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病院は命を助けることが最優先だから、寝たきりになっても文句言えない。
日本の寝たきり老人の数は、世界一だと言われています。2020年の介護保険事業状況報告(厚生労働省)では、施設に入所している寝たきり老人だけで300万人以上、自宅等で寝たきりになっている人を含めれば、さらにその数は多いと言われています。
なぜ寝たきり老人になっていくのか考えたことありますか?
「延命治療はしません」と自分が署名した書面を持っているとしましょう。何かで意識を失い救急車で運ばれた時に、自分は意識が無くなくても、その書面が有効だと思っていたら大きな間違いです。家族が「延命治療してください」と言えば、本人の書面による意志より、家族の意見が通ってしまう世の中です。すると、寝たきりにさせられてしまいます。理不尽でしょ?
「延命治療」とはどんなことか、ご存知ですか?
一番多く使われるのが、「点滴」と「胃ろう」です。
もしかすると、医療現場では「延命治療」という言葉を多く使わず、「点滴しましょう」「胃ろうしましょう」と勧められる可能性もあります。
胃ろうして回復する望みはある
例えば自分が倒れて意識不明だったとしましょう。病院からご家族への説明が行われるはずです。
「とても危険な状態です。しかし必死で病気と戦っている状態です。まだまだお若い。やり残していることもおありでしょう。胃ろうは決して悪いことではありません。回復した人もたくさんいます。胃ろうして回復する望みを待ちませんか?」
こう言われたら、ご家族の立場としてどう答えますか?
「延命治療」という言葉をどこかで使ったとしても、その言葉は隠され、「回復する望みがある」というところだけ、頭の中に残されます。倒れた時の年齢にもよりますし、何かをやろうとしていた途中だったとしたら、家族の立場では「OK」を出してしまうことでしょう。
助かる見込みがあるのか?ないのか? そこが家族としては一番気になるところです。見込みがあると言われれば、OK出してしまうことでしょう。
病院は命を助けることが最優先
倒れた時には誰かが救急車を呼ぶはずです。救急病院へ運ばれた時、病院は、命を助けることが最優先です。場合によっては腕を切り落としても、車いす生活になろうとも、命を助けることが救急病院の使命です。そのことを忘れないでいただきたいです。
命を最優先したことにより、寝たきりで意識がない状態だったとしても、病院に落ち度はありません。むしろ命を落とした時の方が病院は責められることになります。命を最優先で治療した結果、寝たきりになってしまうことは避けられないことです。
現状を変えることはできません。運に任せるしかないのです。それが現在の日本の医療です。
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