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結局、認知症対策は何もやってないのが現実

日常会話の中から、「この人は認知症になるだろうな」と感じることがあります。医師の診察ではないから、分かったからどうすることでもありませんが、今回はどんなお気持ちなのか、ちょっと突っ込んで聞いてみました。

70歳女性、中肉中背、ずっと専業主婦、夫と二人暮らし。子供二人は結婚して別に住んでいます。病気知らずで、検査も問題なし。とくに運動はしていなくて、どこへ行くにも歩きです。

知らない道は不安


どこかへ行く時は「最短距離で行きたい」そうです。知らない所へ出たら不安ですぐ戻ります。それでも最短を探したい気持ちはあるので、多少違う道を行くそうですが、分からなくなると困るので、あまり追及はしません。スマホは持ってなくて、パソコンも触らないです。

「スマホで地図アプリ見たら、最短距離はすぐ分かりますよ」と言ったら「そこまでするほどのことでもありません」と返答されました。デジタル機器は苦手で、ずっと拒否し続けてられます。

ある日、大きな駅構内で人の流れに乗ってしまって、知らない所へ行ってしまいました。その先は行ったことなくて不安だから、来た道をすぐに戻ったそうです。「お店を見ながら当てもなくブラブラすることないんですか?」と聞くと、「どこ行くか分からないし、疲れるし、興味ないからしません」とハッキリ言われました。

時間を潰すことができる


また別な日では、法事の帰りで駅に着いたら、電車が出た後で、30分も待たなければならなかったそうです。田舎の路線はそんなもんです。仕方がないから、駅のベンチに座って、ボ~っと電車を待ったそうです。

「時間がもったいないですね」って言ったら「電車来ないんだからしょうがないでしょ」と言われました。「駅周辺をブラブラしたら何か発見があるかもしれませんよ」と言うと、「興味ない」と言われました。

真面目過ぎて遊び心がない


私がこの人とお喋りして感じたのは、「遊び心がない」ということです。知らない道を通ったら、お気に入りのお店を見つけるかもしれません。どんな発見があるのか、私ならワクワクします。なのに、帰り道も最短距離を目指すそうなんです。話を聞いていて、段々悲しくなりました。私とは考え方、生き方がまったく違う人です。

「真面目な人」は認知症になりやすいと言われています。なので尋ねてみました。

「認知症になったらどうしようという不安はありませんか?」
「もう半分なってるんじゃないかと思ってます」
「どうして?」
「そう感じるんです」
「じゃあ、進行しないように何か予防してるんですか?」
「何もしてないし、何をして良いのかさえも知らないです」
「認知症予防に関して、テレビでよくやってるし、本もいっぱい出てますよ」
「邪魔くさいわ」
「自分が認知症になると分かっていても対策しないんですか?」
「なるようにしかならんからね」
「でも認知症になったら家族に迷惑かけることになりますよね?」
「その時はその時よ」
「最近ハマってることは?」
「そんな気持ちになったことないです」
「趣味は何ですか?」
「持ったことがないです」

今回お話できてとても勉強になりました。この人は前から「ピンピンコロリがいい」と言われていました。だからどんな対策されているのか気になっていたんです。結局何も考えてなくて、興味もなく、好奇心や探求心もありません。

すべては自分のため、家族のため


「虫歯になりたくないから歯を磨く」「風邪をひきたくないからうがいをする」ということを大人は子供に教えます。「認知症になりたくないから運動する」ということも同じです。子供にはあれこれ口うるさく言うのに、大人になると誰からも言われないのをいいことに、何も対策しない人が多い気がしています。できることから対策してみませんか? 自分のため、家族のためです。

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★整体師/りょう★ピンピンコロリのいきかた(認知症予防と健康寿命を延ばす方法)
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