人が生きていくためには、渚が必要だ
私は、仕事に行き詰まったり、頭がこんがらがってきたときなどに、海辺へ出かけ景色を眺めながらぼうっとすることがある。水平線と空が溶け合うあたりに大型船が停泊していたり、サーファーがたまに波を捉えてすーっと流れていったり。浜辺は波が打ち寄せて、散歩する人が波すれすれを行ったり来たりしているのも楽しい。
渚という場所は、陸でもあるし海でもあって、どちらにも属している。視点を高いところに持っていくと、その海岸線というのはずっと動いていて、固定されていない。さらに考えてみると、島国で