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なぜやりがいのあるメーカー研究職を辞めたのか
メーカー研究職からベンチャー企業に転職して2年経ち、表題の問いを色んな方から聞かれるようになりました。
前職は勤続年数の長い女性も多く、福利厚生も整ったいわゆるホワイト企業だったと思います。
また、自ら強く望んで就いたメーカー研究職の仕事は、実験だけでなく企画立案からプロジェクトリーダーまで、多様な経験を積むことができ、非常にやりがいを感じていました。
2回の産育休を経て、育児と仕事の両立に悩みながらも何とかやりくりし、第二子の育休復帰後はプロジェクトリーダーを任されていました。
そんなやりがいのある研究職としての10年以上のキャリアに35歳でピリオドを打ち、ベンチャー企業に転職した理由は、大きく2つあります。
①ユーザーにより近い場所で、ものづくりに取り組みたいため
私の仕事を通じたミッションは、"ヘルスケア領域で困っている人の課題を解決すること"です。
しかし、研究職による起案は主に基礎研究のようなアカデミックなものを起点としており、ユーザーの課題やニーズに触れる機会が非常に少ないことに課題意識がありました。
転職後は、UXリサーチを通じてユーザーにヒアリングする機会が増え、日々新しい発見をしながらものづくりを考えることができ、自分のミッションに近い仕事ができていると感じています。
②育児によるハンデを最小限に、仕事でバットを振る機会を最大化したいため
ワーママ研究職として約5年間、仕事と育児の両立に試行錯誤し、これからの女性研究職が両立しやすくなるよう社内でも働きかけましたが、基本出社かつ残業や休日出勤もある研究職と核家族での育児とをそれぞれ満足いく程度に両立させるのは(特に小学生以上で) 困難だと判断しました。
シッターなどに育児を頼れば研究を十分できたかもしれませんし、研究はそこそこに育児優先にしても良かったのかもしれません。
しかし、私は仕事も育児も両方頑張りたかった。
在宅勤務メインで働けるベンチャー企業の企画職にキャリアチェンジしたことで、育児に伴うハンデをほとんど感じずに働けるようになりました。
最近、"エフォートレス思考"という本を読んで、私にとって育児をしながら研究職を続けることは非常にエフォートを要することだったんだなと感じました。
キャリアチェンジ時にこだわった点
ユーザーに近い場所で、ヘルスケア領域での課題解決に向けたものづくりができる
育児に伴うハンデを少なく(=在宅勤務できる)バットを振るチャンスがある
思い切ったキャリアチェンジをしたことで、年収や仕事の安定性は下がりましたが、一方で面白い!と感じることの多い毎日を過ごしています。
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