあるけれど、ポトリと落ちる打球が目立った。
球速表示が示すように、床田はグンとギアを上げて、力勝負で捻じ伏せにかかった。迫力のあるピッチングでバッターと対峙していた。
だけど今日は「阪神バッター陣の気迫勝ち」といったところかな。
ヒーローインタビューには同点打の北條と勝ち越し打の山本が選ばれたわけだけど、僕は、近本が影のヒーローだと思っている。
なぜなら「同点・勝ち越し」の雰囲気を作り上げたのは、近本のヒットのように思えてならないからだ。
あれが呼び水となって、クリーンヒットではないながらも、しぶとくヒットゾーンに飛ばしていく打球が続いていった。そんな気がした。
今回は「やられた側」ではあるが、改めて、野球の面白さ、奥深さを知れた気がする。
近本、30試合連続安打おめでとう!
明日も見ごたえある真剣勝負が見れますように(^^)
中﨑 翔太:8回に僅差の場面で登板→上位打線を3者連続三振
<8回裏・1点ビハインド>
負けている状況ではあるが、終盤、それも僅差の場面。
ココで出て来るピッチャーは、失点しないのは当然として「リズムの良いピッチングで攻撃に良い流れを繋げる」役割が期待される。
そう考えた時、僕は「黎來がいいな」と思っていた。
彼の強みは、威力のある直球と、鋭く落ちる変化球のコンビネーション。
1軍昇格以降は安定したピッチングも魅せている。
プレッシャーのかかる場面でどんな投球を披露してくれるか。
今後に備えて「試す」意味合いでも最適だと思った。
僕は、そう考えていた。
正直に言わせてもらうと、ザキのことは、頭になかった(笑)
なので、ザキがマウンドに上がって「首脳陣はザキのことを信頼してるんだよな~」と思いながら、他人事のように眺めている自分がどこかに居た。
そう。
首脳陣「は」ということは、僕は、ザキを信頼していなかったわけだ。
試合中は気付かなかったが、こうやって振り返ってみると、良く分かる。
数分後、僕は、お手本のような手のひら返しをすることになる。
”3者連続三振”
それも「中野・島田・近本」という「令和版・スーパーカートリオ」の俊足3人衆を、ほとんどバットに当てらせることすらなく、見事に断ち切った。
まさに、これ以上ないピッチングだった。
「9回行けるかも!」と思わせるには十分過ぎるピッチングだった。
具体的に言えば、ストレートとチェンジアップが良かった。
真っ直ぐで押せていたし、変化球は良い抜け感だった。
高さも良かったね。ストライクからボール球になる、ちょうど良いところ。
欲を言わせてもらうと「左バッターの膝元に食い込むスライダー」が決まり出せば「3連覇を果たした守護神・中﨑 翔太」が帰ってくるのではないか?
さすがに高望みかな(笑)
言い換えれば、それぐらい、全盛期の投球を引き合いに出したくなるぐらい、ナイスピッチングだったと思う。
今日は「淡々感」もある試合になってしまったわけだけど、ザキの好投は、大きなポジ要素だ。
ちょっと防御率の数字が悪目立ちしているので、0で抑える試合を続けて、見栄えが良くなるといいな(^^)
堂林 翔太:あわや代打ホームラン3本目の惜しいセンターフライ
打った瞬間「行った!」と思った。
う~ん、惜しかった(笑)
梅野が要求したコースは「アウトロー・ストレート」の連投。
3球目は狙ったところよりも高めに行って、4球目は中に入って来た。
「初球が一番厳しいところに行って、決め球が甘く入ってしまうと、打たれる確率はかなり高くなる」
これは野球あるあるの一つ。
そして、今年の堂林は、ここぞの代打で、記憶に残る活躍を魅せている。
「3本目となる代打ホームランは土壇場で追い付く貴重な一発!」という風に、僕が嬉々として文字を綴っている未来線は、見えてたんだけどね(笑)
コース的には甘かったと思うけど、岩崎のストレートが走っていた分、スタンドまであと一歩、届かなかったのかな。
ただ、結果的にアウトになったとはいえ、好球必打、追い込まれながらも、甘く入ってきたボールを、一振りで捉えることが出来た。
やはり今年の堂林は「とっておきの代打」で輝くシーズンなのかも(^^)
スタメンで見たくなる選手だけど、それはそれで華がある感じもするから、案外、向いているのかもしれない(笑)
【私見】
※注意※
今回の「私見」の文章は、カープファンにとっては「お前ホントにカープファンなの?」と不快に思わせるかもしれない。
また、阪神ファンにとっては「カープファンのくせに知った風な口を聞くなよ」と不快に思わせるかもしれない。
