#81 7月7日(木) 阪神 0-3 広島
【概要】
阪神
チーム:連勝が3で止まる|今シーズン16度目の完封負け
近本 光司:連続安打|30試合でストップ
広島
チーム:連敗を2で止める|今シーズン10度目の完封勝ち
アンダーソン:来日最長|8イニング107球の熱投
マクブルーム:先制打|2回表・第10号ソロホームラン
中村 健人:ファインプレー|2回裏・ダイビングキャッチ
松山 竜平:待望の追加点|9回表・2点タイムリーツーベース
【結果】
先発投手・対戦成績
スタメン
スコア
打者成績
投手成績
残塁・失策・盗塁
【着眼】
アンダーソン:8回9奪三振の快投
アンダーソン、完封ペースの危なげないピッチングでした!
2回、先頭バッターにツーベースを許してピンチを背負ったところも、健人のファインプレーが飛び出して(後述)、無失点で切り抜けられた。ココが大きかった。
”良い投球と良い守備は連動する”
今日はまさに、そういうピッチングとディフェンスだったと思う(^^)
僕が見ていて良かったと思うのは、やっぱりストレート!
球に力があってバッターを押し込める自慢の球なんだけど、今日は特にボールが走っていて、終盤まで、阪神打線を差し込むことが出来ていた。
解説の岡義朗さん・中田良弘さんは「アンダーソンはボールが高めに来ているからチャンスはありそうだ」というコメントを残されていたのだけど、
カープファン的に言わせてもらうと「アンダーソンはそれが持ち味でもあるんですよ(^^)」と言いたくなっちゃった(笑)
僕の場合、アンダーソンの調子のバロメーターは「高め直球・低め変化球」。コースというよりも高さ。高低差を上手く使って、バッターを料理していくスタイルだと思っている。
なので、ソコに着目して観察するようにしているのだけど、今日は、高めに力強いストレートがバシバシ決まっていたね!
ただ、変化球の精度は、あまり良くなかったように見えたかな。
特にナックルカーブは、高めに抜けるようなボールが目立ったと思うね。
アンダーソンが良い時は、ナックルカーブが、左バッターなら膝元に食い込んで、右バッターならアウトローに逃げて行くような軌道で投げられる。
だけど今日に関しては、そういうボールは少なかったんじゃないかな。
一球速報では奪三振のシーンを抽出して来たのだけど、これを見ると、最後の中野から奪った三振が、アンダーソンの持ち味が出た三振だと感じる。
アウトローを狙ったチェンジアップから入って、高めのストレートでバッターの目線を上げさせて、インローのナックルカーブで空振りを奪って、再び、高めのストレートで空振り三振を奪う。
こういう時のアンダーソンは、見ていて「イイネ!」って思える(^^)
9回は栗林にバトンを渡して御役御免となったけども、本人は完封勝利も目論んでいた様子(笑)
9回の攻撃の時にカメラで抜かれた時、しょんぼりしているような表情を浮かべていたけど、それを聞いて、腑に落ちたような(笑)
本人は行く気満々だったけど、交代を告げられて、拍子抜けしたのかな?
ウチには頼りになる守護神が居るので、今日は勘弁してやって下さい(笑)
何はともあれ、ナイスピッチングでした!
中村 健人:スーパー・ダイビングキャッチで失点を防ぐ
健人がまたやってくれました~!!!
「これで何回目?」と言いたくなるぐらい今日もファインプレーを魅せた!
またさ、良い場面で、良いプレーが飛び出すんだよ(笑)
そういう意味では、なにか「持ってる」ルーキーなのかもしれないね(^^)
”打球判断 ✖ 球際の強さ ✖ 強肩”
いつだかの試合で、名外野手として鳴らしていた緒方さんも称賛されていたけど、健人の守備は、ルーキーとは思えないぐらい、完成度が高い。
いわゆる「俊足タイプ」ではないけれど、落下地点まで一直線に駆け抜ける。そして打球に追い付けば、必ずと言って良いほど捕球している印象。
「追い付けたけどグラブを弾いてしまった」みたいなシーンは、ちょっと僕は思い出せない。それぐらい、球際の強さも随所に魅せている。
あと、打球判断の良さや球際の強さと比べればあまり触れられないけど、肩も強い。十分、ライトを任せられるレベルに達している。そこがまた良い。
今日は、右中間に抜けようかという大きな飛球を見事にキャッチした。
完全にヒットゾーンに飛んでいたと思うけど、残念そこは健人!
