組織を覚醒させる、琉球ウェルネスの“オーダーメイドオフサイト”〜投資対効果にこだわり、ウェルネスなチームを作る(前編)〜
こんにちは、琉球ウェルネス広報担当のサオリス・ユーフラテスです。
沖縄でウェルネスな体験を人や組織にお届けしている琉球ウェルネスには、4つの事業があります。その中でも、法人向けに展開するウェルネスチームプロデュース事業において、琉球ウェルネスが最もバリューを発揮できるサービスが「ウェルネスオフサイト」です。その舞台裏について、事業責任者の福地美咲さんに、前編・後編に分けてお話を伺いました。
前編では、「サービスの特徴」や「オフサイトを成功させるために大切なこと」について語ってもらいました。
「明確なゴール設定」と「コミットメント」が生み出す高い効果
ーー琉球ウェルネスのオフサイトの特徴や強みについて教えてください。
琉球ウェルネスが提供しているオフサイトの最大の特徴は、「明確なゴール設定」とその「ゴール達成へのコミットメントの強さ」ではないかと思います。
単に社員同士の交流を目的とするのではなく、「組織をどのような状態にしたいのか」「中長期の事業成長を見据えた際に組織が向かうべき方向はどこなのか」といった、”あるべき姿=to be”を設定した上で、”現状の姿=as is”とのGAPを埋める打ち手としてのオフサイト、という捉え方しています。
なので、最適な打ち手がオフサイトでないと判断した場合は、進んで、別の打ち手を推奨させて頂くようにもしています。
企業にとってのオフサイトは、未来の成果に対する大きな投資だと思っていて。時間もコストもかけてオフサイトを行うため、事業成長に確実に結びつくか?ということを、強く自問自答しながら、全てのプログラムを作っています。
また、琉球ウェルネスにおいては、オフサイトをサポートさせていただくメンバー全員が、事業や組織のマネジメントや経営を経験してきていることも特徴的かもしれません。ただ、淡々とファシリテーターとしてオフサイトの進行役を担うのではなく、組織がゴールや目的に向かっていくプロセスに手触り感を持って伴走することができる。この点も一般的なオフサイトとの違いなのかな、と思っています。
オフサイト実施前の2〜3ヶ月は、お客様との打ち合わせを重ねるなかで組織の課題を洗い出し、要件定義を行います。「現状と目指す未来の状態のギャップをどのように埋めていくのか」をロジカルに整理していきます。その過程において、ありがたいことに、「なぜそこまで解像度高く事業をイメージできるのですか」「ここまで精緻に組織や現場のことを理解して提案いただけるのですね」と、お客様から驚きの声を頂くことが多いです。
沖縄で実施するオフサイトということで、リゾート地の緩やかなイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、実際にオフサイトの設計段階に入ると、ゴール達成への強いこだわりや、ロジカルな思考プロセスを用いた提案にイメージとのギャップを感じて、驚かれることも多いですね(笑)
「事業」と「組織」の両輪を理解する
ーー効果的なオフサイトを設計するために必要なことを教えてください。
効果的なオフサイトを設計するためには、「事業」と「組織」の両方への深い理解が前提になっているように思います。なぜならば、事業と組織は両輪で回っているからです。お客様の組織作りだけに力を入れたところで、事業モデルを理解していなければ机上の空論となってしまいます。逆も然りです。
〈事業への理解〉
私たちは自分自身が事業を作ったり、多くの企業支援を行ってきた経験から、あらゆる事業モデルに対して事業の要となるポイントを高い解像度で把握したり、フェーズ毎に事業が直面するであろう課題についても、精度高く想像することができるという強みがあります。
それによって、お客様の事業成長に向けて、組織が抱える最重要課題を的確に捉え、その1点を変えるために狙いを持ってオフサイトを進めることが可能なのではないかと考えています。
例えば、オフサイトの実施前に、この最重要課題を達成するために必要な要素を具体的に洗い出し、10項目ほどの設問を設定します。その上で、オフサイトの実施前後で参加者にアンケートを取り、組織の状態がどのように変化したのかを定量的・定性的に可視化しています。実際にオフサイトを実施すると、狙ったファクター全てのスコアが見事に上がるんです。
お客様からは「どうしてこんなにきれいにスコアが上がるんですか?」と、驚きの声をいただくことが多く、私たち自身の経験値や想像力を活かして設計するオフサイトへの高評価をいただくことができていることを、本当に嬉しく思っています。
