禁欲と快楽
お風呂をリフォームしたら最高に幸せで毎晩の入浴でいま人生の絶頂だとおもう。
半身浴を20分ほどしたあとの恍惚感がたまらない。
頭がクラクラするくらい気持ちいい。
もともとうちのマンションは築年数が経っていて、入居時から浴室以外の居室はシンプルで壁紙もきれいで居心地はそれなりに良かった。
が、浴室だけはほぼ手つかずの状態で、とくに浴槽が劣化していた。
浴槽はつかえるけど、まあいっか。という感じでこの10年、シャワー浴メインで過ごしてきた。
ゆったりバスタブ生活を10年絶ったあとのいま、湯船につかるという行為が猛烈に気持ちいい。
これは10年シャワーメインで過ごしていたことの影響が大なんじゃないか。
似たようなことで、米がおいしい。美味しすぎて炊きたてのご飯があればたまらなく満たされた気分になれる。
ごはんはなるべくストーブの鍋で直火で炊く。お米も研いでから1時間くらい寝かせて、とひと手間かけている。
これで炊飯ジャーでスイッチポンで炊けるご飯よりもおいしく炊ける。
それプラス、じつは数年前まで自家製米をしていた。
以前知り合った健康食のお店の主人が玄米を食べすぎて腸の繊毛が玄米の殻のかすで詰まってエラいことになり大手術を受けた、という話をきいた。
だから玄米はからだにいいらしいけど腸が詰まるのはこわいから、いつも7分づきで精米していた。
長年この7分づきのお米の味に慣れてしまい、ここ最近精米済のお米をアマゾンで買うようになったら、どのお米も美味しい。最高に美味しい。
こんなにも精米されたお米が美味しいのかと感動してからもう1年は経っているが、いまだに毎回炊きたてのごはんの美味しさに感動している。
お風呂についてもお米についても、なにかをちょっとだけ我慢しつづけた後、我慢をやめてそれ自体を楽しむと反動で相当楽しめるのではないか。
しかも我慢した期間が長い分、感動も大きい。
禁欲、とまではいわないけど、ちょっとした我慢でこんなにも感動できるものかと不思議になるくらい、お風呂もお米もいま楽しめている。
かれこれ20年ちかくタバコをやめているけど、いままた吸ったら相当ぶっ飛ぶくらい美味しいかもしれない。
タバコを吸い始めるといろいろ社会で生きづらくなるので、いまはやめておくけど、いつか将来ここぞのときに一本吸いたいと夢みてる。
昔好きだったことで最近ご無沙汰なものやずっとやりたかったことで未だはじめてないもの。
そんななかに思いも寄らない楽しみが眠っているかもしれない。
うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。