横から「シュバッ!」という効果音が付けたくなるダイビングキャッチ。
セカンドランナーに居た佐藤輝明が慌てて帰塁してタッチアップに向かうシーンも印象的だった。「抜ける!」と思っていたのが伝わってきた。
もし抜けていたら、間違いなく失点を喫していた場面。
マクブルームの先制ソロアーチの直後でもあったので、尚更大きかった。
ここで同点に追い付かれていたら、もっと荒れた試合になった気もする。
そういう意味では、健人は、影のヒーローだ(^^)
僕は「勝利に貢献した守備を魅せた選手」のことを「影のヒーロー」と呼んで称賛しようとする癖がある(笑)
ヒーローインタビューにも、ファインプレーを決めた選手とか、呼んであげてもいいのにね。皆さんもそう思いませんか?w
そうしたら、守備のスペシャリストの選手とか、もっと輝けるはず。
「オリックス - 阪神」の試合で、熊谷がナイスランを決めて、ヒーローに選ばれた試合。ああいうのをさ、ドンドン見たいんよね(^^)
松山 竜平:スクイズ失敗を救う2点タイムリーツーベース
9回表のカープの攻撃は色々ありました(笑)
<マクブルーム:ヒット → 代走羽月 → 坂倉&羽月:ランエンドヒット>
まずこの場面。
流れるような、良い攻撃だった。
フルカウントでもあったので、エンドランを仕掛けやすい場面。
羽月が動いたので、当然、セカンドは二塁ベースカバーに入る。
坂倉は、その間、一、二塁間を綺麗に割ったゴロを上手く転がした。
ノーアウト1、3塁。
最高のカタチをつくれたことで、自ずと追加点の期待が高まった。
ちなみにこれで21試合連続安打。
まずは近本の30試合連続安打を目指して頑張ろう(笑)
<磯村&羽月:セーフティスクイズ → バント失敗>
この場面で首脳陣が選択したのはセーフティスクイズ。
しかし作戦はハマらず、1アウト1、2塁に入れ替わってしまう。
ココは3球目まで行ってしまったのが、カープとしては痛かったかな。
結果的に「バレバレの状況」で、スクイズを決めざるを得なくなった。
磯村としては、かなりプレッシャーがかかったんじゃないかと思う。
作戦としては、僕は、良いアイデアだと思った。
ランナーは俊足の羽月で、磯村もバントが上手い選手。
二人の能力を評価したからこそ、手堅い作戦に出たのだろう。
ただちょっと、場面が場面だけに、難しいスクイズにはなったかな。
2回にマクブルームのホームランが出た以降は、0行進で。
最終回、なんとしてでも、追加点が欲しい状況。
そういう期待を一身に背負ったのも、磯村にはしんどかったかもしれない。
このワンプレーで「チャンスを潰して無得点のまま終わったら怖いな・・・」と、多くのカープファンは思ったんじゃないだろうか。
もちろん、僕は思った(笑)
<小園:三振 → 代打松山 → 松山:2点タイムリーツーベース>
重たい空気が漂う中、頼りになるベテランがやってくれました~!!!
低めのカーブを、持ち前のミート力で上手く拾い上げるようなバッティングで、前進守備の外野を越える当たりを飛ばしてくれた。
俊足の近本だったら、定位置で守っていれば、キャッチされていたかな。
そう考えれば、紙一重とも言える打球だった。
1つ気になったのは、加治屋が首を振って、カーブを選択したところ。
良く言うんだけど、僕は「首を振った時に何投げるかフェチ」なのだ。
今回、首を振った時に「ストレートかフォークだな」と思って見ていた。
加治屋といえば、その2球種のコンビネーションで勝負してくる。
そんなイメージが強かったからだ。
しかし、僕の予想と反して、投げたのは、カーブだった。
これを見て思い出したのは、森浦がナカジをカーブで抑えた試合。
えーっと、ちょっと、一球速報、引っ張って来ますね。
7月1日(金)の試合だった。
この場面も、森浦は首を振って、自らカーブを選択して、投げたんだよ。
結果は、タイミングを狂わされたようなスイングで、ファーストフライ。
見事に「裏を掻いた投球」で、ナカジの読み打ちを外させた。
僕が言うまでもないだろうが、森浦の決め球は、カーブではない。
伝家の宝刀チェンジアップに、それを際立たせるストレート。
普通に考えれば、首を振ったら、その2球種が来ると踏むはずだ。
そして、ナカジといえば、配球を読む能力に長けている選手。
そんな彼だからこそ、逆に利用して、森浦は大胆にもカーブを選択し、抑えにかかったのではないか。そういう解釈をさせてもらった。
付け足しておくと、初球、ボール球になったカーブは、コントロールミスで、高めにすっぽ抜けたもの。