「カープファンである前に野球ファン」をモットーにしている僕としては、ココは是非とも触れたいと思ったので、僭越ながら、語らせてもらう。
(阪神)北條のタイムリーを見て涙腺が緩みそうになった
「4回|阪神 0-2 広島|2アウト満塁」
前の打者であった大山は、カープバッテリーから、痛打を浴びぬようにクサイところを丹念に突かれた結果、フォアボールとなった。
言い換えれば「北條の方が与し易し」という判断の元でのフォアボール。
少なくとも、僕はそんな風に見えた。
その後、床田もピンチを抑えようとグッとギアを上げて全力投球。
力強いストレートをドンドン投げ込んだ。
150kmを超えてきた時の床田は「本気モード」なのだ。
「インハイ・152kmストレート」
床田の渾身の一球を「無我夢中で振り抜く!」というようなスイングで打った打球は、ショートとレフトの間にポトリと落ちる、値千金の2点タイムリーツーベース。
”同点に追い付かれた”
もちろん、カープファンとしては、悔しがるべき場面だ。
だけど僕は、悔しさも有るには有ったけど、別の感情も沸き起こっていた。
「北條、やったじゃん」
「矢野さんもメッチャ喜んでるよ」
「良かったなぁ、ホント・・・」
我ながらカープファン失格だと思うが、そんなことを感じていた。
それと同時に、涙腺が緩みそうになった。
目をしばたたかせないと雫が落ちる程度には緩んだ。ギリアウトレベルの。
まあ山本に勝ち越しタイムリーを打たれたのはシンプルに悔しかったけどね
<光星学院(北條史也・田村龍弘) VS (藤浪晋太郎・森友哉)大阪桐蔭>
少し、僕の思い出話をさせてくれ。
当時、僕と近しい関係に、北條ファンの女の子が居た。
表現がアレなので一応断っておくが、元カノとかではない(笑)
親ぐるみで仲が良くて、なんか距離が近い異性、そんな感じかな。
なので自然と、光星学院の結果を気にしていたのを覚えている。
大阪桐蔭と甲子園の決勝で当たった時も、光星学院を応援したものだ。
結果は、藤浪が相手バッターを寄せ付けない圧巻のピッチングを魅せて、大阪桐蔭が優勝。
人並みの残念さと、人並みの「藤浪すげえわ」という感想を抱いて、眺めていた。
試合観戦については取り立てて書くこともないんだけど「高校時代から思い入れがある選手だった」という話をしたかったので、このエピソードを出させてもらった。
ちなみに、当時、北條ファンだった彼女は、今もなお、北條ファンだ。
その子は「阪神ファンであり鳥谷ファン」というお方だったので、北條が阪神に来てくれたのは、好都合だったわけだ。
僕の涙腺が緩んだのは、彼女に対する想いも、それなりにはあったと思う。
いや別に、恋愛感情とかは、特にないんだけどさ(笑)
わざわざ2回否定する辺り、怪しいなと、自らを客観視する僕であった。
<昨シーズンオフ|不退転の覚悟で臨むと明言>
北條の同点打を見た時、僕はこの記事を思い出した。
内容自体はうろ覚えではあったけど「今年ダメならクビ」という覚悟でシーズンに臨んでいることは記憶していた。
今シーズンの開幕前だったか「故障が長引いていて開幕に間に合わせるのは厳しい」という話も、どこかで目にしていた。
阪神ファンでもなければ北條ファンを名乗れるほど追ってもいないのだが「北條の近況を知りたい人」ではあった僕は、僕なりに、彼のことが気になっていたのだと思う。
それを、今日の活躍を見て、思い知らされることとなった。
「俺、自分で思ってるよりも、北條のこと応援してたんやな・・・」
その感情を呼び覚ましてくれたという意味では、あそこのあの場面で、同点打を放ってくれて、ありがとう。
次からのカープ戦では、お手柔らかにお願いします(笑)
<監督談話|北條への信頼が伝わって来るコメント>
「打たなくても納得さしてもらえる」
こんな言葉が、監督、それも、1軍を率いる監督から出て来ることって、普通は有り得ないと思う。
プロ野球選手は実力社会。
「過程」よりも「結果」が求められる厳しい世界。
ソレとは反するコメントは、意地悪な言い方をすれば「1軍監督として相応しくない表現」とも取れる。
裏を返せば、そう思わせてしまう、そう言わせてしまうだけのモノを、北條は、日頃の立ち居振る舞いで魅せている。そういうことなんだと思う。
僕が良く耳にするのは「フォアザチーム」の精神。
ベンチ内では大きな声を出してチームを鼓舞する。
チームメイトが活躍した時は、自分のことのように喜ぶ。
誰からも愛されるムードメーカータイプ。そんな印象がある。
そういう選手が活躍すると、やっぱり、嬉しいじゃんか。
依怙贔屓している気はなくて、選手全員を応援しているつもりでも
