法澤 龍宝 / tokyoroto

建築家、一級建築士、修士(工学)、法澤建築デザイン事務所 代表取締役/プリンシパルアー…

法澤 龍宝 / tokyoroto

建築家、一級建築士、修士(工学)、法澤建築デザイン事務所 代表取締役/プリンシパルアーキテクト。 明大Ba +M.Eng、京大Dr.単位取得退学。Berlage Institute(rotterdam)へ留学。タイトルのtokyoroto(トキョロト)は私が居住した街の頭文字。

最近の記事

Open Monument: 文化遺産とのつきあい方を考えてみる

文化財を公開しよう出会い この記事を書くに至ったきっかけは、老舗トラベラーで滑川アンバサダーである相川知輝さんとの出会いである。商工会議所青年部(YEG)のイベントで輪島YEGさんが主催された「わじフェス」に滑川メンバーで参加したその帰り道。YEGメンバーではないが、参加協力いただいた相川さんから「滑川って建物の文化財多いんですよね。公開イベントしたら面白くないですか!?」の一言。 相川さんは全国の老舗を発掘し、日本の企業・老舗文化の面白さを世に広げておられる方である。

    • 0円不動産時代へ(下) ー 下落する地価/まちづくりに何ができるか

      (※前稿はこちらから) 再開発されないまち/下落し続ける地価 「地価」は経済活動のパロメータである。また、固定資産税は地方税の重要な位置を占めているため地方自治体の運営にも直結する。地価が上昇傾向にある場合は、新しい不動産投機も誘発され、固定資産税も増加し、官民共に健全な経済発展が期待される。しかし、地方都市では依然として下落傾向が顕著である。我が街もここ20年ほど上昇に転じたことはない。 では、どうすれば地価の上昇を喚起できるのだろうか。端的には、まちなかの再開発が該当

      • 0円不動産時代へ(上) ー 市場とのミスマッチとコミュニティ崩壊の危機

        はじめに ー 人口3万人の地方都市の「まちなか」 私が事務所を構える富山県滑川市は人口約3万人強の地方都市である。全国的に知られた施設や観光地は無い。隣接する富山市のベットタウンとして、なんとか人口を維持してきたが、近年、減少へと転じた。しかし、その内情をみてみると、郊外の宅地開発は堅調であり、まちなかの衰退は加速度的に進行している。「都心回帰」や「コンパクトシティ化」が脚光を浴びているが、我が街にその兆しはない。このエッセイでは、私たちが住んでいる街のような人口5万人未満

        • リノベーションのすすめ

          はじめに 近年「リノベーション」という言葉が市民権を得て、いろんなところで使われるようになりました。かつては「リフォーム」と言われていましたが、リノベーションという言葉にあるオシャレな雰囲気が注目されるようになってきたのだと思います。 ご存知のとおり、リノベーションは英語の renovation の日本語読みになります。「re-(再び) + inovation(発明)」を合わせた言葉で、もう一度、建物の発明を行う、といった意味合いです。ちなみに英語でいうリフォームはrefo

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