そこも加味すれば、森浦の肝の据わりようが、お分かり頂けるのではないだろうか。
可愛らしいルックスをしているけど、セットアッパーを任せるのに相応しいメンタルの強さを持ったピッチャーなんですよ(^^)
小話、失礼しました(笑)
加治屋も、似たような意味合いで、カーブを選択したのかなと僕は思った。
だけど、そこはさすがの松山。緩い球が続いても、食らいついて行った。
何を隠そう、カープ野手陣の中でも随一のバットコントロールを持った松山は「当てるのが上手い」バッターでもある。
まさに、その強みを発揮したようなスイングで、見事に打ち返してくれた。
ココで追加点を挙げられたことで、セーフティスクイズ失敗の重たい雰囲気を、一掃することが出来た。大きな大きな2点だった。そして、松山の嬉しそうな表情が、何とも言えない気持ちにさせられた(^^)
今年の松山は、自分が思い描いたようなシーズンは送れていないはず。
だから、僕も嬉しかった。「カープの松山ここに在り!」と思えたから。
スタートは、マクブルーム不在というのもあり、開幕4番で始まった。
出だしは好調で、マクブルームが4番に座ってからも、頼りになる代打として控えてくれていた。心強い存在だった。
だけど、コロナにかかってしまって、チームから離脱。
復帰後は、思うような成績を挙げられていない。そんな印象だ。
こればかりは仕方ないとはいえ、本人も、やるせない気持ちもあっただろう。
しかし、ここに来て、松山のバッティングの状態が上がって来た。
特に「強い打球」が目立つようになってきたと思う。
今日のスイングも、復調気配を見せているからこそ、外野の深いところまで飛ばせたようにも感じられる。
あとは、僕が見たいのは、ストレート打ち。
元来、松山は、スピードボールに強いバッターだ。
150kmを超えて来る剛腕リリーバーの真っ直ぐを、カーンと弾き返す。
コースは、ツボを持っている場所、インローにしようか。
そんな姿が見れたら「代打の切り札・松山竜平」と呼ばせてもらいたい(^^)
【私見】
(阪神)詰まった打球が飛ぶとヒヤッとしちゃう(笑)
昨日もそうだった。
近本の30試合連続安打から始まり、佐藤輝明、大山は無理をしないような攻め方でのフォアボール、そして、北條の同点打、山本の勝ち越し打。
いずれも「クリーンヒット」というよりも「ヒットゾーンに飛んで行った」と言った方が正しい。そんな打球だった。
奇しくも、今日も、2アウトランナー無しの状況から。
「おいおい、昨日の再現か?」と思った人は、僕だけではないはず(笑)
特に、ロハスがヒットを打った場面。
止めたバットにボールが当たって、それがヒットになってしまった。
「止めたバットにボールが当たる」のはそれなりに見たことがあるけど、それがヒットになってしまうのは、ちょっと記憶にない。
あれって、珍プレー好プレー大賞に選ばれるんじゃないかな?w
続く中野は、結果はレフトフライになったが、ふらふらっと上がる打球。
僕は「またポテンヒットになるんじゃないか・・・」とヒヤヒヤした(笑)
だけど、野球の醍醐味って、こういうところにもあると、僕は思っている。
「内容と結果が伴うとは言い切れないスポーツ」
そんな表現も出来るかもしれない。
たとえ、カーンと真芯で捉えたとしても、野手正面の打球ならアウト。
たとえ、ボテボテのゴロだったとしても、左バッターが三塁方向に死んだような打球を転がせば、セーフティバントのようになって、ヒットになることも。
そういうのも含めて、野球の面白さなんだと思う。
スポーツを沢山経験してきたわけじゃないから偉そうには語れないけど、こういう魅力って、野球ならでは、と言っても良いかもしれない。
タイガースさんに、そんな気持ちを思い出させてもらいました(笑)
【所感】
秋山がやって来るのが今から楽しみ(^^)!
今日の打順は1番だったんだね。
たぶん、他の試合は、ずっと3番だったかな?
おそらく、3番スタートが濃厚かなあってところだけど、1番秋山も、もちろん見てみたい。
「8番上本|9番投手|1番秋山」
これで、1番に龍馬が座ってた時のようなバッティングが見たいなって(笑)
龍馬が帰ってきて、二人が揃い踏みになると、そんなオーダーも可能かな。
夢が広がるねえ・・・。
ただ、龍馬のコンディションの具合が、不明瞭なんだよな。
全然情報が出回ってないと思うんだけど、元気なんだろうか(汗)
その心配もありつつ、秋山1軍合流も喜びつつ・・・。
悲喜こもごものカープファン、感情が忙しいです(笑)
それでは、また(^^)