森 隆一郎 〜 渚と / nagisato

アートで社会をクリエイティブにする 合同会社渚と 代表。 アーツカウンシルさいたまプロ…

森 隆一郎 〜 渚と / nagisato

アートで社会をクリエイティブにする 合同会社渚と 代表。 アーツカウンシルさいたまプログラムディレクター、銀座ヴィジョン会議、東京藝術大学すみだ川アートラウンド・ハブ・ディレクター。そのほか公立文化施設でのアートマネジメント研修プロデュースや企業ブランディングのお手伝いなども。

マガジン

  • トーキョーアーツのれん会

    • 58本

    隔週水曜日の早朝に文化縛りの雑談を続けているグループです。 たまにアーカイブ的に話した内容や共有された情報などをアップします。

  • トーキョーアーツのれん会(New)

    早朝の文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」で話したことや共有された情報などをアーカイブしてゆきます。 (これまでのマガジンを移行しています)

最近の記事

人が生きていくためには、渚が必要だ

私は、仕事に行き詰まったり、頭がこんがらがってきたときなどに、海辺へ出かけ景色を眺めながらぼうっとすることがある。水平線と空が溶け合うあたりに大型船が停泊していたり、サーファーがたまに波を捉えてすーっと流れていったり。浜辺は波が打ち寄せて、散歩する人が波すれすれを行ったり来たりしているのも楽しい。 渚という場所は、陸でもあるし海でもあって、どちらにも属している。視点を高いところに持っていくと、その海岸線というのはずっと動いていて、固定されていない。さらに考えてみると、島国で

    • 2年目の「すみだ川アートラウンド・ハブ」

      こんにちは。 東京藝術大学でプロジェクトを担当するようになってすでに5年目に入りました。 何をやっているかというと「隅田川文化圏」というものがあるのだと言い張りw、名前を付けたり、それをいじくるような企画を考えたりしています。 具体的には、2019−21年に「Meetingアラスミ!」という名前で、隅田川流域自治体の文化政策をネットワークできないかと考え、さまざまな先行事例を学び、それを扱う団体として「アラスミ・アーツカウンシル」という中間支援団体を構想して、学生たちにプ

      • 初盆

        マンション住まいなので、迎え火や送り火をどうするか問題というのにいつも悩まされる。 お袋が亡くなった頃は、中目黒のマンションに住んでいて、親父が亡くなった今年は成城のマンション(といってもUR)住まいだ。 どちらも「お盆」という言葉が似合わない街という感じは否めない。 僕は、マンションの規約やらは見なかったことにして、ベランダで火を燃やす。 そして、その火の大きさにいつも慄いてしまい、手を合わせても、早く火が小さくなってください、と変なお願いをしてしまう。 今年は4

        • 昭和を生きた父のこと

          2020年4月20日(月)父が亡くなった。 早朝5時過ぎに電話の震える音で目が覚めた。父が最近転院した病院の名前が表示されている。普通は(かかってきた時間的にも)そこでピンとくるはずだが、なぜだかぼけっとしていた。 病院にも色々とあって、2月に父が入院したのは、救急医療を提供する総合病院で、そこを退院した父は、必要とされる医療的ケアができないという理由で、以前入居していた高齢者介護施設へ戻ることができなかった。病院のソーシャルワーカーさんが色々と助言をしてくれて、医療的な処

        人が生きていくためには、渚が必要だ

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        • トーキョーアーツのれん会
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        記事

          トランジションしたい、街もマツリも劇場も

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。 先週は、私の出張でお休みいただいたのれん会、今回のnoteでは、先々週に渋谷で行われた回のアーカイブをお届けします。(これで周回遅れしていた分を取り返せました・笑) ※今後の予定は最下部にあります。 この回には、北海道下川町で地域おこし協力隊として活躍している立花実咲さんが、出張のついでで立ち寄ってくれました。 北海道下川町は、様々な新しい取り組みを行うことで

          トランジションしたい、街もマツリも劇場も

          デモは静かに、フェスティバルは大胆に、それがクリエイティブ。

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。先々週に両国門天ホールで行った模様をお伝えします。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 ◎久しぶり(前回は2年前のTPAM期間)に大阪から若旦那家康さん(改めて打ってみるとすごい名前ですね)が出張ついでに立ち寄ってくれました。 彼が制作兼役者をつとめる劇団、コトリ会議が、来年8月に金沢21世紀美術館で公演するそうで、さらに、同じ演目で、こののれん

          デモは静かに、フェスティバルは大胆に、それがクリエイティブ。

          しゃべること、対話することの間にあるもの

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。先々週に PUBLIC HOUSE渋谷 で行った模様をお伝えします。 ※今後の予定は最下部にあります。 今回は、知人がFACEBOOKの情報に「興味あり」としていたのが気になってやってきたという大楽さんが初参加。 放送などのナレーションをお仕事にしているということで、なんとオリパラの実況もされるそうですよ! ▼大楽聡詞さんのツイッターと事務所ページ その後、お話を

