見出し画像

保険会社が潰れたらどうする?〜自分の保険金の行方とは〜

最近、保険会社は新型コロナウイルスによる
支払いをしすぎて、払いすぎて潰れるんじゃ?
なんて声もよく聞きます。笑

皆さん生命保険に加入されている方が多いかと
思いますが、万が一保険会社が潰れてしまったら
どうなるかご存知ですか?

ご存知でない方は契約時に重要事項をちゃんと
説明してもらっていない可能性がありますね。笑


保険会社なんて巨大な会社だし潰れないだろう
と思っている方も多いのではないでしょうか。

たしかに今の時代は安定的な経営が行われて
いるため破綻することはないだろうと思います。

そのため、知らなくてもいいことではないかと
思いますが、豆知識として覚えておきましょう。


歴史的に見ると保険会社は実際に数社は破綻
しています。


例えば、生命保険会社でいうと、

1997年 日産生命
1999年 東邦生命
2000年 千代田生命
2000年 第百生命
2000年 協栄生命
2000年 大正生命
2001年 東京生命
2008年 大和生命

8社ほどこれまでに破綻しています。

破綻の理由は基本的に1つです。

「予定利率」と呼ばれるものが起因しています。

一部保障していない商品もありますが、

保険に加入する際には基本的に保険金や満期金、
解約返戻金といわれる「支払われるお金」は
あらかじめ決まっています。

そのため、満期を迎えたらいくら、解約をしたら
いくらというような形ですね。

これを可能にしている1つの要因であるものが、
「予定利率」といわれるものです。

保険会社もお客様からいただいた100万円を
保険金100万円として支払っていたら利益が
ありません。
そのため、お客様からいただいた保険料を
資産運用にあて、収益を見込んで保険料も設定
されています。
その際に、どれくらいの利益を見込んで運用する
か用いる利率のことを予定利率といいます。


昔は予定利率がとても高く5%や8%などで
運用されていました。

そのため、大昔に入られた保険商品はかなり
戻ってくるお金の返戻率が高いです。

しかし、この高い返戻金をお戻しするよう
設定した予定利率を実現できなくなった会社は
予定利率を加味して考えていた保険料では
採算が合わなくなり、いただいた保険料以上に
支払いをするケースが出始めました。

そうなると、赤字となりますので耐えきれない
会社は潰れてしまいます。

この予定利率の逆ざやによって破綻したのが
上記8社と言われています。

現在はこの予定利率をどの保険会社もかなり
下げて見直していますので、このような逆ざや
現象が今後起きることはまずないと思います。


では、このように保険会社が破綻してしまった
場合、将来何かあった際はいくらもらえると
考えていたお客様の保険金や解約返戻金などは
どうなるのでしょう。


これはちゃんと保障される仕組みがあります。


生命保険会社であれば、
「生命保険契約者保護機構」


損害保険会社であれば、
「損害保険契約者保護機構」



この機構は保険会社がもし破綻などした場合に、
保険会社が契約者に対して支払うお金の資金援助
や後釜の保険会社を探す手伝いをしたりする
機関です。


自分の会社がもし破綻などが起きた場合にも、
契約者との約束をちゃんと果たせるように、
保険会社も保険をかけているようなイメージ
ですね。

そのため、保険会社はこの機構に属している
ことで、もし潰れたとしても皆さんが入って
いる保険の保障額はおおよそ守られます。

おおよそというのは、保険金額の全額では
ありません。

これは責任準備金額といわれる、保険金を
払うために積み立てていたお金の「90%」
といわれています。

変額保険などはこれに該当しないケース
もあるためご注意ください。


よって、基本的には何かあったとしても、
この保護機構によっておおよその金額は守られる
ため安心してください。

さらに、個人的には今のご時世で経営破綻に
なるような経営をしている保険会社はもう
ないのではと思います。

もしそれでも何かあったら怖いと思う方に、
1つ破綻しかねない保険会社の見分け方を
お伝えします。


それは、「ソルベンシー・マージン比率」
といわれるものです。

これは保険会社にどれたけ保険金を支払える
能力があるかを示したものです。

そのため、このパーセンテージが高い会社
ほど支払能力か安定していると言えます。

さらに、200%を切ると金融庁から是正措置を
問われるため、200%以上であれば問題ない
会社と見ていいでしょう。


本日は少しマニアックな部分でしたが、
万万万が一、保険会社が潰れたとしても、
皆さんの掛けてきた保険が0になることは
ないので安心してくださいということが
伝えたかったことです。

それでは。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集