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肩甲骨の一部である烏口突起。
そこには上腕二頭筋短頭が付着していると
学校の解剖学で学ぶことで有名かもしれません。

先日、「足は烏口突起から」
と耳にしました。

もちろん物質的には
足(大腿骨とすると)は烏口突起についているわけでありません。

では、どういうことか?
これについて私なりの分析を
していきます。


■  足を身体意識で烏口突起に繋ぐ

この「足は烏口突起から」の真相は
身体意識としてそして動作の連動性として
足は烏口突起と繋がって動かすことが
身体操作として体に余計な負担なく効率的に
動かせるという意味だと解釈します。

今の流行り的にいうと(ブームは去った感ありますが)、筋膜で繋がっていてってことになるのかもしれませんが、これについては賛否あるし、そちらに興味がないのでここでは飛ばします。

人間意識することでそこの組織を
より動かせる、感じるようになります。

簡単な例でいうと
膝を擦りむいたときに
膝が痛いのでそこに意識を向いてしまう。
それによりさらに痛みやジンジンした感覚が
強くなったりする。
そのようなことです。

つまり意識をどこに持ってくるかで
動作においても違う身体の使い方が出来るという
ことです。

足を動かすとき
烏口突起にも身体意識を持ってくることで
その辺りの身体操作がうまれ、足との
連動性が生まれます。

人間の動作では足を動かす時は
体幹部を通して必ず上半身、腕が動きます。

どこかを固定して体を動かすことは
ないですし、それに近い動きは効率が悪く、
筋肉の硬直や最悪、怪我・障害につながります。

そのため足を動かすときには
効率的に上半身も動かしたいし
その繋ぎ目が身体の中心部であります。

そこに身体意識が必要となります。


■  なんば歩きと烏口突起

私がこの言葉を聞いたときには、
まず「なんば歩き」を思い出しました。

世に出回っている間違った
なんば歩きではなく、

正しいなんば歩きは
「足は烏口突起から」とほぼ
同じ動きになります。

つまり
片方の足を上方に持ち上げた際に
同側の烏口突起を同タイミングで上げる。

是非、みなさんも試して欲しいのですが
烏口突起、つまり肩を動かさないで
足を上げたときと

肩を上げるのと足を上げるの同時に行う
ときでは
後述の方がやり易いかと思います。

なんば歩きは足と肩を同時に上げる
(そこに螺旋動作が入りますが)
というのは

足と烏口突起を同時に動かすということ
ではないかと考えました。

これは神足歩行術を使っていた
竹川竹斎もこのような体の使い方だった
のではないかと予想されます。


■  なぜ、足と烏口突起が同時か?

烏口突起は肩甲骨の前面部であるので
そこを上げるということは

そこと繋がる鎖骨の遠位(外側)を上がります。
そうなると鎖骨の近位(内側)が下がります。
(関節運動学の凹凸の法則)

結果、身体の中心部に限りなく近い
胸鎖関節が動くわけです。

と同時に効率的に足を上げるためには
仙腸関節から動かして上げます。

それにより腰椎を介して
大腰筋も使えるようになります。

こちらも身体の中心部に近い
仙腸関節が動く。

「足は烏口突起から」は
仙腸関節と胸鎖関節が同時に動かす
と言い換えることが出来ます。

身体の軸である中心近くの関節を動かす
ことは
自転車のようなイメージで
中心のフレームがあり、脚と烏口突起というペダルを使って
仙腸関節と胸鎖関節という
フレームとペダルの繋ぎ目を動かすようなものです。

これはジャイロ効果とも相まって
(ここではその仕組みは割愛します)
インナー優位の体になり結果、軸が安定します。

それがなんば歩きの科学な理論と理解
しています。


■  現代の歩行に合わせるには?

では、この理論・考えを
現代の歩行に活かすことは出来ないの
でしょうか?

なんば歩きのように
足と同側の肩を上げながら歩くというのは
現代は難しいですよね。
そんな歩き方していたら笑われてしまいますよね(笑)

しかし、実は仙腸関節と胸鎖関節を
動かすことにより軸を安定させて歩くいう
上記の理論は

反対側の胸鎖関節を動かしても同じに
なります。

つまり
片足の仙腸関節から上げて、同タイミングで
反対側の烏口突起を上げることで胸鎖関節を
動かす。
しかし自転車のペダルの動きにあたる
エネルギーの螺旋伝達構造による
関節の回旋運動は仙腸関節と
胸鎖関節は逆になります。

それにより中心軸近くの関節を動かせる
ことでローカル•スタビリゼーションシステムが
働くインナー優位になります。
その結果、軸は安定した歩行になります。

なんば歩きのように足と同側の烏口突起を
身体意識で繋いで
動かすのが2軸操作になり

そのような動きは古来の日本で
使われる傾向だったようです。

剣術の中心線をずらす捌き方もそうだし
日本舞踊の形もそうなります。

西洋から入ってきたと言われる
今の歩き方は、足と”反対側”の烏口突起
を身体意識で繋いで動かす
1軸操作になります。

どちらでも対応できる体に
することがスポーツの動作にも
繋がるのではないかと感じます。


では、皆さんにとって何か
プラスになることを願って❗️・


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身体の革命☆ふなとれ パフォーマンス向上専門スポーツトレーナー舟橋立二
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