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春だしね、歌って踊ってかしましニッポン

毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。
※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。

◎Greater Akiba(グレーターアキバ)
まずは、久々にご参加の東京文化資源会議メンバーの菊池さんから「広域秋葉原作戦会議」の話題。
電気パーツ屋は、もともと小川町・須田町あたりだったのが秋葉原に移ってきていて、以前は、そういう地域全体とのつながりがあったが、今は秋葉原だけ孤立していてあまり近隣の町と連結していない。そこで、歴史的な文脈も活かしつつ「Greater Akiba(グレーターアキバ)/広域秋葉原」(グレーターロンドンなどの言い方に倣い)を提唱している。

▼秋葉原アイディアソンVol.2「アキバ拡張作戦」(本イベントは終了しています)

また、秋葉原は、外国人旅行客からも、行ってみるとあまり面白くないという評判も出ていて、徐々に衰退している部分があり、かつてこのエリアにあった「三崎三座」からアイドル劇場への関連性もあるかも、などの妄想も広げつつ、新たなライブエンタテインメントの街になるといいのではないかと、勝手に提唱している。また、近々、御茶ノ水でeスポーツのシンポジウムを企画しているそうです。

◎場の猥雑性
世界各地で起こっていることだが、街からある種の猥雑さがなくなっていくこと、わかりやすくなっていくことで、その街自体の面白みが減っていく。そういうことに、皆気づいているのだが、大きな開発に歯止めが効かないのも確かで、そこは、街の文化(その街らしさ)はなんなのか、ということをしっかりと街の人達が把握し、それを共有していくことをしっかりと行わないと、「猥雑性」がたち現れるような「弱い場所」はあっという間に潰されてしまうのだ、ということなどにも想いを馳せました。

また、代々木公園の渋谷門辺りがネットで踊ってる子達の聖地になっていて、勝手に集まって練習しているだけなのだが、それがまちの風景になっている。以前は、竹の子族やロックンロール族などが、原宿の歩行者天国に集まっていたが、今の日本では、まちのルールでガチガチでなかなかそういう余白が生まれづらいのだな、と改めて感じます。

▼代々木公園 渋谷門 ダンス で検索すると、この写真が出てきました、、が、記事はデング熱のものでした(汗)

◎南の人はよく踊る
ダンサーの藤平さんは「南の人たちはよく踊る」と言います。奄美大島に定期的に通っているのだが、宴会では「六調」が奏でられると皆が踊るのがとても新鮮で、そういう、宴席での踊りの文化が大好きなのだと。また、彼女の主宰する「ダンサンブル」は、もともと、このトーキョーアーツのれん会の100回記念パーティーで、皆が踊っていたのを見て、そこから普通の人たちのダンスグループを作ろうと思ったのがきっかけだったと話してくれました。

▼ダンサンブル

◎東北の人もよく踊る
舞台技術の大庭さんは、仕事で関わった三陸国際芸術祭で、東北の郷土芸能の豊かさを感じたと話しました。
東北は本当に郷土芸能の宝庫で、獅子(鹿)舞や盆踊りなども、青年団/部落ごとに節回しやリズム、スピード、歌詞などが少しずつ異なっていることもあり、外部者はそこまでの違いには気づかないものですが、それでも、並べて(続けて)見てみると、なるほど、この地域はこういう点がこうなっているのだな、などといろいろと見えてくるものですね。三陸国際芸術祭はそんな東北の民俗芸能の深さをたっぷりと味わえるフェスティバルです。東日本大震災のあと生まれました。

▼三陸国際芸術祭

◎ニッポンはよく踊る列島
踊る話が続いたので、日本の多くの民謡は、熊本の牛深ハイヤ節をルーツに持つものが多い、という話題を話しました。牛深は漁師たちの風待ちの港だったのだが、漁に出られないときは、宴席を上げることが多く、そこで様々な地域からやってきた漁師たちが地元にそのハイヤ節の面白さを伝え、土地土地でミックスされていったという話。佐渡おけさや徳島の阿波おどり、三浦半島の三崎で歌われる「ダンチョネ節」などに、ハイヤ節のエッセンスが残っているそうです。そういう風に、半島、岬などに郷土芸能の交流の痕跡ががあるそうです。
というようなことが書かれた本を2つ紹介しました。(僕は両方とも大好きすぎて、最後の章だけ読まずにとってあります・笑)

▼唄めぐり 石田千(著)

▼ニッポンのマツリズム 大石始(著)

ちょうど、両国でののれん会でしたから、隣駅の錦糸町で行われている錦糸町河内音頭の話題になりました。

上記「ニッポンのマツリズム」にも書かれていますが、錦糸町では、高円寺の阿波おどりの影響もあり、商店街振興の一環でなにかやろう、となったときに、河内家菊水丸のブームなども影響して「河内音頭」のお祭りをやることになりました。当初はダービー通りと呼ばれる道のどんつきにステージと提灯を並べていたのですが、今は首都高速の高架下に場所を移し、ここに踊りの輪もできて、年々盛り上がっています。イヤコラセ東京という河内音頭のグループも生まれました。

