夕暮れ時
確か9月上旬の頃だったと思う。
厳しい残暑どころか「夏の終わりの哀愁」すら感じさせないほどの暑さだった。僕は仕方がなくミスタードーナツへと向かった。お昼ごはんを食べるついでに、席が比較的空きが多ければ長居しようと思ったからだ。そうは言っても長くて2時間程度。ドリンクおかわり課金して雑誌を読んでいた。
家に帰って「基本文法から学ぶ英語リーディング教本 徹底反復練習」を学習したが、暑さに耐えられず結局ハーバーランドへ行くことになった。日曜日の午後4時頃とは言えども人が多すぎる。僕はR.O.Uでロルバーンフレキシブル専用リフィルを購入したあとに「どこへ行こうか」と考えながら歩いていた。そこでスマホでdiscordを開くと突発オフの話になった。待っている間に書店で時間を潰した。
約束の時間になると神戸駅前には大量のトンボが飛び回っていた。生まれてはじめて見る光景だった。写真を撮ろうかと考えたがビルに囲まれたところに大量のトンボの組み合わせは風情もクソもない。逆に「これがいい」と思う人がいるかもしれないけれど。そして、いつもの友人と初対面の方と出会った。僕は「まだまだご縁があるんだなぁ」と感じ、立ち話をしたあと初対面の方と別れた。
いつもの仲間と一緒に96系統新長田行きのバスに乗った。珍しくあまり話すことがなかったが、バスが国道2号線に入った途端にエンジンをレッドゾーンまで回した。僕が「さっき(エンジン)過回転アラーム鳴ってなかった?」と。すると「これが神戸市バスの醍醐味」とひとりの友人が答えた。
新長田に着くと、どのバスに乗るかと迷っている間にお目当ての車種が来てしまい、慌てて乗ることに。10系統板宿・JR鷹取駅経由須磨水族園行き。どこで降りるかで悩んだ挙げ句、JR鷹取駅に降りることにした。バスの車窓から見える板宿商店街が懐かしい。幼い頃の思い出が鮮やかに蘇ると共に友達と山陽板宿駅の地上時代について語る。しかし、阪神淡路大震災前なので僕は覚えていない。
あとは適当に思い出話をしながら友人の父親から連絡が来て「夜ごはんをどうするか?」という「おとんの晩飯問題」が発生した。その話で大盛り上がりした。緑茶家でもよくある事で予め伝えたにも関わらずたまに「今日の晩ごはんどないすんの?」とメッセージが来るときがある。心の中では「しばいたろか!」と叫びながら返事をする。一方、友人はわからないときは「半々」と返すらしい。こういうのんって、本当に面倒くさい。
トークが盛り上がっている間にJR鷹取駅に着いた。
気がつけば太陽が沈む時間になった。
どこか寂しさを感じさせる光景だった。若干、明るくしての撮影で実際はもっと暗い。僕がカラーレンズメガネをかけていたので余計にそう感じたかもしれない。
駅の券売機の前で「どこの駅に降りるか?」を相談すると結局、神戸駅になった。そして友人にとって思い出の場所に行くことにした。
ぽしゃけ
開けた瞬間アルコールとりんごの香料が一気に広がり、一人が缶チューハイを飲む姿を見て笑う二人。「締めは結局ぽしゃけかいっ!」と思いつつ、高速神戸駅で解散した。
僕は次第に心が晴れていき、新たに出会った仲間と友達に感謝し「行動しよう!」と決意した。