          しゃべること、対話することの間にあるもの

          ピアノ映画のハシゴのすゝめ

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。先々週に両国門天ホールで行った模様をお伝えします。 ※今後の予定やおすすめイベントの案内は最下部にあります。 まずは、両国門天ホールの支配人・黒崎八重子さんから、「ストリートピアノすみだ川2019」の話題。 2日間だけ、すみだ川左岸の隅田川テラス(屋外)にピアノを運び、ピアノを囲んで自由に演奏ができる場をつくっている。今年で3年目の試みで、ピアノを巡って会話が生ま

          ピアノ映画のハシゴのすゝめ

          協同組合的文化生態とビットバレー文化、そしてネット型音楽産業の現在まで

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。先々週にPUBLIC HOUSE渋谷で行ったのれん会の模様を2回にわたってお伝えする後編です。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 前回のnoteでは、のれん会常連の生協前田さんが千葉へ災害復興支援に言った話で終わりましたが、後編ではアート界隈における協同組合的な生態についての話題からスタートしました。 ---------- まず、こののれん会

          協同組合的文化生態とビットバレー文化、そしてネット型音楽産業の現在まで

          アキバ文化からストリートピアノYoutuberまで。

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。先週PUBLIC HOUSE渋谷で行った模様をお伝えします。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 大阪から出張で参加してくださった落合さんが、館発行の広報紙「IBABUN」(TOP画像)を持ってきてくれたので、それを見ながら公立ホールのプログラミングについて話しました。所謂プロの公演としては、基本的には地元のイベンターさんなどが主催する公演に対して

          アキバ文化からストリートピアノYoutuberまで。

          ポピュラーカルチャーと文化政策と硬軟織り交ぜ朝の会

          今回ののれん会は、ポピュラーカルチャーの話題から。 のれん会常連参加の大学院生熊田さんの所属する明治大学には、阿久悠記念館があるという話。 ▼阿久悠記念館(明治大学) 私の友人で、イギリスの大学でポピュラーカルチャーを学んだ人がいるのですが、そこではプレスリーやビートルズなどの「古典」から、ロック、ジャズ、ポップス、現代音楽、実験音楽、アンダーグラウンドから商業音楽まで幅広く学べたそうです。 日本でも、京都精華大学などにポピュラー音楽/カルチャーを学べる学科がありますが

          ポピュラーカルチャーと文化政策と硬軟織り交ぜ朝の会

          子連れアート狼は、美術検定持ちなのだ

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。しばらくぶりののれん会、PUBLIC HOUSE渋谷で行った模様をお伝えします。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 今回ののれん会アーカイブは、超シンプルです。 まずは、のれん会常連のあづまっくすさん。 先日、オークション番組にあづまっくすさんが出演したということで、芸能人たちに混ざって公開オークションで果敢に手を挙げるあづまっくすさんの勇姿を拝

          子連れアート狼は、美術検定持ちなのだ

          [振れ幅]キラキラ東カレ文化から、協同組合まで。

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。しばらくぶりののれん会、PUBLIC HOUSE渋谷で行った模様をお伝えします。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 今回は、前回に続いてご参加の大学院生室内さんが、かつて「東カレ」好きだったという話題から。 東カレ=「東京カレンダー」が、キラキラ男女っぽい感じになったのがいつだったかはもう思い出せませんけれど、東カレ的世界観とバブルはなにか通じる

          [振れ幅]キラキラ東カレ文化から、協同組合まで。

          ユニークベニューやアウトソーシングとカタカナ多めですが、締めは黒川能の話題も

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。 しばらく、夏休みやわたしの出張が重なり開催できていませんでしたが、久しぶりのアーカイブアップです。 前回は、PUBLIC HOUSE渋谷で行いました。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 最初の話題は、ユニークベニューについて ◎いつも出社前に寄ってくれるあずまっくすさんからは、ハリウッド作品などで、美術館・博物館などでのパーティーのシーンがある

          ユニークベニューやアウトソーシングとカタカナ多めですが、締めは黒川能の話題も

          コラボの罠とアートプロジェクトの資金繰りなどについて、と、プーパッポンカリー

          毎週水曜の早朝(7〜8時)に行っている、文化雑談会「トーキョーアーツのれん会」の話題を共有するnoteです。 前回は、両国門天ホールで行い、4名が参加しました。 ※今後の予定やおすすめ書籍の案内は最下部にあります。 ◎コラボレーションについての話題 昨今、美術から、映像、音楽にアプローチするものが増えてきたが、コラボレーションの功罪について考えることが多いと、ノマドプロダクションの橋本誠さん。そこにかぶせて、門天ホールの黒崎さんは、コラボレーションは集客も難しく、そのジャン

          コラボの罠とアートプロジェクトの資金繰りなどについて、と、プーパッポンカリー

          インバウンドも、小さくはじめよう

          前回(渋谷)では、 本間健太郎さんが久々にご参加。 今年ののれん会新年会に参加してくれたヒューマンビートボクサーAFRAさんのWSを受けているとのこと。 のれん会では、いろいろなご縁がつながっていて(それが目的のひとつなんですが)、いずれリストにしてみたいなと思っています。 さて、今回も様々な雑談をしたのですが、主にインバウンド向けのエンタメ(舞台)について話しましたので、そこを抜粋してお知らせします。 ◎インバウンド向けエンタメの明暗について これまで主に東京で試みら

          インバウンドも、小さくはじめよう