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【マネージメント】人への褒め方・叱り方

私は怒られるのが嫌いだ。


とにかく嫌いだ。


そして褒められるのがとても好きだ。
この年になると褒めてもらえることなんてそうそうないのだ。新しい単語を覚えただけで褒められる娘がうらやましくてしょうがない。

更に言ってしまえば、この年で怒られることももうだんだんなくなってきている。もうそんな年だ。怒られるうちが華とはよく言ったもの。仕事で詰められることは多々あるけど。

今日はそんな話をしようと思う。

人の褒め方には2軸あり、4タイプある

人の褒め方(Recognition)には2つの軸があることをご存じだろうか。

一つは直接的に褒める⇔間接的に褒めるという軸
この軸はDirect RecognitionIndirect Recognitionと呼ばれる
上司などから「今回の案件、よく頑張った!凄いぞ!」と言われる、これはDirect Recognitionだ。
一方、同僚などから「そういえば上司のAさんがこの間、喫煙室であなたの事褒めていたよ」と言われる、これがIndirect Recognitionである。

もう一つは大勢の前で褒める⇔少人数(または本人だけ)で褒めるという軸
この軸はOfficial RecognitionUnofficial Recognitionと呼ばれる
部会や大きな会議などで「Aさんが〇〇賞を取りました!おめでとうございます!」と褒められるのがOfficial Recognition。
一方、休憩時間などにこっそり呼び出されて「Aさん、〇〇賞、よくやったよ。おめでとう」と少人数、または1対1で褒められるのがUnofficial Recognitionである。

この2つの軸を掛け合わせると4つのRecognitionの与え方が出来る。
図にすると下記の様になる。

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①A Official x Direct 大勢の前で直接褒める
①B Official x Indirect 大勢の前で(本人のいない所で)褒める
②A Unofficial x Direct 本人にこっそり褒める
②B Unofficial x Indirect 少人数で(本人のいない所で)褒める
となる。
人によってどの褒め方が得意か、どの褒め方で褒められたいか、など得手不得手があるだろう。
ちなみに私は、①Aと②Aをするのが得意で、褒められるのであれば①Aか①Bが好きである(褒められる人にもよるが)


人の叱り方も同じく4タイプ

勘のいい人であればこの話の流れがどこに向かうのかわかるだろう。
そう、叱り方にも同じことが言えるわけである。
Official⇔Unofficial、Direct⇔Indirectの軸を嚙合せると下記の様になる。

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③C Official x Direct 大勢の前で直接叱る
③D Official x Indirect 大勢の前で(本人のいない所で)叱る
④C Unofficial x Direct 本人にこっそり叱る
④D Unofficial x Indirect 少人数で(本人のいない所で)叱る
である。
叱られるのが好きな人、というのはあまり見たことがないので、基本どれも嫌だろうが、私は特に(同じ内容で叱られるのであれば)④C以外は基本避けてもらいたい。

人をうまく動かすためには相手が4×4の16タイプのどのタイプなのかを考える必要がある

上記の褒め方・叱り方を組み合わせると16タイプの人の動かし方というものが見えてくる。

下記のようなものだ


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一度、自分のスタイルがどこに当てはまるのか、考えてもらいたい。
私は①A・②A、④Cを好むので下記の様になった。

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今これは、自分が実際にする方だったら、という考えで当てはめてみたが、自分がされる側(褒められる側、叱られる側)となったときには下記の様になる

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お気づきだろうか?

同じ人間でも自分がする側とされる側で16マスのどこに当てはまるかが変わってくるのである。
これがもし自分と他の人だったらどうなるだろうか。

言いたいことが伝わっただろうか。

自分がよかれと思った褒め方・叱り方でも人によって受け取り方が違うのである。


皆の前で「Aさんおめでとう!この間の案件は本当によくやった!」と①AのOfficial x Directで褒めたと仮定しよう。しかしAさんは、「あの案件は自分はリーダーだったけれどもみんなのサポートがなければ達成できなかった案件だ。それを自分だけが我が物顔で褒められるのは、ばつが悪い。頑張ったBさんとかCさんは呼ばれないのに。。。いやだなぁ。。。」と思っているかもしれない。
この場合、Aさんへの褒め方の正解はOfficial x Directではなく、Unofficial x Directが正解だったのだ。
叱り方に関しても同じことが言える。

受け取り方は人それぞれ

ここまで読んだあなたは「よし、これからは人がどう思うかを考えてケースバイケースで褒め方・叱り方を変えてみよう」と思うかもしれない。

しかしそれだけではないのだ。

ここで重要なのは「よし、これからは人がどう思って褒めてくれた・叱ってくれたのかを考えてみよう」という観点で見てほしいのだ。特に褒められる・叱られることの多い若手の方に勧めたい。(まだ褒めてくれる・叱ってくれる人がいるNon-若手の方にも当然ながらだ)

上司・先輩、またはクライアントや、社内の別部署から叱られることは多々あるだろう。ただ、その時に上記の16タイプを思い出してほしい。

自分が好きなほめられ方・叱られ方はどれだろう。
相手が意図していた(だろうと思われる)褒め方・叱り方はどれだったんだろう。


そこがマッチしていれば、褒められた時は俄然やる気が出るだろうし、叱られてもしっかりとその意図が組めるだろう。


しかしそこの16マスがマッチしていなかった場合、褒められてもしっくりこないし、叱られた時には叱られたという事実だけが残り、その内容は入ってこなく、「んだよ、あのクソ上司、偉そうなことばっか言いやがって」となりかねない。

人に対して叱る、というのはとてもエネルギーのいる事である。正直めんどくさいし、怒らなくていいのであれば怒らない方が楽だ。(ストレス発散のためにおこる人もいるがそれは論外なので割愛する)

そこにわざわざエネルギーを割いてくれているのであれば最大限その意図を組んでみよう。「叱られた」ではなく「フィードバックをもらえた」という気持ちになれるように相手が言いたかったことを考えてみよう。

そのためには自分がされたい褒められ方・叱られ方を分析してみよう。そして相手に伝えてみよう。
最初はうまくいかないかもしれないが、だんだん相手も気が付いてくれるはずだ。「あ、こいつおちゃらけてみんなの前で注目浴びるのは好きだけど、実はメンタル弱くて、人前で怒られるの嫌いなんだ」とか「彼はおとなしくて、人前で注目を浴びるのが嫌だと思っていたけれど、実はOfficial Recognition好きなんじゃん」とか褒める・叱る側もわかってきてくれる。

あなたにも「この人になら、怒られてもちゃんと話聞くよ」「この人には褒められても全くうれしくない」という人がいるのではないだろうか。

そんな時には16タイプのマッチングを考えてみるといいかもしれない。


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Ryota Higuchi | 年間2500個🥟食べるプロダクトマネージャー
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