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2023年の最後に起きた小さな奇跡
2023年が終わる15分前に除夜の鐘が鳴り響いた。すぐさま上着を羽織って、それが聞こえる場所へと足を運ぶ。たくさんの人が除夜の鐘を鳴らすために並んでいる。寒いねと言いながら、くだらない話をした。
ふと時計を見ると、あと1分で、2024年が終わる。10秒前のカウントダウンをしようと思ったのだけれど、iPhoneには秒針がないことに気づいた。ポケットの中を探っても、秒単位で数えられるものは何もない。諦めようと思ったが、ダメ元で心の中で数えることにした。おそらく59分になってから30秒はすぎている。そこから29、28、27と心の中で数える。そして、10秒前にiPhoneをつけた。
カウントダウンに失敗したところで、誰かに責められるわけでもない。どうせ年越しと共に全てが無かったことになる。そして、またいつもと同じ日常が流れるだけ。10、9、8と声に出してカウントダウンをする。そして、1を唱え終わった瞬間に、時刻が0時へと変わった。2023年の運を使い果たしたと思った。2024年最初の小さな奇跡が起きた。自分の体内時計の正確さに驚きを隠せない。思わず、うわっと声が出る。喜びのあまり叫びそうになったけれど、変な人に思われるに違いないと思って、すぐさま冷静になった。
2023年は上京した。いわゆる人生のターニングポイントになった年だった。何もかもが初めてで、失敗だらけの日々を過ごしていた。知り合いが結果を出すのを見るたびに、ダメな部分が露呈する。一生懸命になればなるほどに、上にはうえがいると落胆する日々だった。それでも何とか1年間走り続けられたのはたくさんの人の支えがあったからだ。1人では生きられないと何度思っただろうか。改めて己の無力さを知った。そして、人の温かさを知った2023年だった。
2023年から2024年に移り変わるカウントダウンに成功した。他人から見れば、小さな成功体験なのかもしれない。だが、自身にとっては2023年の苦労が全て報われた瞬間だった。2024年も頑張って生きようと思う。きっとたくさん迷惑を掛けるに違いない。だからこそ、他人に掛けられる迷惑に対して寛容である人間でありたいと思った。2024年はどんな1年になるだろうか。最高のスタートを切ることができたため、きっと楽しい1年が待ち受けているはずだ。
大変遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。皆さんにとって素敵な1年になりますように。
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