自由律俳句 #234
【傾いている額縁を見つめる】
こちらにおかけになって少々お待ちください。
そう言われて待っていた。
待ちながら辺りを見回すと、写真が飾られた額縁がある。
写真は綺麗な池と紅葉の写真。
それを見ながら早くこの地域にも、
桜が咲かないかなと思った。
紅葉写真の額縁を見つめていると、
額縁自体が少し傾いてることに気付く。
右下がりだ。
いや、もしかして、
あえてこういう風に飾っているのか?
紅葉した葉が、
少しずつ木から落ちていく様子を表現しているのかもしれない。
季節が移り変わっていく様子を、
傾きで表現しているのかもしれない。
いや、違うだろ。
単純に傾いてしまっているだけだろう。
直したくなるけど、
傾きにメッセージがあっては困るしと悩んでいたところに、
お待たせしました。とお呼びがかかる。
額縁を背にして、振り向こうと思ったけれど、
なんだかやめておいた。
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