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【映画】かなしき負の連鎖、『あんのこと』


ネタバレ注意です

機能不全家族の家庭に生まれ、虐待の末にドラッグに溺れた少女が人情味あふれる刑事や更生施設を取材する正義感を持つ週刊誌記者といった人たちに出会い、生きる希望を見出していきながらも、やり直そうとしたその人生を新型コロナウィルスの流行によって阻まれる姿が描かれる。

wikiより


予告編をみて、だいたい結末は予想できる。
元気があるとき観るべき作品。


彼女をサポートする側の刑事、昭和っぽい感じで無頼漢。

『孤狼の血』の刑事みたいな人柄。(孤狼の血は江口洋介さん演じるヤクザに痺れまくります)。


主人公の女性たちをサポートしたいって気持ちは強いんだろうけど、欲望を抑えきれず自分がサポートしている女性たちに手を出してしまう。

それが原因で少女が最も信頼する大人である刑事が逮捕と。

少女にとってこの刑事がキーマンだっただけに、このあたりが人間っぽいというか、なんというか。モヤっとします。




むかしペイイットフォワードという作品があって。

11歳の少年トレバーは、社会科の授業中、担任のシモネット先生から「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、何をする?」と問い掛けられる。悩んだ末にトレバーはあるアイデアを思いつく。

 上リンクより


少年のアイデアは、自分が受けた親切を誰か3人に渡していく、というもの。

その後の詳細は忘れちゃったけど、このアイデアを実践して、当初は失敗したようにみえて、じつは正の連鎖が広がっていった。

みたいな話だったと思う。

全然関係ないけど、主役の名子役ハーレイ・ジョエル・オスメント。
シックスセンスで有名ですが、the boysでは大人になった彼が相手の心を読めるメズナー役で登場してましたね!




今回の『あんのこと』はペイイットフォワードの逆で、母親の虐待、刑事の悪事、記者の告発(よりも、告発後に少女に対してのサポートがなかったこと)、シェルター内での育児放棄、そしてコロナ禍、と。

負と負が連鎖していって、周りまわって少女を追い込んでいったのかなと。



些細なことでも巡り巡って大事に至ることって多々あって。

自分ができる範囲でちいさくちいさく徳を積んでいきたい。


うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。