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自由律俳句 #175

【小型犬に吠えられている】


私の前におばちゃんが歩いているのが見える。
おばちゃんとは、この一定の距離を保ちながら歩いている。

私とおばちゃんが歩く向こう側から、
小さなワンちゃんを散歩させているおじさんが来た。
チワワかな、パピヨンかな、
トコトコしていてかわいいなぁ。
私は少し遠くからそんなことを思っていた。

おばちゃんとおじさん&ワンちゃんの距離が近づくと、

ワンちゃんは、おばちゃんに向かって吠え始めた。
私はそれを、おばちゃんから少し離れた後ろで見ていた。

おばちゃんはワンちゃんの方に歩きながら、
「怖くないよー」みたいな仕草をしていた。
おじさんはワンちゃんに、
「コラコラ、およしなさい」みたいな仕草をしている。

ワンちゃんは元気に吠えながら、おばちゃんとすれ違った。

おばちゃんを見送りながら吠えていたワンちゃんが、
こちらを向いた。

今度は私に向かって吠え始めてしまった。

どんなワンちゃんかすれ違いながら見たかったけど、
すれ違わずに、急遽この手前の道を曲がるという、
大胆な進路変更の決断を下した。


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