トップを、組織を、支えるナンバー2の4つの特徴
『今、何を優先するべきか』
『次の成長のためにどんな手を打とうか』
『この危機を乗り切るためには…』
と組織のトップ、経営者は、
常にどうあったらよいのか、あれやこれやと考えています。
そして、自分の考えや判断は正しいだろうか?と迷いもある、
頭も心もいつもフル回転状態?!
そんな時、頼れる人間が自分の傍にいれくれたらどんなに心強いか…
と思う経営者も少なくないと思います。
頼りになるナンバー2を得るためには、社内で育てるか、外から獲得するか、
その選択は、
今の事業や組織の状態を踏まえ決めるべきかと思います。
今回は、トップを、組織を、支えるナンバー2の特徴について、私の経験をもとにお話させていただきます。
「ナンバー2」の4つの特徴
社長、トップ、ナンバー1を支え、そして組織を支える、そんなナンバー2はどんな特徴をもっているのか…
(1)トップの最初のフォロワーである
信長型、秀吉型、家康型など、トップの資質を戦国時代の武将になぞらえて語りますが、どの武将にも優れた脇役、ナンバー2がいました。
その、トップを支えるナンバー2で最も大事な要素、特徴は、トップの最初のフォロワーであることだと私は思います。
トップは、こうしたい!あ~したい!と思いをもっています。
しかし、その思いが如何に強くても、思いを形にし、事を動かしていくには自分以外の力も必要になってきます。
否、自分の力に頼っていては、事業も組織が伸びていきません。
とはいえ、
「トップがなんかひとりで一所懸命やってる?」
と、周りが冷めた目で見ていても事業はうまくいきません。
トップが、なんか分からないけどやっている
『よーし、一緒にやろう、付いていこう!』
と最初に、いの一番に、トップと一緒に踊る(やる)のが、
真のナンバー2です。
『あいつ(トップ)がやっているのだから何かあるに違いない』
信じ、付いていく、
この勇気とでも言いましょうか、
そんな気構えをもったナンバー2は頼りになる存在です。
(2)トップの名翻訳者・通訳者役である
トップは、どんなビジョンをもって、どんな戦略で事業を行っていくのか、そのための組織は?
と、事業を一緒に行う仲間、メンバーに、しっかりと説明をする責任があります。いわゆる説明責任です。
そうした説明責任を果たす能力あるトップもいますが、そんなトップばかりではありません。
思い先行タイプのトップも数多くいます。
そんな思い先行型トップ…
未来を見過ぎて現実離れしているトップの場合、そのトップの思いを現場に分かりやすく伝えることが必須です。
その役割を担うのはナンバー2です。
トップの気質、性格を知っている、なのでトップの思いも理解している、何よりも共感し一緒に行動している、
そんなナンバー2が、トップと現場をつなぐわけです。
トップの説明でよく分からない点を現場がよく分かるように翻訳・通訳してあげる、
トップの意向を踏まえつつも、現場が理解・納得・共感、そして行動するレベルまで橋渡しをしてあげる役割こそ、
トップを支える優れたナンバー2の特徴です。
(3)トップの至らない点を補完しトップを支える
トップは全知全能じゃありません。
どんなに優れたトップでも、すべてを兼ね備えた人はいません。
仮に当代第一の経営者であったとしても、時間は有限、そして体は一つ、何事にも限界があります、だから、仲間を集い、組織をつくります。
トップがまかなえきれないところを補完するのがナンバー2の役割であり、その補完の上手さが、トップを、組織を、支えるナンバー2の特徴でもあります。
トップが決断する際の補完、先述(2)のトップの考えの補完、
そしてトップの負担を軽減するための補完等々、
補完することは多岐に渡ります。
それだけに、ナンバー2も「出来る」人財であり、
トップを単に支えるだけでなく、
知見、見識、胆力を持ち合わせていることが不可欠になります。
ナンバー2の存在あってこそのトップとも言えます。
(4)時にはトップに対し耳の痛い事も言う
トップと言えでも、生身の人間です、間違い、過ちもあります。
そして、悩みも迷いもあります。
時には方向性を見失い、時には暴走をする、そんなこともあります。
トップの間違った判断で、組織が窮地に追い込まれることが無いように、ナンバー2はいつもトップの言動に目を光らしている…そんな存在でもあります。
そして、トップを諫めることができるかどうか。
トップを支える優れたナンバー2は、トップと組織全体のことを思い、トップにとって耳の痛いことであっても苦言を呈するのです。
それも出来るのは、トップがめざすものに共感し、それを共有しているからこそ。
広い視野を持ち、確かな実力・実行力をもって、
トップを支え、組織も支える、そんなナンバー2の存在は、トップにとって絶対的なものです。
お互いがお互いを信頼しているからこそ成り立つものでもあります。
まとめますと・・・
トップは孤独であるとよく言われます。
それは、トップにしか分からないプレッシャーや悩みが存在していからの所以です。
思いをもって事業に取り組んでいるものの、
組織を動かすその責任の重さは誰よりも重く、
事業の方向性を左右する現場、現実において、信頼できる人間、いわば「戦友」がトップには必要であります。
至らない自分を補ってくれる存在でもありますが、
志を共にし、事業目的(オレたちは何をしたいのか?)を、
実現する真の友・仲間という側面もあるかと思います。
トップにとっては、ナンバー2の存在は、
心のよりどころであり、共に立ち向かっていく友でもあります。
ナンバー2の存在はトップにとって大きな存在です。
また、ナンバー2にとってもトップは大きな存在です。
トップとナンバー2は、違いをもたらす友ですね。