見出し画像

将来の夢を思い出した本。

「本を読む人だけが手にするもの」 

 著:藤原和博

なぜ本を読むといいのか?の問いに答えてくれる本です。

「読書量と収入の密接な関係」「読書によって身につく、人生で大切な2つの力」など読書のメリットなども書かれています。

その中で、著者が和田中学校校長時代に図書室を改造されたエピソードがとても印象的でした。


私が中学生だった時の図書室はまさに改造前そのもの。

カビ臭く、薄暗い図書室。
利用者は1日に5、6人・・・。

そんな図書室は入りづらいという雰囲気も醸し出していたかもしれません。

中学2年の時、私は生徒会役員で図書委員長になり、担任でもあった図書担当の先生とよく図書室の中に入って仕事をするようになります。

ある日、一緒に学校図書の購入に連れて行ってもらえることになりました。

漫画でもいいよ。

その一言で、一緒に行ったクラスメイトの図書委員とワクワクしながら本を選んでいったのを覚えています。

その中で人気があったのが、手塚治虫の「火の鳥」と「マザー・グース」でした。


今まで図書室にはなかった、カラフルで中学生も喜びそうなイラストが入った本や漫画、絵本も選び、図書館だよりで新刊本の入荷案内を出しました。

1度に入荷した冊数はそう多くはなかったけれど、小さな新刊コーナーを作りました。

その後、ただ座っているだけだったつまらないカウンター業務が、
「火の鳥、戻ってきた?」
「絵本もあるの?」
「もっと漫画も入れてよ」
「こんな本はある?」
などと、話しかけてくれる生徒が多くなって、カウンター業務が楽しくなったことを鮮明に覚えています。


それらの本を目的に借りに来てくれた生徒が確実に増え、昼休みや放課後に図書室が開くのを廊下で待っていてくれる生徒がいる。

毎月私と図書委員が作って発行する、手書きの図書館だよりの案内やおススメ本の紹介を参考にして、図書室に寄ってくれる生徒がいる。

司書の資格を取ろう、そう思ったきっかけを作ってくれたのは、私の母校の図書室だったように思います。

今の小中学校の図書室は本当に充実していますね。

私の母校の図書室も、今は活気ある図書室になっているといいな。

※このnoteは以前インスタグラムでアップした本を再読し、内容を加筆修正したものです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?