▼錦糸町河内音頭

▼Play Tokyoのビデオレポ(上記ニッポンのマツリズムの大石さんも登場します)

◎音楽漫談ってスゴイ!
そんな話をしていたら、そういえば、最近はエレキギターを弾きながら漫談する人たちが居なくなったよね、と年配組で話したところ、若手は知らなかったので、これは見るのが一番早いからとYOUTUBEで音楽漫談のビデオを見つけました。年配世代は、かしまし娘って、歌がこんなにうまかったなんて!と驚き、若手はこれはかっこいい!と思わず音楽漫談を再評価した朝でした。(これ、もっと深掘りしたいです)

▼音楽漫談テーマ曲集(かしまし娘でなんだか泣けてきました…)

◎ダンサーの怪我の話題
話題はガラッと変わり、藤平さんがお世話になっている梶が谷の整形外科の先生が「ヤヴァイ」という話しになり、(ヤヴァイので詳しくは書けませんが)とにかくダンサー界隈では有名で、とても効くのだそうです。
ダンサーはアスリート並みの体の使い方をしている割に、医療ケアの面が個人まかせなところがあり、そこもまだまだ課題なんだですよね。(これを読んでいる人には、わかっちゃいることでしょうが)
念の為、そういう課題に対峙しているNPOをご紹介

▼芸術家のくすり箱

◎障害のことなど
また、話は変わって、伊藤亜紗さんの絵本「みえるとかみえないとか」の話題に。
↓こういう内容の本なんですが(雑ですみません…)、他者を想像することなどについて話し合いました。

宇宙飛行士のぼくが降り立ったのは、なんと目が3つあるひとの星。普通にしているだけなのに、「後ろが見えないなんてかわいそう」とか「後ろが見えないのに歩けるなんてすごい」とか言われて、なんか変な感じ。ぼくはそこで、目の見えない人に話しかけてみる。目の見えない人が「見る」世界は、ぼくとは大きく違っていた!(Amazon内容紹介より)

▼「みえるとかみえないとか」ヨシタケシンスケ(著) 伊藤亜紗(著)

▼伊藤亜紗さんのWEBサイト

さらに、水戸芸術館の「アートセンターをひらく 第I期」で、ダンサーの砂連尾理さんが行う「変身」ワークショップが気になるねという話題にも。

▼「変身」ワークショップの募集など(募集は終了していますが)

▼アートセンターをひらく 第I期 水戸芸術館

◎耳の聞こえない方が実演するダンスについて
ロンドン・パラリンピックの閉会式にも出演されていた、ダンサー南村千里さんの舞台の話題や、ライゾマティクスリサーチの取組みなども話題に上がりました。
▼耳の聞こえないダンサー 音を「聞く」方法(もう、5年近く前の記事ですが…)

▼南村千里さん

◎サイレント・カフェって楽しそう!
生協の前田さんからは、目の見えない方、途中から全盲になった方と先天的に見えない方からすると、中途とはぜんぜん違うという線引きをされる辛さがあるという話題もあり、ひとえに障害と言っても、その中にさらに様々な分断があるのだという話しがあり、高齢に伴いいずれ誰しも目が見えづらくなったり、聞こえづらくなったりなどの障害を持つようになる未来を考えると、なんにつけ、分断の生じない社会のあり方を考え続ける必要を感じます。

東戸塚(横浜)で行われる、音のない世界のティーパーティー「O!moro & 聞こえないママ×まちプロジェクト presents サイレントカフェ」(3/23本イベントは終了しています)を紹介くださいました。
声を出さずに楽しくおしゃべりやゲームを楽しみ、手話を知らなくても、耳が聞こえる人も聞こえない人も、みんなが楽しめるカフェとのことでした。

▼O! MORO LIFE

▼きこえないママ × まちプロジェクト

ということで、結構な長文になってしまいました。
最後まで、お読みいただいた方にフリーハグ(エア)!

次回は3/27(水)渋谷で行います!

2019.3.20 @両国門天ホール 7名参加
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【今後の予定】
3/27 PUBLIC HOUSE 渋谷
4/3 Syuz'genオフィス(西日暮里)
4/10 PUBLIC HOUSE 渋谷
4/17 両国門天ホール
▼ご参加はこちらから!(Facebookイベントページ)

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—今月のおすすめ書籍—
ビジネスモデル2.0図鑑
近藤 哲朗 (著)
一言コメ:どうやってマネタイズしてるの?って図解がわかりやすい!

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2019.3.20 @両国門天ホール 7名参加

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