〈組織への理解〉
また、私たち琉球ウェルネスのメンバーは「ウェルネスなチームを作ること」が事業へ与えるインパクトの大きさや、重要性を心の底から理解しているとの自負があります。
チームビルディングや相互理解が大切であることは、一般的にも知られていると思うんです。そこに加えて我々は、実際に自分たちが主体となり強いチームを作ってきた経験を通じて「チーム作りを行う上で絶対に妥協してはいけないポイント」を体感的にも理解しているのではないか、と思っています。
現に私自身も、実体験のなかでチームが強くなることによって、事業が飛躍的に伸びたり、絶対に無理だと言われていた局面を乗り越えたり、数々の奇跡を目の当たりにしてきたんです。優れた事業戦略すらも上回る組織のパワーって本当にあるんだな、と。
オフサイトをサポートする琉球ウェルネスのメンバーの一人ひとりが、「ウェルネスなチームを作ること」の本当の意味や重要性を身をもって理解している。この強みを活かして、効果的なオフサイトの設計を実現しています。
ーー設定した設問の数値が明確に結果として出てくるのは、緊張感がありますね。
オフサイトを実施するたびに通信簿が上がってくるような感覚です(笑)
設問の設定は、オフサイトの要件定義の段階から始まります。組織が目指す姿を描きながら設問を設定していきますが、実際に設定した項目の数値が上がるかどうかは、オフサイトを終えるまでわかりません。
オフサイトの解散後、参加者にアンケートを回答いただきますが、体験設計責任者の川人と一緒に結果を見ながら、「よし。今回もやったね」とこっそりハイタッチを交わしています(笑)
オフサイトの終了後は、サーベイによる定量・定性の効果測定結果を用いて、オーナー様に対して振り返りmtgを実施します。当初設定した目的が達成されたオフサイトであったか、参加者のモチベーション・マインドにどのような変化があったか、3日間帯同する中で見えてきた示唆の抽出など、詳細に共有させていただくので、オフサイトの投資対効果を適切に評価いただくことが可能です。
オフサイトを成功させるために大切なこと
ーーオフサイトを成功させるために、福地さんが大切にしていることを教えてください。
意識していることがふたつあります。
「オフサイトのゴールをぶらさないこと」と「日常業務への接続」です。
〈オフサイトの目的ゴールをぶらさない〉
まず、何よりも大切なことは、オフサイトの目的ゴールをぶらさないことです。
オフサイトの実施中も常にゴールを意識してサポートを行っています。現状のままではゴールへの到達が難しいと感じた際には、その場でプログラムを変更することも厭いません。
オフサイトのプログラムは、分刻みのスケジュールで緻密に設計していますが、ある種、これを手放すことも決めています。なぜなら、プログラムを実行することよりも、オフサイトの目的ゴールを達成することの方が大事だからです。
そのため、オフサイトに同行する際は、常に状況を見ながらリアルタイムで判断を行っています。「参加者がもっと本音で語れる場を作った方が状況が良くなる」とか「ここでもう少し時間を取った方が良い」といった判断を、体験設計責任者の川人と連携しながら行っています。
〈日常業務への接続〉
オフサイトを成功させるためのもうひとつのポイントは、日常業務への接続を意識することです。
東京から参加いただくお客様も多いのですが、オフサイト終了後に皆さんが東京に戻り、日常の業務を行う姿をイメージしてオフサイトを作っています。
というのも、実はオフサイトは一過性の盛り上がりで終わってしまうという危険性をはらんでいるからです。オフサイトのサービス開発時に53社にヒアリングを行ったところ、ほとんどの企業が合宿自体は盛り上がっても、日常業務への接続ができていないことに課題を感じていることがわかりました。オフサイト終了後1週間くらい経つと、オフサイトの実施前と何ら変わらぬ状況に戻ってしまうのです。
そのため、私たちはオフサイトに参加いただく方が日常業務に戻った時の表情を想像しながらオフサイトをサポートしています。非日常と日常の分断が生じないように、日常業務への接続や持続性のあるマインドセットを行い、オフサイトの終わり方にも工夫を凝らしてるんです。
例えば、「場」が盛り上がり過ぎることで理想論で終わってしまいそうな場面では、地に足をつけて考えることができるようなワークを急遽組み込むなど、その場その場で判断しながらオフサイトを進行しています。
後編へつづく
次回後編では、「オフサイトのバリュー」や「オフサイトを実施するタイミング」「オフサイトを通して実現したいこと」について語っていただきます。
楽しみにしていてくださいね!