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私はよく「筋肉と会話する」という話をするが、理解してもらえないことが多い。実際に筋肉が喋ってくれると、ホントはもっと助かるけれど、喋るはずがない。だから、あくまでも感覚の話だ。

「筋肉がなんとなく変だ」と感じたことはあるだろうか? そもそもこの感覚すら持ち合わせていない人の方が多いのかもしれない。でも痛みだったらどうだろう? どこかに痛みが出た場合、特殊な病気でない限りその痛みを感じるはずだ。

痛みとは、脳から発する危険信号である。しかし、よほどのことがない限り、危険信号だと思うことすらないかもしれない。一度痛みが出ても対処することなく、しばらくして痛みが無くなれば気にしなくなる。それがまた痛み出したら、ちょっとは気にするだろう。でもまた痛みが無くなると忘れる。何度かこうやって繰り返しながら、大きな痛みが出るまで放っておく人が多い。

確かにそれでも問題のない痛みもある。だからきっと厄介なのだろう。気にしなければいけない痛みと、気にしなくてもよい痛みの区別が付けば助かる。これが運動している人としていない人でも、また話が違ってくる。

では痛みではなく、違和感を感じたとしたらどうだろう? ほとんど気にすることがないはずだ。しかし、痛みも違和感も、脳が何か知らせたいから信号を出していることを覚えていてほしい。

マラソンしている人に私は「痛みノート」を付けましょうといつも言っている。日々のトレーニングにおいて、小さな違和感や痛みが必ずある。それをどんな書き方でもいいからノートに記録する。日時と、どんな痛みか? どうした時に現れたのか? それはどうやったら無くなったのか? など、思いついたことを箇条書きでも何でも良いので記録していく。

大きな痛みが出た時、きっと役に立つ。ちゃんと体は早くから信号を出してくれていたことに気付くはずだ。これが何もスポーツしている人に限ることではない。日常生活の中で体の違和感や痛みを感じたら、ノートに書きこんでほしい。手書きでもスマホの中でも何でもいい。何かあった時に見返すことができるようにだけはしておいてほしい。

冒頭に書いた「筋肉と会話する」ということだけれど、ストレッチをしている時が一番会話しやすい。要するに、筋肉を伸ばしている時に、どこが伸びているのか感じながら行うのだけれど、その時に痛みや違和感を感じることがとても多い。日常生活の中では何も感じなかったのに、ストレッチにおいて発見できることがよくある。

何らかの大きな痛みにつながる前に、小さなうちに見つけることができていれば、未然に防げる可能性がある。ストレッチとは準備体操ではないことはこれまでにも書いてきたが、体の状態を把握する、そう、体のチェックをするためにストレッチをすることができれば、自分の体をより良い状態を保つことができるのだ。

そんなことをこれまで考えたこともない人は、今私が言っていることを理解することはまだ難しいかもしれない。でもきっといつかは役に立つ日が来る。分からないながらも、まずは痛みノートを付けてみてほしい。あなたのためにできる、私の小さな願いだ。

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。