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2022/12/08の物理学 直交座標と極座標
きのうYouTubeのホームに表示されている動画に、量子力学で雲を消すとかいう「???」なものがありました。
正直「雲は風の影響で数分もすれば消えるもの」ということを知っていれば、量子力学とは関係なく消えるとわかります。でも知らない人には「私が念じたから」と思い込んでしまうんですよね。
昔はこれを「超能力で消した」と言ってネタにしていましたが(本人は真剣に信じていたかもしれない)、今は「量子力学」という名詞が使われています。
具体的にどう関わってくるのか、逆に量子力学を使って教えてほしいわ。
最近はスピリチュアルに「量子力学」という単語を使って「いかにも科学的」とみせる人もいるからお気をつけください。
似非科学だと笑っていられる人はいいですが、注意しないと変なカルトに繋がったり、霊感商法で巻き上げられたりすることもありますよ。
真面目に量子力学を説明している動画を見ていると、AIが単語だけに反応してたまに「偽物の量子力学」をピックアップしてくるので、本当に困ります。
今朝の物理は『ブラックホールと時空の方程式』を読みました。
前回出てきたシュヴァルツシルト解の枝葉をバサバサと切り落とします。
その結果、出てきた式が非常にシンプルなものになりました。
その式を吟味する前に、座標系についての説明に入ります。
ここで面白いなと思ったのは、「東京と京都はどちらが簡単か」という質問を投げかけているところでした。
前回紹介した動画にも同じ質問が出ていますが、最初に聞いたとき「これは座標のことかな?」と思いました。なぜなら「京都の道路は碁盤の目」というイメージが強いからです。
じゃあ東京は? という問いには「縁がないので、道路事情は知りません」という感じでした。
碁盤の目である京都はx軸とy軸を使った直交座標(デカルト座標)にあたり、東京は皇居を中心にした同心円の環状道路と、皇居から伸びる放射線状の道路で構成されている「極座標」にあたるので、京都の方が簡単、というのが答えでした。
東京ってそんな道路事情なんですね。全然知りませんでした。
まさか物理を勉強中にこんな知識が入るとは思いませんでした(笑)。
出てきた式は、極座標で書かれている、ということが解ります。
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15歳からの相対論、というサブタイトルにあるように、この本では直交座標と極座標についても丁寧に説明されています。
大学の学部生レベルの数学力があれば読み飛ばしても問題ない内容ですが、前出の道路事情が出てくるように、小林晋平先生の本は例えが解りやすくて読んでいて楽しいので、知っている内容もじっくり読んでいます。
枝葉を切り取る具体的な方法や、その結果出てきた式についてはここでは触れません。下にリンクを貼った記事の中に入っている動画を見れば、その内容が解ります。
著者の先生自らが説明されているのに加え、もともと伝わりやすい講義をされる先生なので、物理や数学に詳しくなくても十分解ります。
何より面白いので、ぜひ一度見てくださいね。
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