「この選手が打つといつにも増して嬉しくてニヤニヤしちゃう(^^)!」
そんな選手って、各球団に居るんじゃないかと思う。
カープで例えるならば、今シーズンだと、ズバリ崇司だろう。
崇司って書くとピンと来ない人も居るのかな。
上本崇司。上本博紀の弟くんだ。
以前「上本」と呼んだら「博紀」と間違えられることがあったので、それからは「崇司」と呼ぶようにしている。
同じような場面で崇司が繋いでくれたら、さぞ嬉しいだろうな。
そして、崇司の顔を見て、ベンチに居る選手の顔を見て、スタンドに居るファンの顔を見て、悦に入るだろうな。
おそらく、阪神ファンの方は、そんな気持ちになっていたと思われる。
特に北條は、今のところ、順風満帆なシーズンを送っているとは言えない。
それだけに、喜びはひとしおだったんじゃないかな。
僕は阪神ファンではないけど、矢野監督が満面の笑みでガッツポーズをしているのを見ると、伝わってくるものがあったよ。
打席内容だけを見れば、詰まった当たりが守備の間に落ちたヒット。
決してクリーンヒットとは言えない打球。
スイングの感じも、どちらかといえば不格好だっただろう。
だけど。
僕は、北條の想いが詰まった、素晴らしいタイムリーヒットだったと思う。
「しぶとく持って行く」という感じが、今の北條にはピッタリだと思った。
普段は「気持ちで打った」という表現を僕は好まないのだが、今回ばかりはそう言いたいと思った。
長々と書いてきたが、このような気持ちが混ざり合わさって「北條のタイムリーを見て涙腺が緩みそうになった」に、繋がったのだと思われる。
改めて言うが、僕は、カープファンだ。
阪神ファンでもなければ、北條ファンでもない。
だけど、野球ファンだ。これは断言出来る。
そして、内から沸き起こる感情は、ウソを付けない。
北條史也、応援したくなる選手だ。
(余談)
「ついで感」が出て逆に失礼かなと思ったが、勢いに任せて言わせてくれ。
才木浩人。
彼のことも陰ながら応援している。
応援するキッカケになった試合は明確に覚えている。
カープ戦、雨が降りしきる中、ジョンソンと投げ合った試合。
悪コンディションをいとわない熱投に、心を打たれた。
(検索をかけてみたけど当時の試合の記事は出てこなかった。残念。)
ピッチングスタイルも僕好みだった。
自慢のストレートを内角にガンガン投げ込んでくる強気の投球。
良い意味での「若さ」を感じて、大成を予感させたものだ。
トミージョン手術後の投球はまだ見れていないので、いつか、見る機会がおとずれたら良いなあと思っている。
その時は、
「また阪神に厄介なピッチャーが帰ってきたな~!w」
と、恵比須顔で言わせてくれよ(^^)
・・・はい。
以上です。
ご清聴ありがとうございました。
m(__)m
しつこいようですが、これでも10年以上、カープファンをやってます(笑)
【所感】
鷹揚に構えましょう ~いつか連勝は止まるもの~
「12試合目にして初黒星」という書き方をされると、なんだか大層なことが起きたように思われるけど、僕はさほど気にしていない。
そもそも、阪神戦を見ていて「負ける気しないわw」と思った覚えがない。
実際、ワンサイドゲームの展開って、そんなにないんじゃないかな?
もつれていって、最後、何とか勝てた。
そういう僅差の試合を制した方が多い気もする。
調べてはいないけれど。
なので「カード初戦を落としちゃったな~」ぐらいで良い気がする。
「連勝が遂にストップしたか~!」って感じは、正直、ほとんどない。
逆の立場、阪神側だったら「遂に勝てた~!」と思っただろうけど(笑)
そんな感じっすね!
ただ、明日は取りたいところだね。
1試合は雨で流れて2連戦になったので、2連敗で終わるのは避けたい。
こういう勝敗差が付いた時に怖いのは「揺り戻し」の法則。
「近本の30試合連続安打、北條の同点タイムリー、山本の勝ち越しタイムリー。思えば、あの試合を落として連勝がストップしてから、阪神戦の相性はガラッと入れ替わっちゃったよな・・・」
そんな予兆を感じさせないためにも、明日は取りたい。
逆に阪神サイドからすると「キッカケに成り得る試合」だったと思う。
近本のメモリアルに加えて、ムードメーカー北條の活躍もあってね。
波に乗って、カープとの相性を覆していこうと、かかってくるだろう。
そういう意味では、明日は大事な一戦になる。
北條のことを沢山取り上げた後で言うのもなんだが、カープファンの立場としては「お得意様」のままでシーズンを終わらせたいしね。
というわけで、明日は負けんよ!(笑)
それでは、また(^^)